人に語ることを前提に、
ものごとを把握し、
整理し、
そして、そこにちょっとしたユーモアを織り交ぜ、
もし、文言を整理できたとしても、
それを自らのこころと、
言葉で、
人のこころを掴むような「語り」は、
とうてい、
わたしにはできない。
悟ったのは、
小さなころのこと
世間で人前で語る人々に
羨望のまなざしを送ったのは言うまでもなく、
けして歳を積み重ねても
「あの世界」には手も届かない、
そう思ったもの。
それは、今もなお
苦手な場面で、
繰り返し「またか」
と悟りなおす。
そう「顔」も見えない
手も届かない
そして、
人の気配さえなえ相手に、
わたしは戸惑い、
そして身動きもできない。
優しさに満ちた笑みの向こうに、
けして真実ではない笑みが垣間見えたなら
わたしは、
彼に言葉を発せられるだろうか、
容易いように見えながら、
確実に息を感じる場にあっても、
わたしは身動きの出来ない自分を
そこに見出しているのだろう。
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