2019-07-28
「生産性がない」「役に立たない」という言葉に対して
なんの生産性? なんの役? の疑問を向けてみると、
それが差すものは、極めて限定的な意味における生産性、役、機能 である。
その限定条件において適用されるものをたやすく一般化して、
「生産性がない」「役に立たない」と人間を斬り捨てる人がまさに生産性がない。
この手の、カッターナイフみたいに謎の上から目線で向けられる言葉はいつも、
なんの生産性?なんの役?なんの能力?といった定義を言わないまま、いかにも正しそうに振りかざされる。
曖昧さを利用して行われるモラハラ話法と同じ。 (参照:吉田保証課長のモラハラ話法
卑怯なコミュニケーション型 モラルハラスメント(卑劣さ・理不尽さ) - BIGLOBE)
こんにち、このような「劣化した思考」が増殖している。
それを説明するキーワードは、浅はかな「プラグマティズム」。実用主義:pragmatism
これに侵された思考がはびこっている。
この四角い枠内でしか物を見ない人が、そのことに無自覚なまま
人に対して上から目線で直線的な短絡評価をふりかざす。
「仕事ができない」とか「無能」とか「役に立たない」とか「生産性がない」「コミュニケーション不全」とか。
そういう人は、東大といった学門の最高府で学んだはずの人にもよく見られる。
その限定的な思考に無自覚なまま、持ち前の限定的な「頭のよさ」で論理を性急に展開していく人は
なにも知らない人よりも とんでもないばかになる ことがある。damn fool
そんな人は、人の上司になってはいけないし、責任者になってはいけないし、先生になってはいけないし、
審査員になってはいけないし、裁判官になってはいけないし、判定人になってはいけない。権力をもってはいけない人。
むしろ、最もその立場から遠ざけるべき人。そんな人達が、今の日本では権力をもっている。
浅はかなプラグマティズムと科学が結びつくと、惨劇が起こる。実際に繰り返し起こってきたし、今でも起こっている。
すぐれた科学者たちは同時にすぐれた哲学者、倫理学者でもある。科学は自ずとその命題を突きつけられるからである。
この命題は科学者の宿命であるのに、浅はかなプラグマティズムと結びついた科学者たちが、世界を酷いものにしてきた。
深遠なる自然界には、直線や四角形は存在しない。
単体で独立して始まり終わるものなどなにもなく、すべて互いに関係、影響、作用し合っている。すべては絡まり合っている。
自然界は、複雑で多様で、絶えず変化している。止まることはない。
シンプルでわかりやすいものが正しいものとして、煽られ、人が飛びつく。
けれど実際には、シンプルでわかりやすいものは、詐欺の産物であることが多い。
There are so many counterexamples in that Simple theory. ..