私語、私語・・・
私がお勤めさせていただくお葬儀のご縁は、どうも時間が長いみたいで・・・
会葬者が多い少ないにかかわらず、頑なにこれだけはどこででも同じ時間をいただいていることです。
しんどくなられるのでしょうね、ザワザワ・・・ってなることも。
「皆、焼香すんどるのに(終わっている)はよ(早く)止めればいいのに・・・」って声が聞こえてくることも。
折角のご縁なのに・・・
オレ、何してるんだろう・・・
ホールのご縁のときは、職員の方が注意していただけるのでいいのですが、
ご自宅でのご縁で家族葬的な流れで司会の方もおられないとなるとザワザワ、ガヤガヤ・・・止まらなくなることも稀にあります。
以前はこんなことも多くありましたが・・・
お通夜のご縁をいただきます時にお通夜・お葬儀に会わせていただく自分自身の思いみたいなものもお話させていただくのですが、心に響かないのでしょうね・・・残念に思うことがあります。
なんでかな~・・・
罪作りなことで次のご縁をいただきます時は、折角のご法話のひと時も声が荒くなってしまって・・・
「ワシらいくら長いお勤めをされても訳が分からん、分かるのはナンマンダブだけや」って、捨て台詞みたいに・・・
「そしたらその唯一分かるナンマンダブってなんなんですか?
ナンマンダブが分かる方がお勤めの時に何を話しているんですか?この若輩者に教えてください!」
人生の先輩に向かって、言わなくてもいいようなことまで言ってしまって・・・
聴いてくださる方は聴いてくださるけれど、聴かん方は聴きません。
聞いてはいるのかもしれませんが自分のこととしてはなかなか・・・
でも、有難いことにザワザワしてくると、「私語私語!」って言って下さる方も出て来て・・・
尊いひと時を仕立てあげてくださることです。
しんどくなれば退席すればいいのです。
泣かれる方がおられるのです、安心して泣かせてあげてほしいな~・・・
訳が分からんことをしている私を見るのではなく、肩を震わせ泣いているその姿を見てください。
オレもそうだったよな~・・・
辛くていっぱい泣きながら見上げた時、お立ち向かいの阿弥陀さま・・・
「大丈夫、ここにおるよ!」ってナンマンダブがこぼれます。
この目から、ポロポロ・・・
「涙には涙にやどるほとけあり、そのみほとけのみ名を法蔵という」(木村無相)
これしかないのです、私には・・・