若い時に見ていた京都は丹後
久見浜湾の突端湊村に至る岸辺
そこには波が静かに打ち寄せ
撫子が咲き
砂鉄も見えていた優しい砂の浜でした
が
今はもうコンクリートで固められて
渚に降りてゆくこともできない・・・
波打ち際が消えたから
湾の海水も汚れに汚れたらしい・・・
島根県大田市に近い
邇摩という海岸は昔
見渡す限りの砂浜で
夏は子供達の声で沸き返っていました
が
今は波打ち際に道ができて
それも
平行して元の道が近くにあるのに。
なのでもうあの
美しい砂浜は消えました。
こうして清らかな日本海のほとりに
暮らしていた人々は
宝物を失いました。
利権まみれの日本ではこうして
美しい海も野原も古風な民家も
消えてゆくのでした。
付録ーー
その最もすごいのが
かつてはるかに見渡せた親不知あたりの
日本海沿岸に
長々と「立派な」北陸道路ができたので
海沿いの町や村の人々の視界は
この道路ですっかり止められてしまった
ことですね・・・・