人生の階段ー日々の詩に託してー

ある老婆の日々ーー

最後の読書

2018年04月15日 | 読書

ひとは人生の最終期にどんな本を読むのでしょうか。

ふと思いました。

知り合いのある大学教授は

厚さ5センチもあるようなすごい研究書を

出された学者でしたが

最晩年、施設ではずっと

池波の本を読み続けていました。

そして老婆の私も

若い時はかなり思想的な本も愛読していたのに

今は寝床に入った時の楽しみに

内田康夫(訃報を聞いてがっくり)のものを

読んでいます。

年老いてなお寝床の中で

ヘーゲルやカントを読む人がいたら

すごいなあ・・・

思うけれど

すごすぎて怖いよーー

探偵ものなんかをたくさん書いて

人を楽しませることのできる作家は

ほんとにありがたい存在でございます。

がーー

中には手に取ってみて

あまりにも文章が拙劣すぎて

ーーテレビではドラマがずっとシリーズになっててもーー

数行で閉じたのもあることを思えば

やはり

池波正太郎や内田康夫の筆力

人物の描写力そして知性といったものが

読みてを満足させてくれたのだと

思うのでした。