月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

着せ替えDuffy≪しょうじんくん≫のはなし

2012年02月29日 23時29分47秒 | ふうわりふわり(坊守日記)

みなさんはDuffyとShellieMayをご存知ですか?

ディズニーランドの主役ミッキーのためにミニーが作ってプレゼントしたテディベアです

男の子がダッフィー、女の子がシェリーメイです

今、世の女の子たちの間でこのテディベアにお洋服を着せる、いわゆる着せ替えが流行っているそうです

自分のお気に入りのコーディネートやアイドルのステージ衣装、キャラクターの衣装などなど・・・売っているものもあり、手作りする人もあり・・・

お気に入りのお洋服を着せて、そのテディベアを抱えてディズニーランド、ディズニーシーで遊んでいる子たちがたくさんいるのだそうです

 

先日、娘がお土産にダッフィーとシェリーメイのちいさなマスコットを買ってきてくれました

「着せ替えね~、何着せようかね~」

「ここはやっぱり布袍、輪袈裟かね~」

「私は、布教使のスタイルで・・・、ご院さんは・・・七條袈裟はどう?」

「いいね~」

 

そんなこんなで、久しぶりに手芸スイッチが入り・・・

はじめにシェリーメイの衣装、白衣・黒衣・輪袈裟・中啓・二連珠を縫って着せてみました

うん、なかなか可愛い!黒衣の襞がいい感じに仕上がりました

名前は「ちかいちゃん」(私の法名)です

さてお次はダッフィーの方、名前はもちろん「しょうじんくん」(ご院さんの法名)です

まずは色衣、和装コート用の端布をつかいました

裾の襞にはしつけをかけて・・・

 

ちょうど菱形模様の端布があったので袴を作りました

七條袈裟は桜の総柄です

ちょと派手目だったでしょうか?

修多羅はつゆ結び・几帳結び・左右結び・平結びなどを組み合わせて編みました

中啓は黒文字を削り、白黒双輪念珠はビーズをつなぎ刺繍糸で房も作りました

このあたりからは工作のスイッチが入り、クオリティーの高さをついつい追求してしまいました

 

衣装とお道具が完成しました

いよいよ着せ替えです

袴をはいて、色衣の襟には白衣の襟も重ねました

七條袈裟をつけて修多羅で止めます

襟元には中啓をさして

左手には二連珠を持たせます

色衣のしつけを切るのは、やはりご院さんにしてもらいました

「しょうじんくん」の着せ替え完了~!

うしろ姿もなかなか決まっています!

 

では、「ちかいちゃん」とのなかよしツーショット!

は~い、撮りますよ~!

・・・しょうじんくん・・・あなたの方がずいぶん派手なんですけど・・・

まっ、いいでしょう、色衣に七條袈裟の姿は、そのままがお浄土のお荘厳なのですから・・・ね

近日、ご院さんのご法務の鞄にくっつけて・・・ご法事デビューですよ!しょうじんくん!

 


内心汗々

2012年02月29日 20時35分00秒 | 仏々相念(住職日記)

お~っ・・・

 

昨日の事、松山から帰り軽くストレッチをしていると息子もトレーニングを始めました。

「ただいま~」

「お~、お帰り!お疲れ・・・んっ、どうしたん?」

「いや~、一緒にトレーニングしようかと思うて・・・」って、隣りで猛烈なメニューで始めます。

それだけではなく、それまでに走って来て汗ダラダラ状態なのです。

現役っていいな~!

 

今では、飾りのようになっていた私のダンベルも息子によって蘇ります。

現役の頃は余裕で持ち上げていたのですが、腰を痛めてからは恐ろしくて触れません。

それを軽々とガチャガチャ持ち上げる息子。

「お~っ、やるやん!注意しながらせんとオレみたいになるで・・・気を付け~よ!」

「こんなのヨッチャン(余裕のヨッチャン)で!」

学校にはトレーニング・ジム顔負けの設備があるみたいで、そこで毎日してるんでしょうね!

