金魚cafe

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カッコウの卵は誰のもの

2012-09-11 22:10:26 | 読んだ本
東野圭吾のミステリーで、この時麒麟の翼が騒がれていたし、あまり取り上げられてなかったので、こんなの書いてたんだというくらい影が薄い本でした。

東野圭吾さんはスポーツをテーマにしたミステリーが得意で、同じウィンタースポーツのスキージャンプをテーマにした鳥人計画や、魔球とか面白い作品があります。

これもアルペンスキー、クロスカントリーとスキー競技が出てきますが、競技自体はストーリーとあまり関係ありませんでした。

オリンピック選手を父にもつ有望なアルペンスキーの選手緋田風美。
彼女の身体能力に興味をもった遺伝子研究者の柏木は父である緋田宏昌に研究の協力を申し込みますが断られます。

それには彼女の出生の秘密が世間にいや風美自身に知られるのを恐れてのことです。

そこに見知らぬ初老の男性が宏昌に風美の親子鑑定を依頼しにやってきます。
断れない理由があるため承知した矢先にその男性の乗ったバスが爆発事故にあいます。

本当ならばそのバスに乗るのは風美だったのです。

風美の所属するチームに緋田風美を試合に出すなと言う脅迫状が来た矢先の出来事です。
本来なら出場を辞退し、安全が確保できるまで出ない方がベストですが、企業、スポンサーの思惑で、事実を内密にして、柏木をボディガードにして試合に臨むことになります。

風美の出生の秘密を知っている宏昌にはこの男性が誰が察しがついていました。
しかし、なぜ、風美が狙われたのか、男性が爆発に巻き込まれたのかがわかりません。

関係者から男性の身元、家族がわかるとなぜ、執拗に親子鑑定を求めてきたのかがわかりました。

これは事故にあった男性の家族から聞いた何気ない一言で読んでる方もあ~~っとわかるのでなぜバス事故が起こったのかもわかるようになってます。

途中で半分謎がわかっちゃうというのがいつもの東野圭吾さんにしてはと言う内容でした。

それでも話を一ひねりも。二ひねりもしてるので、え~~っそうだったの~という話なんですが、題名の通りのお話なんです。

カッコウの習性を知ってるとあ~~~っなるほど~というお話で、優秀な親の血を継ぐのが幸せか?スポーツで勝つだけでいいのか?なんでも一番で幸せか?と問いかけています。

でもそれは誰でもない本人が一番いいと思ったことをさせてあげるのが幸せなんだろうと言いたかったのでしょうか。

今の東野圭吾でなくて昔読んだ東野圭吾の匂いがする作品でした。


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