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伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

青木村の自然石道祖神①

2024-11-08 23:21:12 | 民俗学

青木村田沢原池公民館辻道祖神

 

 青木村のことについて触れた過去日記はほとんどない。なぜかといえば、青木村を訪れた記憶がほとんどない。もしかしたら長野県内で訪れたことのない唯一の自治体かもしれないが、記憶に無いだけなのかもしれない。が、青木村の隣接市町村を見たとき、ここへ訪れるには上田市から入るのが一般的で、山越えの筑北村から入るルートは、確実に通ったことがないルート。したがって、もし訪れたことがあったとしても、上田市ルート以外考えられない。大法寺が青木村にあるから、記憶にあまり残っていないのだが、もしかしたらこの寺には訪れているのかもしれないが、実はこの寺は上田市境にあって、青木村に入ってすぐのところにある。したがって上田市の延長上のようなところ。

 余談はともかくとして、青木村には自然石道祖神が多い。『東信濃の道祖神』には218項目掲載されている。ただし自然石が1か所にいくつも祀られているケースが多く、それらを集約していくと自然石道祖神の祭祀箇所数は44箇所。双体像が22基、文字碑61基と合わせて127基・箇所とわたしは捉えている。前掲書に取りあげている数だけで捉えると、自然石道祖神が圧倒的に多いことになるが、今までにも触れているように、自然石を数で数えてしまうと、基数という捉え方のイメージが崩れてしまうので、あえてわたしなりのデータの捉え方を推奨する。もちろん双体像も、文字碑も数基を1箇所に祀る例はあるが、その数は多くても2,3基のもの。それに対して自然石は数えきれないほど1箇所に置かれているけーすが珍しくない。

 さて、青木村の原池は県道丸子信州新線の沿線にある、田沢川を遡ったところにある集落。その公民館の建つ辻にこの道祖神は祀られている。4基あるが、右端のものは「道祖神」、あとは自然石である。自然石といっても何の変哲もないもので、こういう自然石も東信では珍しい。青木村にはこうした自然石が多そうである。

続く


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