月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

四月終了

2013年04月30日 20時54分10秒 | 仏々相念(住職日記)

あ~、もう・・・

 

四月も終わりですね。

如何でしたか、四月。

別れと出会いの月って感じでしょうか・・・

寂しさいっぱい。

楽しさいっぱい。

 

コイツのこと、坊守のこと・・・

本当に大切に思って下さるようなご門徒。

あ~、もうすぐ会えるんだと指折り数えて待っていました。

 

遠く関東からお帰りになられます。

「草を引きに帰っているようなものです・・・」

お母さんが御往生なされ故郷の家には誰もいなくなりました。

帰る度に整理しているのですがなかなか片付きませんって喪主さま。

親の空気をいっぱい感じる時、

どこに座っていても何をしていても愛おしいひと時となるのでしょう。

 

喪主さま夫婦と一緒にお嬢様も帰られました。

かなりお忙しい日常とお伺いしていましたので帰られないだろうと思っていました。

やっぱり嬉しいものです・・・

あ~、忙しいのに帰って下さったんだ・・・

「こんなことでもないと帰ることができませんから・・・」

大都会とは時の流れが違うんじゃないかと思うような穏やかな空気の中で何を思われたんでしょう。

 

「一年、早かったな~・・・」つぶやくようにおっしゃる。

この一年の間には義兄や友人、会社関係・・・

沢山の方を見送られたとか。

そのご縁に触れる度、いろんなことを考える。

お葬儀でのご縁のこと・・・

法話のこと・・・

白骨の御文章のこと・・・

僧侶のこと・・・

そして、いのちのこと・・・

「住職、大事にしてくださいよ・・・」って案じて下さるのです。

比べるわけじゃないんでしょうけど、

いいにつけ悪いにつけ時々思って下さるのかと思うとこれはこれで嬉しいものです。

 

この方のお母さんもよくお参りくださっていました。

その場に今座られながら思って下さったのでしょう・・・

 

よう参ってくれたね。

これからも一緒だよ!

って、優しいおはたらきを・・・

 

『宿題』  小学6年 中村良子

 

がんばってがんばって書いたけれど

お母さんの詩は できなかった

一行書いては なみだがあふれた

一行読んでは なみだが流れた

今日の宿題はつらかった

今までで いちばんつらい宿題だった

でも「お母さん」と いっぱい書いてお母さんに会えた

「お母さん」と いっぱい呼んでお母さんと話せた

宿題をしている間私にもお母さんがいた

 

 

本願寺新報より


「おかえり♪」のはなし

2013年04月30日 13時35分04秒 | ふうわりふわり(坊守日記)

雨が上がりました



お母さまのご法事のご縁で、はるばる故郷に帰られたIさんご一家にご挨拶するように

雲間からお日さまが射し

雀たちがにぎやかに囀ずりながら境内のあちらこちらを飛び回ります


「ようこそお参りです♪おかえりなさい♪」


阿弥陀さまのふっくらとしたやさしいお顔に、お母さまのお顔を重ねてご縁にあわれていらっしゃるのでしょうか…

読経のリズムに、遠い昔の暮らしの記憶をたどっていらっしゃるのかもしれません…

 

 

雨上がりの境内で、ご院さんのおつとめの声を聞きながら、私も亡き両親のことを思い出しています

「おかえり♪」

と、いつでも待っていてくれる両親のことを…


感情移入

2013年04月29日 20時00分54秒 | 仏々相念(住職日記)

何から伝えればいいのか・・・

 

まるでコイツの法話のテーマソングにでもなりそうな歌詞。

「ラブストーリーは突然に」(小田和正)の出だしが頭から離れません。

 

先日、録りだめていたドラマを見終えました。

見始めたら止まらないと分かっていたので我慢していました。

「東京ラブストーリー」

何回見るやら・・・

でもやっぱり再放送がある度に見てしまいます。

 

夜毎に楽しみながら見ていたのですが

眠れないのが分かっているので先日には最終回まで4話続けて見てしまいました。

一番最後の「カンチ!」では涙が出ます。

もう気分は主人公です。

 

鈴木保奈美さん演じる赤名リカが大好きです。

あの一生懸命さが堪らなく愛おしい・・・

「何から伝えればいいのか分からないまま時が流れて・・・」

大好きであるが故に相手の気持ちになってしまう・・・

今どうしたいのか・・・

それが自分の思っていることとは逆の事でも相手の気持ちを押してしまう切なさ・・・

俳優さんって凄いですね。

思いっきり引き込まれているコイツがいました。

 

それ以来ず~っとテーマソングが鳴り響いています。

 

あれもこれもと思ってはまとまらないコイツの法話。

時間ばかり経過してしまって申し訳ないことです。

でも、大好きな阿弥陀さまのことをちょっとでも伝えることができればいいな~・・・

 

ず~っと待っていてくださるおはたらき。

待ちきれずここまで迎えに来てくださるあなたでしたね。

 

永尾カンチに呼び出され夜中まで待つシーンは何回見ても切なすぎます。

精根尽き果てる姿・・・

頑張りましたね・・・

その姿、嫌いじゃありません、コイツ。


うれしいご縁のはなし

2013年04月28日 20時58分14秒 | ふうわりふわり(坊守日記)

お参り先でのこと


2歳のだいちゃんはお仏壇に興味津々です

お灯明をあげるのも、お香を焚くのも、大きなまんまるのおめめで、じぃっとみつめてくれます

「お導師のおてつだいをしていただけますか?」こくん♪

さあ、だいちゃんの出番です

おりんを♪チ~ン♪チ~ン♪と、上手に鳴らしてくれました

「だいちゃん、じょうずね~」
「だいちゃん、えらいね~」

みんなにほめてもらって、恥ずかしそう

大役を終えただいちゃんは、お経の間にすっかり眠ってしまいました

おつとめが終わり、墓前読経では3歳のえいちゃんがおりんを鳴らしてくれました

はじめも、途中も、おしまいも、じょうずに鳴らしてくれました

「えいちゃん、じょうずね~」
「えいちゃん、いい音が鳴ったね~」

みんながえいちゃんをほめてくださいました

ふたりの子どもたちを、いちばんに褒めてくださってるのは…

この子たちが生まれるずーっと前に仏さまになられたおばあちゃんでしょうね

「よくお参りしてくれたね~」って…


だいちゃん、えいちゃん

あたたかな仏さまのまなざしの中で

大きくな~れ~!


和やかな、和やかな、ご縁でした