テルミンとJAZZ
テルミンやマトリョミンの話。私、こちろうこと相田康一郎のプロフィールは左メニューバーのCATEGORYを。
 



武満徹エッセイ選―言葉の海へ (ちくま学芸文庫)
武満 徹
筑摩書房

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短いエッセーの集録だが、通勤電車内で長い時間をかけて、ようやく最近読了した。
音、音楽について、日本と西洋、あるいはアジアその他における音楽の違いとか、大変に興味深い考察や感想がこれでもか、といういうほどたくさん集められている。
なかでも最もはっとさせられたのは、琵琶が日本に伝わって、日本独自の奏法に変化していったことを書いているくだり、、、
「・・・日本の琵琶では速いパッセージを弾くことは殆ど不可能で、どうしてもひとつの音の微妙な変化や余韻、つまり音色を聞き出すような演奏が主になってきます。」
もともと琵琶の原形となった中国やペルシャの楽器は西洋的でバイオリンに近いような奏法が可能であったらしい。それが日本に渡ってきた後、フレットとフレットとの間の微妙な音程変化を使えるように弦の張力などもユルユルに調整されるようになったという。

琵琶における、「ひとつの音の微妙な変化や余韻、つまり音色を聞き出すような演奏」とは、テルミンが現代の日本において独自の発展をし、演奏人口が世界で最も多いということのヒントではなかろうか、と思った次第。

・マトリョミンアサンブルクラス第4回演奏会
 6月13日(土)18:00開演(17:30開場)詳細はコチラ
・成人講座「不思議なロシア楽器『テルミン』を知ろう!聞こう!」
 6/27、7/11(土)【全2回】午後1時30分~3時30分
 矢切公民館(申込、問合せは電話047-368-1214へ)


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