金魚cafe

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検察側の罪人

2018-07-19 08:05:47 | 読んだ本
雫井脩介著 文藝春秋。

暑い日が続いております。

こんな日は外に出ずに図書館で借りてきた本を読もうと。

8月に映画が上映されますが、読んでから映画を観ても大丈夫!かなと思ったのが感想です。



犯人を探すというよりも人間の内面を描く小説だなと思ったからです。

司法修習を終えた沖田は正義感溢れる検事という仕事で公明正大に法を執行するのだと前途有望な検事になりたての人です。

彼が尊敬し彼のような検事になりたいと目標にされる最上。

検察では花形の場所というのが汚職事件などを扱う公安部。

最上はそれよりも正義が法のもと正しく行われるようにと刑事部で粛々と行っています。

そんな彼らのところに老夫婦が刺殺され現金が奪われた事件がまわってきます。
容疑者松倉はこの被害者にギャンブル好きで借金があり、以前もお金を借りるときに説教されたなどの動機、アリバイが証明されないことなどから一番疑わしいと。

そして調べていくうちに時効となった23年前の女子中学生殺人事件の容疑者とあがっていたことから一気に犯人ではないかとそちらに傾いていきます。

ここで容疑者に対する沖田と最上の考え方が分かれてきます。

最上が修習生だった沖田たちに言った「検察は法律という抜群に切れる剣を持っている。」と語るシーンがありまして正義のために働いているのに目指す正義は同じなのにどこから違ってしまったのだろうか。

自分の正義を信じて真相を究明する関係者たち。

親しき友とも争うことも。

それでも最上、沖田と彼らの同期たちは進む道は違っても友のことを心配する強く結ばれた友情は素晴らしい。

もう一人キーマンとなる闇の世界に住み一目置かれている諏訪野という人が魅力的でした。

映画では松重さんが諏訪野役だそうです。
ピタッとハマっていると思います。

映画も骨太な感じになるのではないでしょうか。

観に行けるかな?楽しみです。(^^)

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