日本家屋の建築において、壁や天井などの内装に木板を使う場合、木目を活かした
水性塗料が主に使われ、ペンキをたっぷり塗ったりはあまりされません。
木が呼吸できるような塗料を使い、内装にペンキは基本的に使われません。
でも西欧建築では、内装にもペンキでたっぷり塗った木板が使われています。
輸入住宅の展示場では、手すり、窓枠、モールディングなど、木目模様の原形を
とどめずにペンキで塗り固めてあります。私はそういう西欧風の建築、好きです。
自分の世界観をもつDIY大好きな義理のお姉さんは、内装もペンキで塗ってました。
母は、「ねぇ、室内をペンキで塗って、(健康的に)大丈夫?」と心配していましたが。
そう言えばうちの旧脱衣所(現物置き)は、壁は淡い黄色の漆喰で、天井はペンキで
ベタ塗りした木板です。35年位脱衣所でしたが、カビなどしてません。
西鉄甘木線の、ある駅舎。とてもいいと思います。駅舎は外と中の中間。
電気配線の管も壁の色と合わせてあってGood
私の部屋は、こういう風にしようかなぁと思っています。旧校舎とか旧病院もこんなですよね。
洋風な感じだけど、和風でも調和しそう。色が白やアイボリーやクリーム色、うす黄色、
茶色、あずき色、若草色とかだと。水色だと洋風。
クロスは経年でベロンと端から剥がれ落ちてきたりするから。あと継ぎ目も、腕利きの職人が
貼ると、いくら探しても「どこ?!」ってわからない程ですが、経年により目立ってきます。
レストランや高級ホテルでもそうなってるでしょう。貼りたての頃はピシャっとしていた筈です。
そう言えば、うちの改築前の食堂でPVCクロスを唯一使っていたのですが、それは35年経っても
剥がれたり継ぎ目が目立ったりしていなかった。分厚くて樹の幹のような凹凸のある白いクロスでした。
イメージ
同じようなのを探しても、ここまでしっかりしたクロスは一般家庭用では見つからなかった。
コスト削減の時代を感じる。
クロスの選定がよかったのと、腕のいい職人さんが上等の糊を使ったのかなぁ。
ある建築家が言っていたけど、レストランや店舗などの商業施設は改装などが目まぐるしく、
そういうつもり(どうせ壊す)で建てるって。一般住宅よりも手を抜くのかも知れない。
35年前に貼ったうちのクロスはびくともしていなかった。
漆喰壁は、当ブログでもたくさん書いてきたように、生しくて上質な自然建材で、
改築前の家でも改築(まだ途中ですが)でもたくさん使っています。でも漆喰は釘やビスを
打ち込んだりはできるものの、やはりクロスや木に比べて脆く、気を遣って躊躇があるし、
ウォールシェルフもつけられないし、自由な創意工夫はしにくいです。 漆喰壁VSクロス壁
↑こういう小ぶりなのなら漆喰でいいけど。でも軽い荷物しか掛けられない。
あと汚れた時の掃除も漆喰は難しく、雑巾では拭かず、食パン、消しゴム、
サンドペーパーなどを使います。クロスや木板なら雑巾がけでとれます。
これから以降の改築部分はクロスか木にします。子どもは、ホテルみたいな壁紙を
気に入って「これがいい」と言ったので彼の部屋はそれにします。私の部屋は、
天井も壁も木の板にしようかな。ペンキで象牙色に塗ったもの。
木の板なら穴をほがすのにそれ程躊躇は要らないし、クロスのような経年による剥がれや
継ぎ目の目立ちの煩いもないし、汚れたら雑巾で拭けばいいし。
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