下丸子駅に降り立つ。駅前の大田区民プラザで開催の大田区絵画クラブグループ展に出品する作品を搬入するためだ。普段、公募展を開催している団体の仕事をしている身だが趣味で水彩画を習っている。上手くはないが写真とは違う楽しさがあるので続けている。所属している絵画グループが大田区にある為、年1回開催される大田区内の絵画グループが集まり開催するグループ展へ出品する。この日は絵を搬入すれば仕事は終わるので駅の周辺を散策してみた。
まあ、少し寂れた商店街をぶらつけば、ありきたりの風景だが駅前食堂が時間の谷間に落ち込んだような風景がそこにあった。この店のショーケース、魅力的だ。昭和の埃を身にまとい存在感を消している。ランチのメニューが店先に出ていなければ誰も通り過ぎてしまう。
少し色を盛ってみると懐かしの洋食店の品揃えが
店は営業中で揚げ物などの定食を中心の品揃えだ。ガキの頃、ラーメン40円、かけうどん25円の昭和を体験してきたジジイが夢見た洋食がショーケースに並んでいる。当時なら洒落た駅前の定食屋の雰囲気か。
モノクロで現在の姿をみれば時の流れに取り残された昭和がそこにあった。この喜楽亭さん、元は今の下丸子の駅がある場所に立っていたそうで電車の開通とともに駅どなりの今の場所に移転、100年近い歴史がある。多摩川沿いには戦中、戦後は三菱重工の工場があり昭和の頃は三菱始めキャノンの工場などが立ち並ぶ工場地帯だった。
都内はどこでもそうだが工場跡地が再開発されショッピングモールや高層住宅などが立ち並ぶ新たな街へと変貌している。綺麗な街並みが作られて行く様は素晴らしいが昭和の面影が残る街も捨てがたい。
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昭和の食堂のショーケース、懐かしいです。
夢がありましたね~。
食堂に限らず、模型屋さんのショーケースなんて、ず~っと見ていた記憶が。