 

今朝の事、坊守が「これ見てよ、涙が出るよ!」って携帯の写真を見せるのです。

去年の初夏頃の息子の写真でした。

裸でオチャらけた写真なのですが、腹筋とか割れているのですが骨皮なのです。

突いたら折れそうな・・・

自分が理想にしていた体脂肪5%の世界は苦しいものだったのです。

幾ら周りがどうこう言っても本人が自覚しなければ改善されません。

その悩む姿を見ることの辛さ・・・

 

去年の今頃でした・・・

昨日、講師で来られていた恩師が坊守の里で御法話をされたのです。

勿論、家族で押し掛けお聴聞させていただいたのですが、その時にこんな一言をおっしゃったのです、

「安心して病んだらいいんです、安心して悩んだらいいんです・・・」

御法話の流れの中での一言だったのですが、息子の胸にもの凄く響いたんでしょうね・・・

「そうか・・・安心して悩んだらいいんだね!」って帰りの車でつぶやく息子の声を聞いた時、

ホッとしたのを憶えています。

 

それから徐々に・・・本当に徐々に、自分の身体と相談しながら肉体を改造して来ました。

今では、胸板も腕も厚くなっています。

太ることがトラウマの息子には勇気ある決断でした。

安心させてくれます・・・オロオロしか出来ない私を。

 

いい身体になってきた息子に思い切って腕相撲の勝負を挑みました。

昨日のあの姿を見せられては黙ってられなくて・・・

横でテスト勉強している息子に「ちょっと、腕相撲しようか!」

「いいね~!」息子は自信満々です。

「しもた・・・ヤバイかな・・・」って思うものの、ここは一発気合を入れて細くなった右上腕二頭筋に全アドレナリンを集めます。

組んだ時の感触がこれまでと違います。

親父マジです!

 

なんとか・・・勝たせて貰いました。

「まだまだ!」って余裕かますも、既に肩から腕が痛くてたまりません。

「また、リベンジするよ!」

「いつでも!」って、内心汗々。

 

成長、感じました。

同時に衰えも・・・

 

張りあおうとする時点でもう既に抜かれてます。

でも・・・嬉しいものですね!

 

今、お互いに生かさせていただいていることの不思議さを思います。


恩師之声

2012年02月28日 20時06分13秒 | 仏々相念(住職日記)

なんと心地いい・・・

 

松山で行われました県仏婦大会にお参りさせていただきました。

去年のこの仏婦大会は宇和島組が担当でして、このご縁の時にあの震災となるのです。

当時、私は法務があり途中に会場を後にしたのですが、偶々点けたテレビに言葉を失い立ちすくんでいたことです。

 

あれから一年か~・・・

早いような遅いような、間には親鸞聖人750回大遠忌もお勤まりになったことです。

この一年、どんなになるのだろうって思いながら宗祖讃仰作法をいただいたことです。

 

恩師の御法話を聴かせていただきました。

優しき法話、声、雰囲気・・・

何一つとして身構えることもなく、そのまんまを安心して聴かせていただいたことです。

「仏法は、ゆったり聞いたらいいんですよ・・・」

ゆったりとした最高のひと時をいただきました。

 

中村久子さんと歎異抄・・・

私は、不安になるのです、「どうしよう、どうしよう・・・なくなったら、どうしよう・・・」

お話を聴かせていただきながら、手を握りしめている自分がいました・・・

足を踏みしめている自分がいました・・・

私ならどうなるのか・・・

ここまで強くなれるのか、否・・・

 

3歳で手と足を病気で失います。

お父さんは久子さんが幼少の時に亡くなってしまいます。

お母さんは厳しく育てられたとか・・・

何でも一人で出来るように・・・

また、傍でお婆ちゃんが優しく、字を書くことを教えるのだそうです。

ず~っと、2人とも傍で見守っておられた。

そのことがどれだけ苦しいことか・・・

と、恩師がおっしゃる。

 

そうだよな~・・・

子供の代りにしてしまうよな~。

 

阿弥陀さまは、じっと見守って下さっています。

「見守る」と聞けば、ケガせんように、病気にならようにと仏が守ると思われる。

でも、そうではないのです・・・

久子さんは、一度もそんなことで神仏を拝んだことがなかったという・・・

そうしても治らない現実を痛いほど分かっておられたから。

すればなぜ、お念仏だったのでしょう・・・

 

それは、母や祖母がじっと傍にいて支えて下さっていたお育てが心の根底にあり、ひたむきに努力して気付く親の温もりなのでしょう。

「ある ある ある」

何でもできる腕がある・・・

何もせずにそうは思えないのです。

ひたむきに、ひたむきに歩むことで、

一人ぼっちではなく、ず~っと寄り添って下さっていた真実の温もりに出遇うのです。

「ある ある ある」と・・・

 

他力とは

ひたむきに努力したものに

架けられる

出遇いという架け橋である

                 鍋島直樹

 

ず~っとそばにいて抱きしめ支えて下さるおはたらきがある。

そのおはたらきは、

ボロボロになりながら、崩れそうになりながら・・・ひたむきに努力する世界、

生きんがために歩む道は、生かさせていただいていたことに気付くのでしょう。

 

 

恩師はキャンパスの掲示板に書かれた一言に深い喜びを感じたことをホームページに書かれてありました。

 

