Bostonピアノのことで。
Steinway & Sonsが第2ブランドとして作っているBostonは、非常に高額なSteinwayと比べて一般庶民にも手の届きうる価格となっています。でも普及器としては高めとなっています。一番小さいクラスで GP-156PE ¥2,224,800- 税別 ¥2,060,000-です。(2019.1月からの新価格)http://www.e-neiro.com/boston-price.ht
ピアノの価格はどのメーカーも年々上がり続けています。例えばカワイのSK-2は以前(2008年ぐらい)は200万位だったのに、今では300万位です。町内の子がSK-3を当時買ったので、「いいな~思い切ったね」と言っていました。今思えば、あの時買っていた彼女は賢かったです。特にSteinwayは毎年必ず値上げをしています。
Bostonピアノは小さくても重量が重いです。家にとってはよくないですが…
例えばYAMAHAC3Xは 奥行186㎝ 間口149㎝ 重量320㎏ですが、GP-163PEの方が重い。
GP-156PE 奥行:156cm ●間口:151cm ●重量:311kg
GP-163PE 奥行:163cm ●間口:151cm ●重量:322kg
GP-178PE 奥行:178cm ●間口:151cm ●重量:333kg
ワイドテイルで響板が大きいからでしょうか。鋳鉄のフレームが重い?
昔(10年前とか5年前とか)は、個体によって弾き心地が著しく違っていました。もちろんどのピアノも個体差がありますがBostonはそれが激しかったように思います。鍵盤は鈍重で弾くのが筋トレみたいで、音もしっとりとかまろやかでもなくて、ただこもって鈍重で、いいところが見当たらない 楽しくない><と思った経験があります。夢の中で、必死で逃げてるけど水中のように足がとられて前に進めないあの感じです。
でも別の同器種では違って、いい感じのものもありました。だから得体のしれないピアノという印象でした。
この顕著な差異は今はましになっているようです。
昔も今も、最初の「おお」っていうのはあまりなくて、対話しながら弾いていくピアノのように思います。
「連れて行ってあげる」と言うロマンティックなピアノではないです。
「行こうよ」と言って連れて行くのは弾き手の方です。でもいつのまにかピアノの方がもっと連れて行ってくれる
そんなピアノのように思います。私が弾いたものがそうだったのでしょうか。
(”DESIGNED BY STEINWAY $ SONS”とこれみよがしに書いてあるのがちょっと…。だからなんやねんと思います。)
Bechsteinを弾いた時もそうでした。最初触ったときはお互い「えっと…」「あ、すみません…」となって
弾いていたら確かななにかが起きました。忘れられない体験です。
夢見ごこちの酔いしれる盛り上がりではなく、掴みどころが確かにある高揚です。2つが1つの軌道に乗る感じがすごいです。
前者はどこか儚くて、虚飾、フィクション的な盛り上がりです。後者は、リアリティを伴った、根拠のある盛り上がりです。
あれを起こすことができるピアノが、私にとって相性がいいピアノです。
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それから、色んなピアノに触れたいなら島村楽器とかがいいと思います。
大衆的な感じの店ですが、私は島村を無意識に好んでいました。その理由がわかりました。
ピアノメーカーの直営店などと違って、島村はメーカーではないのでバイアスかけてこないからです。
それに対して直営店とかは売りたいのとどうでもいいのとで、バイアスがかかっています。
例えば置かないといけないから置いてるけど興味をもたれてもあまりいいことないから調整をしないとか
あるピアノに興味をもっている客に、別のをごり押して注意を向けてきたりです。その店がそれを売りたいからです。
島村は、どれでもいいから売れればいい!のでバイアスかかってないから好きです。
はいどれでんよかよ~ どれ買ってもろたってん、わっちにはどげんでんよかけん