ひとは人生の最終期にどんな本を読むのでしょうか。
と
ふと思いました。
知り合いのある大学教授は
厚さ5センチもあるようなすごい研究書を
出された学者でしたが
最晩年、施設ではずっと
池波の本を読み続けていました。
そして老婆の私も
若い時はかなり思想的な本も愛読していたのに
今は寝床に入った時の楽しみに
内田康夫(訃報を聞いてがっくり)のものを
読んでいます。
年老いてなお寝床の中で
ヘーゲルやカントを読む人がいたら
すごいなあ・・・
と
思うけれど
すごすぎて怖いよーー
探偵ものなんかをたくさん書いて
人を楽しませることのできる作家は
ほんとにありがたい存在でございます。
がーー
中には手に取ってみて
あまりにも文章が拙劣すぎて
ーーテレビではドラマがずっとシリーズになっててもーー
数行で閉じたのもあることを思えば
やはり
池波正太郎や内田康夫の筆力
人物の描写力そして知性といったものが
読みてを満足させてくれたのだと
思うのでした。