台風が来る。ぎりぎりまで迷って2時になる。
さすがに歌う曲がなくなった。こんな日にカラオケ?
どうせ誰も来ない。覚悟していく。駐車場に入った直ぐ
他人の空似のおばさんが滑りこんできた。私より早く
店に入る。歌もすぐ歌う。2曲3曲。そしてすぐに出ていった。
残された私とマスターとで、歌う。今日はこれまでと思った時
外が騒がしい。子供ずれと孫と爺づれの市川由紀乃。入ってきた。
おおこれはこれは。早速用意していた、君をのせてを歌う。
若干受けたが、やがて、うらやましく思う。女の子供さんが
かわいい。孫は少しうるさいが、楽しく過ごせた台風の日。
ひとつも風が吹かない。雨は少し。よっぽどこの家族が台風だ。
さよならして、帰宅。静かすぎる。猫の声だけ響く。わびしい。
我が家に孫の声が響くのは、いつのことやら。スロットを始めた。
やかましい。由紀乃が謝りに来た。孫をしかるお婆さん。これは
なかなかできない。むしろお母さんがしからない。しかれない。
でもこの子は、まっとうに育つであろう。一番甘やかしたのは
店のマスター。おいおい大丈夫かい。まったく吹かない風。
鳥取に来るような台風は、意気地がないか。歌えなかった曲の
チケットがしょんぼり残る。まあいい。明日歌えばいいんだから。
鳥取砂丘。みんなご苦労さん。お疲れお疲れお盆の連休。花火大会は
今日は取りやめ。替わりに西方裕之の遠花火を歌ってあげよう。だれに?
私自身。竹取の翁のために。