金魚cafe

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桂よね吉独演会(2)

2016-12-19 22:28:58 | 落語
中入りで15分休憩。

最初は桂阿か枝さんの「初天神」。

桂阿か枝さんは先代の桂文枝さんのお弟子さんです。

ストーリーは毎月25日に天神さんにお参りする男。

おかみさんはお参りだけじゃなくお参りにかこつけて遊ぶのだろうとお目付け役を兼ねて自分たちの息子、とらちゃんを連れて行けといいます。

このとらちゃんまあ口の達者なおませさん、父親もタジタジで勝てないほどです。

この2人のあ~~でもないこ~~でもないといいいながらの道中が楽しいのです。

阿か枝さんのおかみさんのなんとも言えない艶っぽさはは先代の文枝さんとよく似ているなあと。

前に書いたことで師匠と対面で口伝で教わるのですからそうだろうなあと。

そして「文七元結」。

これは歌舞伎のお好きなよね吉さんだからこその噺で前にも書かせていただきましたが年の瀬に左官の腕は良いのに博奕ですってんてんの長兵衛さん、借金のかたに道具箱まで質入れしてしまって半纏一枚の姿で帰ってくる始末。

家ではおかみさんが娘のおひささんがいないと大騒ぎ、そこへ「佐の槌」という置屋の女将さんが娘のおひささんが見るに見かねて自分を身売りしに来たというのです。

女将さんの厳しくも情け深い説得で心を入れ替えた長兵衛さんがおひささんの身売りの代金50両を懐にだかえて帰宅途中に浪速橋で身投げをしようとしている男と出会います。

その男はお店のもので売掛金50両をスリにすられて身投げしてお詫びしようとしていたのです。

そこで長兵衛さんとお店者のやり取りがいい話でジ~~ンとくるけれどクスッと笑うところもありという良いシーンなのです。

なぜ上方でこの噺がなかなかされないかというとどうしても江戸っ子のように宵越しの金は持たねえよという気質ではないからピンと来ないかなあと。

関西人はケチとか言われますが本当は死に金は使わない活きたお金ならポンと出す。

だからこの場合は女将さんも長兵衛さんも活きたお金の使い方をされているのだと思いました。


年の瀬に心が暖まって笑いとちょっと涙もろい噺が聞けて良かったです。

去年聞いた「中村仲蔵」と並んでよね吉さんならでは聞ける噺でした。



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