み仏は、おはします

 


春之空気

2012年02月27日 20時19分27秒 | 仏々相念(住職日記)

お寺で・・・

 

ローカル・ニュースの中での話題。

遺骨と永代経を付けられて他県から送られてくるお寺の話でした。

いろんな事情の中、お寺に送られるのでしょう。

身寄りもなく、納めるところもなく・・・

そういう時代なのですね。

また、お寺自身も生き残る為に大変です。

ウチも他人事ではありません。

 

今日、本堂にて一人きりでご門徒の1年忌を勤めさせていただきました。

「誰もお参りできないのでお勤めしといて下さい。」

ウチの方でもこういうご縁が増えてきているのです。

少々、気分的にしんどく思うものの、

「仏さまに向かわんコイツを引きずり出して下さるんですね・・・」って思いながらお勤めさせていただきます。

 

「〇時よりお勤めさせていただきますので、都合が付けばお参り下さい。お待ちしてます。」

そうご案内させていただいていますので、もしお参り下されば入り易いように戸をすべて開け放して座らせていただいたことです。

一人でも沢山でも自らが聞かせていただくひと時ですので気持ちも変わりないのですが、やっぱり皆さんと一緒がいいな~って思いつつ・・・

 

寒い空気が入ってきます。

しかし、どことなく春の匂いのするような空気です。

そして、耳には春の音、元気に飛び回る鳥の鳴き声。

晴れ渡った天気でしたので陽の明るさも春を思わせます。

 

寒かったけど寒くなかった・・・

 

寒さの中に肩、力入れて歩んでいます。

ガチガチに・・・

春を感じつつ、肩の力を抜いてみます。

「フ~・・・」

 

日常もこんな事の繰り返し。

力を入れては抜き、また入れては抜く・・・

行き詰っては落ち込み、また、立ち上がろう!

冬があれば春もあるよ!

力入れんといけん時は思いっきり入れて、抜く時は思いっきり抜いて・・・それでいいじゃん。

ボツボツ歩ませていただこう。

 

阿弥陀さまに包まれる日々を思わせていただいたことです。

 

安心して・・・

 

お陰でご縁に会わせていただきましたよ~・・・

 

先程、パソコンに向かうコイツの肩を娘がマッサージしてくれました。

何か思ってくれているのでしょうね。

最近よくしてくれるのですが、もの凄く気持ちいいのです。

ず~っとして欲しいくらい気持ちいいのですが、娘も疲れているので直ぐに「ありがとう」で止めます。

本当にほぐれて力が抜けるようです。

でも、すぐに力が入ります、「よし!」って。

その手の温もりを感じながら・・・

 

また、明日も大切に願生ろう!

 

追伸、

明日は、愛媛県仏教婦人大会が松山のひめぎんホール、サブホールにて開催されます。

1時からのお勤めということです。

ご講師は、龍谷大学教授の鍋島直樹先生です。

きっと、きっと春のような優しさ溢れるひと時にして下さることです。

どうぞ、お誘い合わせの上、お参り下さい。


洗車道場

2012年02月26日 21時21分01秒 | 仏々相念(住職日記)

気持ちいいね~・・・

 

朝、ニコニコがドロドロ状態になっていました。

確かに雨は降っていたが・・・

黄砂なのか、花粉なのか・・・

とにかく酷い状態。

 

どうしようもなくそれに乗り込み出掛けました。

車中からは汚れたボンネットが否応なしに目に入ってきます。

帰って洗おうかな~って思うもどんより曇り空。

なかなか思い立たなくて・・・

 

遅めの昼食をいただきながら話すのに、

「今日は、洗車せんの?」って娘。

「ん~・・・天気、今一だし悩むよね。」

でも、やっぱりあのドロドロ状態で置いておくのは我慢できず、「よっしゃ、洗車しようか!」

娘も洗ってくれるというのです。

母の車がお気に入りですので、そちらを任せます。

一緒に洗いながら、ここはこうで・・・

 

今回で2回目の娘は前回よりかなり室内が汚れていることに酷くご立腹です。

「あれだけきれいにしてたのに・・・なんで!」

「そうやろ・・・やってみな分からんってことよ!あなたも洗車するまではそんなこと考えずに乗っていたやろ。汚す人はそれが分からんってことよ。洗うしんどさが分かれば出来るだけ汚さんようにするもんね。」

頷く娘がいました。

 

車だけではありません・・・

洗濯にしても掃除にしてもしないものは平気で汚します。

平気で過ごします・・・

 

そう思うとあらゆることに感謝ですね!

 

洗車道、深いです!