こんにちは。福岡ラボ化学分析グループです。
今回は身近な生活排水が環境にどれだけ負荷を与えるか検証してみました。
水の汚れの目安となる『生物化学的酸素要求量(BOD)』を指標とし、汚濁の程度を評価しました。
BODとは?
『水の汚れを微生物が分解するときに使う酸素の量のことです。
BODの値が高いほど、使われる酸素量が多く、汚れが多いということになります。』
今回の実験には、図1の試料を用いて行い、仮にこれらの試料が河川に流れた場合、魚が生息できる水質(BOD:5mg/L以下)に戻すにはどのくらいの水が必要か検証してみました。図2はその際の分析風景になります。
図1.実験に用いた試料 図2.分析風景
その結果がこちらです。
種類 |
BOD(mg/L) |
水の量(L) |
お風呂(300L)何杯分 |
米のとぎ汁 |
4600 |
920 |
3.1杯 |
味噌汁 |
4400 |
880 |
2.9杯 |
シャンプー |
220000 |
44000 |
147杯 |
ソース |
160000 |
32000 |
107杯 |
生活排水をきれいな水にするためには、こんなにたくさんの水が必要になります。
身近な生活排水が環境に大きな負荷を与えることが分かりました。
ちなみに、6月5日は国が定める「環境の日」です。
この機会に環境のことについて考えてみてはいかがでしょうか。