月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

睦月終了

2013年01月31日 21時34分54秒 | 仏々相念(住職日記)

はや!・・・

 

一月も終わります。

本当に早く感じます。

何をしてたやら・・・

申し訳ないことです。

 

息子と話していました・・・

「Sさんって覚えてる?」

「Sさんっていうとイチゴだよね・・・箱一杯のイチゴは覚えてるけど・・・」

無理もありません、息子が幼稚園に行くか行かんかって頃でしたから。

でも、そんなに小さな頃だったのにイチゴ狩りは覚えているのですから、

余程印象深かったのでしょうね。

 

仏さまのようなお爺ちゃんでした。

コイツにおいても大切なお方でした。

そんなことを話しただけでもウルッときてしまいます。

 

寺に生まれたというだけなのに本当によくしていただきます。

どなたにも、どなたにも・・・

 

有難くて、勿体なくて・・・

 

いつものことでコイツはコイツの人生歩くのが精いっぱい。

他の人の事なんて考えません。

なのに、なのに案じて下さるはたらきに御育てをいただきます。

申し訳ありませんと頭を下げずにはおれなくなります。

今日もそんな優しさをいっぱいいただいたことです。

 

昨日のJR予讃線・・・

松山からはアンパンマン車両を挟んで3両編成。

踏切で停車していると昨日乗った特急「宇和海」が走り去ります。

あ~、あの辺りに座っていたよな~ってボエ~って見ていました。

その汽車の車窓から菜の花が目に飛び込んできました。

「もうすぐ春ですね~」って口ずさんだりして・・・

 

少し陽が長くなったような・・・

今日は天気も快晴で穏やかだったからそう感じたのでしょうか・・・

本堂に一人ポツンと座りながら1月を振り返ったことです。

 

さあ、2月も早いですよ!

大切に過ごさせていただきましょう!


特急電車

2013年01月30日 22時45分27秒 | 仏々相念(住職日記)

握りしめて・・・

 

縁あって久しぶりに新幹線やJR線に乗りました。

慣れないので疲れます。

あ~・・・たまらん。

はよ、着いてくれ~・・・

って、心の叫び。

 

長い時間を雑誌でも、って思い一応は買うのですが読めないのです。

酔いそうになります・・・

だから、2,3ページ捲っただけで網の中に直行です。

長い時間、ボエ~っと外を見ています。

 

新幹線、早いよな~・・・

飛ぶように景色が流れます。

あっという間に過去にしてしまうような時の流れのなかにどれだけの人が住んでいるのだろうか・・・

楽しく笑っている人・・・

悲しく泣いている人・・・

怒りの中で争っている人・・・

会うことのないその人々の時を突き抜けて走るようでした。

 

切符を握りしめます。

これがなかったら大変なことになるから・・・

これがあるから乗ることを許されます。

車掌さんもご苦労なことで確認に忙しそう。

 

切符を握りしめているから乗れるか・・・

そうでもありません。

時間が来るとコイツが乗ろうが乗るまいが関係なく出発します。

 

コイツの為ではありませんでした・・・

 

でも、親の車は子どものためにあります。

その子が乗るまでそこにある・・・

迎えに行ってそこにある・・・

有難いな~。

 

切符もいりません。

時間も心配ありません。

 

可愛い子を迎えに行くのですから嬉しいのです。

いてもたってもおれないのです。

 

そんなにコイツが可愛いのですか・・・親さま(阿弥陀さま)

幸せです・・・コイツ。


うとうと…のはなし

2013年01月29日 10時48分54秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今朝は凍てつく寒さでしたが

快晴の空にお日さまが眩しく昇ってゆくにつれ、暖かくなりました

今日はご院さんとお出かけです

ぽかぽかと暖かい陽が差す助手席で、うとうと…うとうと…

春が待ち遠しいな~と思いながら、うとうと…うとうと…

子どもたちのことを話しながら、うとうと…うとうと…

日々のご縁のことを話しながら、うとうと…うとうと…

ご法話のプロットをたてながら、うとうと…うとうと…

心地よい振動とゆるやかな空気の中で、うとうと…うとうと…

このまま、しばらく…

足元注意

2013年01月28日 20時34分27秒 | 仏々相念(住職日記)

