月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

明るい電話のはなし

2010年05月31日 23時53分53秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
昨夜、関西にお住まいのご門徒のTさんからお電話がありました。
用件はお母様のご法事のことだったのですが、
「今日は永代経法要だったんですね。ちょうど父の祥月命日だったので、今日お寺でおつとめしていただいて嬉しかったです。」とも話されました。

遠方なのでお寺にはお参りに来られませんでしたが、きっとお母さんを思い、お父さんを思う中に、阿弥陀さまのおはたらきに出あわれていらしたのでしょうね。

この度の永代経法要でご講師の田村正教先生が、ご法縁にお参りさせていただく身にお育て頂いたことを悦ばせて頂きましょうとご法話をされましたが、全くそうですね。
阿弥陀さまが先手先手でおはたらきくださって、逃げるわたしを抱きとってくださるのです。
悲しく辛いご縁に涙するそのまんまを、父母の優しい姿や言葉を思い出しながら前向きにがんばるこのまんまを、阿弥陀さまは抱いてくださるのです。

ひとりぼっちじゃあないからね・・・って。

電話の向こうのTさんのお声が明るいことにわたしはとても安心しました。

「おばちゃんの庭のお花がたくさん咲いてTさんのお帰りをお待ちしていますよ。来月気をつけて帰ってくださいね。」

主のいないお庭の花たちをきれいに咲かせる目に見えないはたらきが確かにあるように、
わたしをお浄土の蓮の花の中へと生まれさせる確かななおはたらきに、今遇わせていただいていることに手を合わすばかりです。


世界禁煙

2010年05月31日 20時58分44秒 | 仏々相念(住職日記)
スパスパ・・・

テレビを見ていると衝撃的なニュースが流れました。
外国ではありますが、2歳の子どもが美味しそうにタバコをふかしているのです。
器用に指先でタバコを持ち直しながら、スパスパと・・・
40本は吸うのだそうだが、タバコが切れるとぐずるのだそうだ。
2歳ですよ! 2歳・・・
言える私じゃないですが、バカな親もいるものです。

でも、私もタバコを吸っていました。
家の中では吸わなかったものの、ベランダで吸うタバコの煙がよく室内に入っていたようです。
「あの時は臭くて嫌だったよね~!」
「そうそう・・・」
吸ってる本人は気づかないのです、迷惑を掛けていたことも受動喫煙させていたことも・・・
車で吸うタバコは最高に好きで、長距離走っているとみんなが眠るためこっそりと吸うことも・・・

止めてみて分かるのです、どんなに迷惑を掛けていたことか・・・
今では善人面して「分かってないな~」って煙い顔・・・

今日、世界禁煙デーだそうです。
今日の日を境に禁煙される方もおられるかもしれませんね・・・
一人で病むのならいいのですが、他の人に迷惑をかけるのはいけませんね・・・
最近は衣服に着いているタバコの成分まで問題にされるそうですよ・・・

私は本当に止めて良かったと思います、が、「タバコ、吸いたいな~」っていう自分もたま~にいたりします・・・

いけませんね~・・・                       

総代笑顔

2010年05月30日 21時11分51秒 | 仏々相念(住職日記)
おめえの顔が見れただけでも・・・

永代経法要も無事勤め終わることができました。
それぞれがそれぞれにご縁いただき座っていただいたことでした。

始まると「あっ」と言う間に終わってしまいます。
始まるまでは、本堂のお荘厳・境内・庫裏と清掃しながら、
どんなご縁になるのだろう・・・
どんな方々がお参りくださるのだろう・・・
坊守といろんな事を話しながら、笑い・悩み、この日をお迎えさせていただきます。
ひとりでも多くお参りいただきたい、とは常に思うこと・・・
がしかし、人数云々ではなくこの日を迎えさせていただきましたことを悦ばせていただいたことです。

