大津島、という島があります。
ここから戦時中
回天に乗って
戦艦に突撃していった若者たち・・・
その霊を慰めるため
島の人たちは
回天のあった場所に桜を植えました。
東舞鶴、シベリア引揚の港。
ここの丘に
抑留されたシベリアのあちこちの
グループの人たちが
鎮魂の桜を植えていきました。
春、大津島も
東舞鶴も
鎮魂の桜が満開です。
けれど
なぜ桜なのでしょう・・・
桜には魂を鎮める働きがあるのか
それとも本当に
「桜の木の下には」
死者の魂が眠っているのでしょうか。
桜の花盛りの下で
人々は浮かれ歌い飲み食べます
が
実はそれは
死者の魂を鎮めるための
華やかなまつりごと
だったのかもしれませんね。
まつる、という言葉には
祀る、祈りという意味もあるとすれば
私たちは知らず知らず
満開の桜の下で
祈っていたのかもしれませんね。