月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

男前住職

2013年12月31日 20時15分03秒 | 仏々相念(住職日記)

もうしばらく・・・

 

いよいよ大晦日。

2013年も終わりますね。

如何でしたか・・・

 

「今年どうだった・・・」って娘に訊かれ・・・

ん~・・・何があったかな~・・・って正直なところ。

忘れているのです、何があったか・・・

最近のことは覚えているのですが、前半って・・・

何気に過ごしているコイツがいることです。

でも、娘に訊かれて、

「何とか生かさせていただいたってとこかな~・・・」

 

本当に、「なんとか・・・」

 

息子にとっては歩む方向が決定。

我が家にとっては大きな出来事でした。

息子のこれまで過ごした年月の中でこれまでゆっくりしている時はありません。

休むことが罪にでもなるかのようにひたむきに動いていました。

そして、身体を休める時は疲れ切って眠っている姿。

これまでず~っと・・・

息子のことですから来春からもひたむきに歩むのでしょう・・・

最初で最後なのかもしれません、こんなにゆったり過ごすのは・・・

そんなことを思いつつ、今の息子を見ています。

 

バスケ引退しましたので自分が着ていた高校のバスケのビブス様の上下を後輩に・・・

「夏は幾らあっても足りないから・・・」

箪笥の整理をしたとのことでいらなくなったジャージやTシャツ・短パンをくれました。

息子のお下がりっていうやつです。

正直、バスケ用の息子のTシャツや短パンは素材が気持ちいいのです。

いいモノをもらって素直に喜ぶコイツ。

どこまでも子どもでして・・・コイツ。

 

視界に入る息子の高校のネーム・ナンバーが入っているビブス様の上下。

「ちょっとそれ着させてよ」ってそれを着せていただきました。

プチ息子の高校バスケ部に・・・

爽やかなイメージの中、

お~、こんな感じか~って記念撮影。

コイツの高校時代とは大違いです。

それを着させていただきながらオチャラケてはいましたが結構感慨深いものがあったことです。

ひたむきにがんばったよな~・・・って。

コイツが知らないことばかりのバスケ生活、

苦しいことも楽しいことも沢山あったのでしょう。

いつの日だったか歯を食いしばっている姿は忘れられません。

ボロボロになりながらもひたむきに走っていました。

 

かっこよかった・・・

手前味噌ですが男前っていうのはこういうことをいうのでしょう・・・

 

今はゆっくりしたらいい・・・

 

さあ、今年も数時間。

 

来年もボツボツ歩ませていただきます。

外面飾りながらボツボツ・・・

沢山の方々に支えられながら歩ませていただきます。

ウダウダグダグダいいながらも・・・

 

「住職さんとお会いするの楽しみにしているんですよ」

「会ったらあれも訊いてこれも訊いてって思うんです」

同年代の姉妹弟が集って下さいます。

仏事のことは勿論、

永ちゃんの話になるとコイツの知らないことまで教えてくださる。

 

どこまでも外面・・・

そんな外面のコイツを歓んで迎い入れてくださる方々がいる。

我が子や兄弟のように親しく・・・

和やかに・・・

ご門徒さんというのは本当に有難いです。

 

コイツは幸せ者だと嬉しく思うことです。

 

「住職さん、3年の次は何年になるんですか」

「次は7年忌ですね・・・」

「あ~、もうしばらく男前に会えないんですね」

「そんなことを言って下さるのはここだけですよ」

「うそでしょ~」

 

こんな会話が交わせるひと時です。

阿弥陀さまの前に座りつつ、

そんな穏やかなひと時を頂けます。

辛く悲しいご縁ではありましたが、

優しき微笑みにお育ていただきます。

 

来年も願生ります。

息子のようにカッコよくはありませんが

コイツなりに生かさせていただきます。

 

今年もありがとうございました!!!


大晦日のはなし

2013年12月31日 20時04分44秒 | ふうわりふわり(坊守日記)



晴れの日、雨の日、曇りの日

笑ったり、泣いたり、悩んだり


そんな一年が暮れてゆきます


日々の暮らしのまん中に

優しい言葉を置いていただろうか…と

反省しています


暑い日、寒い日、嵐の日

きのう、今日、あした


新たな年へとつながります


大いなる願いの中に…

あたたかいまなざしの中に…


今年いちねん、ありがとうございました






寒空之下

2013年12月29日 20時43分19秒 | 仏々相念(住職日記)

好きなことがある・・・

 

昨日のテレビ番組にこんな特集がありました。

ある自転車屋さんのお話でした。

 