徳正寺では、永代経の後は総代会を開催させていただいています。
親鸞聖人750回大遠忌法要の懇志が残っているものの、
私の継職と本堂・鐘楼堂の修復と寄付ごとが続いた中、
差し詰め手を入れるところがないため「ほっ」とした空気の中和気藹藹と座らせていただきます。
総代長を始め本当に徳正寺のことを大切に思って下さる方々に感謝することです。
友達感覚でお付き合いさせていただく方もおり大笑いさせていただくことも・・・
「ま~、おめえの顔が見れたけん、良かったぞ!」ってね・・・
「おじさん、私も会えて良かったよ! 参ってくれてありがとね!」
「おっ、おっう!」って照れくさそうに微笑んで下さる。
メル友の総代さんも、「又、何かあったらメール送ってや!」

本当に支えて下さいます、いろんな方が・・・
影となり日向となり・・・

力の無い住職は、本当に幸福者です!
今日は、久しぶりに美味しい350の缶ビール、キューーといかせていただきました!

美味しかった~!                            

強制嫌嫌

2010年05月29日 22時19分37秒 | 仏々相念(住職日記)
永代経法要が始まりました・・・

今年も永代経法要をお勤めさせていただいています。
愛するあなたのおはたらきをいただき座らせていただきました。
それぞれがそれぞれに・・・

和やかなひと時が流れます。

息子が一緒にお勤めをしてくださいました。
強制することもなく、共に座って下さるのです。
娘もギリギリに帰って来るも急ぎ下陣でお手伝いして下さる。

息子のお念仏を聞かせていただきながら、有難くて涙が出そうになりました。
この子にはこの子の人生があり、懸命に生かさせていただいています。
辛いこと、しんどいこと、悲しいこと、やるせないこと、楽しいこと・・・
抱え込みながら尚、ひたむきに・・・

私は、息子に対して寺の跡継ぎとして接したことがありません。
すれば、なぜにお勤めさせているのかって言われるかも・・・
別にさせている訳ではなく、子どもの意思なのです。
私は何事にも「~しなさい」って言われてきました・・・
どれだけ嫌やったか・・・
自分の子どもには「~しなさい」は言わないと子どもであった私は決意していました。
これだけは、今も尚貫いていることです。
でも放任ということではなく、常に寄り添いながら過ごさせていただいているつもりです。
決して格好つける訳でなく、カッコ悪いまんま弱いまんまさらけ出し寄り添っています。

息子は息子の人生を歩んで行くでしょう・・・
命あればいろんな将来が開けています。
自分が進みたい道を歩めばいい・・・僧侶という道でなくてもいいのです。
ただ、自分の人生抱えながら壁にぶち当たり崩れそうになることもあるでしょう・・・
でも、そんなしんどさの中にもこのひと時を思い出す時があるかもしれません・・・
お念仏の優しさに出会うと又歩んでいける・・・
一人じゃないんだってね!

そこ思うと嬉しくて・・・
ありがとう、一緒にお勤めしてくれて・・・
私もがんばれるよ・・・                        

『トイレの神様』のはなし

2010年05月29日 02時19分49秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
あるテレビ番組で『トイレの神様』という曲を知りました。
植村花菜さんが実体験をもとに作詞され歌っている曲です。

子どもの頃からおばあちゃんと暮らしていた「私」。
おばあちゃんとの何気ない日常の暮らし・・・
笑ったり泣いたり傷つけたり・・・
そして家を離れた。
2年が過ぎ・・・
入院したおばあちゃんに会いにふるさとへ帰る。
「私」を待っていてくれたかのように、次の日の朝、おばあちゃんは亡くなった。

「私」はおばあちゃんが教えてくれたことばをずっと心に置いています。
一緒に暮らしている時も、離れてしまった時も、そして亡くなった今も・・・
おばあちゃんのやさしさとことばが「私」を育ててくれています。
今の「私」に、呼びかけ呼びかけ、はたらいてくださっているのです。

今、「私」とおばあちゃんは出あっているのでしょう。

そんな、やさしい歌でした。

最後に「おばあちゃん ホンマに ありがとう」と歌います。
そうだよね、「ありがとう」しかないよね。
おそくないよ、気づいた時に言えばいい・・・
だって、今があなたの御手の中。

『トイレの神様』・・・とってもいい歌に出あいました。