「想定内と、想定外」を記して以降、土日と足の筋肉が痛くて仕方なかった。簡単に言えば、屈んで隧道の中を往復200メートル近く歩いただけだったのに、意外な症状に驚いた。屈んで歩くなどということは、近くではこの正月以降にも何度となく体験していたはずだが、その際は記憶に残るほど筋肉痛を感じることはなかった。にもかかわらず、今回はその症状が・・・。だから、単純に「歳だから」とは自らも思わないのだが、ちょっと意外だった。その筋肉痛で、土日と草刈をしていたわけで、身体の重さを解消することなく、週を開けた。
ということで、今日は「想定内と、想定外」で訪れた現場を、再び訪れた。ところが、朝からあまり見たくない物体に遭遇。先日触れた通り、今日は通せんぼを開けてもらって、車で現場近くまで向かった。先日は通せんぼがあったので、この道を歩いたわけなのだが、その歩いた曲がりくねった道を進むと、突然車の前を黒い物体が谷の方から出てくると、車の前方を横切って左手山の斜面を逃げるように登って行く。もちろんこの山の中で、真っ黒な物体といえば「熊しか思い当たらない」。わたしも長く生きてきたが、実は熊に遭遇するのは初めてだ。世間では町の中までその姿を現すご時世だから、けして珍しいことではないのかもしれないが、さすがに熊に遭遇ともなると、そう滅多にあることではない、とは長い経験の中からのもの。
大きさにして体長1メートルあるかないか程度。小熊の部類になるのだろう。モゴモゴしていて、なんともいえない可愛ささえ遠目で感じたが、「車で良かった」とつくづく思った。先日はここを歩いていたわけで、道に真新しい小枝の折れたものが転がっていて、「熊でもいるのだろうか」とは、悟っていた。加えて熊の糞がどのようなものがイメージはできなかったが、雨の中、道に明らかに猿でもない、猪でもない、糞のようなものが解けて転がっている姿をいくつか見ていた。あれはやはり「熊の痕跡だったのか」とも思う。左手斜面に逃げて行った熊は、立ち止まって振り返ると、しばらくこちらを見ていたが、また山を登っていって見えなくなった。先日は独り、今日は大勢だから大丈夫、とは思ったが、さすがにこの山の中では、熊は当たり前な存在なのか、と体感した。先日、この道を歩いていて声を掛けてこられた方は、最後に「お気をつけて」と口にしたが、「このことか」と思ったしだい。
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