自転車が好きな公務員さん。

勤めながら趣味の自転車を楽しむ。

自転車部を作るほどの熱の入れよう。

リタイヤしてからは自らが自転車屋さんを開くのです。

小さい小さいガレージで営む自転車屋さん。

もの凄くいい雰囲気でした。

 

好きなモノがある・・・

好きなことがある・・・

また、それに触れながら生きることが出来る・・・

それを求めて生きることが出来る・・・

いいもんです。

 

今年もあと2日になります。

動かさない日がないというくらいに酷使するニコニコさん。

来月車検を受けることになっているのですが気になることばかり・・・

冷却水漏れ・・・

ハンドルが重たくなってきている・・・

助手席のドアの締りの悪さ・・・

何も分かってやれない現実に車好きが呆れられるのですが・・・

分からなくても好きなモノは好きなのです。

 

せめてきれいにしてやるくらいは・・・

 

極寒の1日でした。

雪国の方に笑われそうですが寒~い1日でした。

本堂のひと時は吐く息が白く出る程・・・

これはこれで嫌いじゃないのです、コイツ。

でも、ひとたび法衣を脱ぐと耐えられません。

 

寒いな~・・・って空見上げるコイツ。

「雪、降るらしいよ・・・」って次に何をするか分かる娘は隣でつぶやきます。

悩む・・・コイツ。

でも言うことを聞かずやっぱり寒空の下出るのです。

 

好きなんでしょうね・・・洗車。

 

日々の感謝でニコニコをワックスがけ。

「毎日毎日、ありがとう」そんなこころいっぱいです。

 

色褪せたルーフを何とかしたいといろいろ試みます。

チットはきれいになるのかな~なんて思いつつ。

 

途中の雨・・・

 

泣かされます、非常に。

冷たい雨に空見上げつつ、

しもうた~、ワックスかけなんだらよかった・・・

シャンプーだけなんら問題ないのですが

ワックス拭き取りが出来てない状態の雨は非常に厳しい。

 

拭き取る前の状態ですので最高に雨水を弾いています。

最悪の状態です。

でも、終いを着けないといけませんので何とか拭き取れないワックスを拭き取るコイツ。

なかなか消えない消しゴムで消そうとすように乾いてないワックスが伸びて伸びて・・・

 

傍から見ると可笑しいことでしょう。

雨が降っているのにワックス掛けているんですから・・・

 

グチグチ言いながら・・・

きれいになることをしつつ汚してしまうこのこころ。

好きなことなのに・・・

 

結果、曇りながら雨も止み何とか拭き終えることができました。

 

一応、形になると安心するコイツ。

さっきまでグチグチ言っていたのに・・・

 

どこまでも、やっぱりコイツでした・・・

恥ずかしいこと・・・


祈願請求

2013年12月28日 19時57分28秒 | 仏々相念(住職日記)

受験か~・・・

 

嫌な響きです、受験。

大嫌いです、コイツ。

 

娘とおつかいに出掛けた午後、

コイツも娘も息子も通った中学校沿いの国道を走っていました。

「あれ、中学校がきれいになっとる・・・」

国道から少し入っているためコイツも気が付きませんでした。

「わ~、いいな~」って、娘。

コイツは何とも思いません。

「小・中・高、もう絶対にいいわ(帰りたくない)~・・・」

即答で断ち切るコイツに呆れる娘でした。

学校、大嫌いですから・・・コイツ。

行きたくもなければ、足を踏み入れたくもありません。

テストでもちっとは出来たならよかったんでしょうが・・・

 

寂しいヤツです、コイツ。

 

お孫さんが受験なんだとか・・・

がんばっている孫の姿を見ると何かしてやりたくて、

それで思い付いたのが「お百度参り」

どうしたらいいのでしょう・・・

 

気持ちは重々に分かります。

上の学校に目標を置いているのなら行かせてやりたいし、

就職したいのであればよいところに生かさせてやりたい。

誰もが持つところでしょう・・・

 

でも、「ちりとてちん」じゃないですけど

塗箸はいくら磨いても塗り重ねたものしか出ませんから・・・

受験にしても重ねたもの以上は出せませんから・・・

いくら神仏にお願いをしても変わりませんから。

そんな都合のいいものがあるのでしたら世の中「グ~タラ感謝の日」ばかりになります。

 

決してバッサリ否定した訳ではないのです。

そのようなことをしてまでも案じてくださるはたらきというものは尊いことです。

今は気付かなくとも、

いつの日か、

あ~こんなに思われて自分のいのちあるんだって気付いたら大切に生き抜こうって思えますもんね。

その今を・・・

どのような結果が出てきたか分からないけれど・・・その時を。

 

一人じゃなかったんだと・・・

 

そんな気付きの場でありたい。