令和7年正月飾り
我が家の今年の松飾りである。これを玄関にある柱に結わえ付けた。毎年玄関にある1本柱に松を結わえ付けてきたが、ここへ家を建てたばかりのころは、玄関先に杭を2本立ててそれに松と竹を結わえ付け、しめ縄を渡して紙垂を付ける、いわゆるこのあたりでふつうに行われている松飾をしたものだが、玄関先の柱に結わえ付ける簡略したものに替えて久しい。
外出して世間の松飾りを見ていて気がつくのは、すでに昔風の飾りをちゃんとしている家は少ない。もちろん「少ない」という印象だけで、実際はまだまだ昔風の飾りをしている家もあるが、年々減少してきているのは確かだ。ようは年寄りが亡くなると次世代はしない、そういう感じなのだ。親に飾りの作り方を聞いていた人はまだしも、まったく気にせずにいた人たちにとっては、いきなり飾りをしようとしても難しい。とりわけ亡くなった翌正月は喪中で飾りをしないのもそうした家が減少していく要因になる。
我が家ではわたしが注連飾りを作れないから、義理の弟が妻の生家のものと一緒にこしらえてくれる。今年は別居した息子の済むアパートへの飾りも用意してくれた。このところほぼ同じようなスタイルでこしらえていたが、年々リース風になってきている。以前は松と竹がもっと大きかったが、一体感のあるものに変わってきた。松、竹、南天、そして注連縄は円形となってオヤスも付く。いずれも小型化してきたが、そのぶん一体感が出てきて、このスタイルなら「松飾り」として販売できるかもしれない。こうして松飾が時世にあわせて変化していくのも成り行きだと思うし、それほど材料を要しないという面では良い変化ではないかと、わたしは思う。