一貫性の原理:人は自身の行動、発言、態度、信念などに対して一貫したものとしたいという心理が働く。この心理を「一貫性の原理」と呼ぶ。この心理の根底には、一貫性を保つことは社会生活において他者から高い評価を受けるという考え、複雑な要因の絡み合った社会生活での将来的な行動決定においてより簡易に行動を決定することができるなどの要因があるといわれる。
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一貫性を保とうとする心理は、セールスなどの商売にも利用されている。
この心理は時に、厄介なはたらきをする。それとこれとは別である、同一線上にない、
という精密な分別を脳はしてくれなくて、同一線上に置くのは誤りであるものを
自動的に同一線上に乗せて「一貫性」を保とうとしてしまう。
例えば、「性急に答えを出してはならない、安易にすぐ判断をするのは思慮に欠ける、
時間をかけて答えを探す」という姿勢をもっていたとして、それを同一に適用
してはならない場面でも適用してしまい、悪質な詐欺師にずっとカモられ続けたり。
すぐに判断して関わりを絶つべきことって、あるのだから…
(関連: 違和感の取り扱い 詐欺に遭った経験 詐欺に遭った体験②
詐欺師のする逆張り…etc)
I don't know when the time to say goodbye is..
私はその分別を持てるようになりたいと思う。脳はそんなに精密に分別をしてくれなくて
同じにしてはいけないものを同じに括って、「一貫性」のあることをしようとしてしまう。
それとこれを同一線上に考えてはいけないのに…
一貫性の原理、あるいはコミットメントと一貫性の法則、返報性の法則は、試食、出張買い取り
などでも業者にいいように利用される心理である。例えば、試食をして「おいしい」と言ったり、
家財を売ろうと思って古物商やリサイクル屋に電話したら出張して見に来てくれた時などに。
ちゃんと分別思考できていれば、
試食はこちらが頼んだのではなくて売り子さんから「どうぞ」と笑顔で差し出されたとか
頼んでないのにわざわざ家に来てピンポン鳴らしておいしい中華麺を提供されたとか、
(カタログを見て、4、5袋買おうとすると箱単位での販売だと。その情報最後に言う。悪質)
「家まで家財を見に来る」と言ったのは古物商の方で「出張見積無料」と電話帳にも
書いてあるし、わざわざ来たから必ずその人に売らないといけない道理はないとか、
1つ1つの買値を明確に言わず曖昧にされ、持って行く家財を次々にトラックに積み込まれ
最後に忙しそうに「全部で6000円」と言われて(普段やっている手口だと思われる)
「あなたには売りません。トラックから全部降ろしてください」と言って構わないとか、
冷静に考えられて、相手のいいようにコントロールされることはない。
でも、それとこれとは同一線上にない、○○だからと言って××しないといけないことはない、
そもそも頼んでないとか、○○だからと言ってなぜか自動的に××してくる業者っておかしいとか、
○○だからと言って、判断するのに必要不可欠な△△の明示を素っ飛ばして××に飛んで
否応言わせない状況を作って最後に肝心の△△を知らせてくる業者っておかしいなどと、
冷静に分別することは多くのヒト(日本人特に)には難しいように思う。
○○だから××しないといけない という誤った粗い式(どんぶり勘定)に乗せてしまい、
相手のいいようにコントロールされてしまう。
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〈追記〉
また、詐欺や悪徳商法など、人をコントロールして思い通りに動かす行為において
特に男尊女卑大国福岡県では男と女の圧倒的強弱関係が利用される。おかしなことを
されていても対等に言えない力関係の利用というのは看過してはならない。その場で
力関係を作られて圧力をかけられるのもあるし、女の人の中に長年内面化している、
言えない心理・言ってはならないという訓練された「弁え」に漬け込んでいる。
詐欺・悪徳商法において男女の上下関係の利用は、無視すべきでない。