金魚cafe

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ソロモンの偽証後篇・裁判(2)

2015-04-13 00:05:39 | 佐々木蔵之介さん
感想の続きです。

写真のパンフレットは前篇が黄色、後篇が黒となかなか渋いデザインです。

私は映画を観終ったあとで買って中身を読んでみますとあらら~内容ほとんどネタバレ。^^;

原作を読んだ方はかまわないと思いますが、全くまっさらの状態で映画を観る方はパンフレットはあとでお読みになった方が良いかもしれません。

後篇はほぼ学校裁判でした。

涼子ちゃんたちが裁判をできるように三宅樹里ちゃんと大出俊次くんに裁判に出てもらうために苦労するところが描かれていました。

1991年、まだ携帯も一般に普及していないのでメールで「裁判に出てほしい」なんてできないので家まで足を運び説得する。

そのことでみんな心が傷ついたり、傷つけられたりとそこまでしてなぜ裁判をするのか?

成島監督は生徒たちの目線でずっと映画を撮ってらしたのだなあと。

そして藤野パパの蔵之介さんたちオトナの俳優さんたちはそんな生徒たちを見守っています。

原作では藤野家は良い親子関係で悩みなどなさそうでした。

けれど映画では自分の子供が柏木くんになっていたかもしれないとオトナたちはヒヤリとするシーンもあります。


学校裁判のことで傷ついた涼子ちゃんを雨の中追いかける蔵之介さんの藤野パパが冷静沈着な刑事じゃなくうろたえてしまう父親になってしまっているところが印象的でした。

そして裁判が始まり、弁護人神原くんと検事涼子ちゃんとで真実を追求していきます。

いろんな証人が証言台にたち明らかになっていく真実。

映画は今生きている生徒たちにスポットが当たっていて、柏木くんについてもっと深く掘り下げなかったのだなあと。

亡くなった柏木くんは映画では繊細でピュアすぎて人を傷つけていた、原作では柏木くんの家族の様子なども詳しく描かれていました。

だからそうなったのかと思ったのですが映画ではなぜ転落死したのか理由がちょっと弱いような気がいたしました。

成島監督は亡くなった人を悲しんでるだけじゃなく今傷ついても真実を知らないままモヤモヤしたままよりは良い、生きていくことの大事さを訴えている、そんな骨太な映画でした。