どっち見る・・・

 

母のウォーキングも長く続いています。

こう寒いと出難いと思うのですが毎日歩かれます。

母曰く、面白くないんだそうです・・・

そりゃつまらんだろうな~って分からんなりにコイツも思うのです。

だから、コースをちょっと変えてみたりしてここを行けば何があるんだろうと思ったりもするとか・・・

「お魚屋さんの前を通ったら美味しそうなお惣菜が沢山出てたよ。

でも、やっぱりフライが多いね!」

「そりゃ、退屈なけんお惣菜も見るよな~!」

「そうよ、そうよ。楽しいこと探さないと・・・」

もうすぐ色鮮やかな春の花が咲き始めるでしょう・・・

すれば、楽しくなるんでしょうね。

 

ウォーキングを再開した坊守・・・

坊守もやっぱり楽しいことを見つけながら歩くそうです。

面白い人です・・・

「98段の階段が目の前にそびえる。

毎日思うの、どうやったら気分よく歩けるか・・・

テッペンを見据えて上がって行くか・・・

足元見つめて上がって行くか・・・

いろいろ試すのだそうです。

結果、てっぺん見て歩いているわ~」

 

そうか・・・

 

コイツは即答です、

「オレ、足元見て上がってるな~・・・」

なんてウォーキングしていないコイツが偉そうに言うのです。

 

今日の事でした。

お墓に上がるご縁をいただきました。

舗装はしているものの結構急な上り坂・・・

一番上にある墓地なので大変です。

上なんて見ません・・・

ただひたすら足元を見つつ上がるコイツ。

雪駄ですのでズルズル滑る・・・

ちょっとしたアイススケート状態。

指の股でしっかりと挟み外股で一歩一歩。

腰に手をやり擦りつつボツボツ上がるコイツ。

 

上なんか見てたらしんどくて、足元を見つつ一歩一歩ですコイツ。

すれば必ず辿り着く。

美味しい空気をいっぱい吸い込み深呼吸。

以前はハタハタして直ぐにお勤めなんてできませんでした。

呼吸も整ってないのにお勤め始めたら大変なことになっていました。

減量の成果でしょうか、楽です。

 

ただ単に歩くだけでも性格って出るんでしょうね。

 

「ま~、上見て歩くのもいいけど偶には下を見ながら歩かんと転ぶで~」

「そんな私だって足元は確認してますよ~!」

 

御浄土への旅・・・

下ばかり見ながらコイツの歩み。

危なかしくて照らし出してくださっていたのですね・・・

コイツの人生。


涙之日々

2013年01月27日 21時34分22秒 | 仏々相念(住職日記)

優しい空気が・・・

 

そのところ、そのところで優しい空気に触れさせていただきます。

そんな空気に触れつついつも自分のことを思います。

コイツの有様を教えて下さるのでしょうね。

 

「息子の分まで大切に生きてよ・・・」

遠方から帰られていた甥につぶやかれたオバサン。

優しかった、本当に優しかった息子さんをお亡くしになられて数か月・・・

寂しい日常があるのでしょう。

その息子さんを見るように甥を見ておられます。

優しいまなざし・・・

涙が浮かんでいます。

 

息子が元気だったら・・・

やっぱり大切な息子さんを今でもさがすのでしょう。

 

「親父、転んだらいけんからズボンの裾をおっとこうな!」

そう優しく微笑まれながらお父さんの膝元に足を着かれました。

元気なお爺ちゃんでしたが奥様をお亡くしになられてから力を落とされました。

今では息子さんご家族が支えておられます。

 

支えることの現実のしんどさ・・・

自分自身でいっぱいいっぱいなのに、

しんどくてたまらないのに支えていくのです。

オレが看てやらなかったら・・・

そう思われながらの毎日なんだと思ったことです。

 

優しい空気に包まれるような思いがしたことです。

 

そんな日常を生き抜いておられる方の微笑ってもの凄く尊い・・・

尊い・・・