就活鶴丸ゼミ・社会人基礎力養成講座

大学生・大学院生のための就活指導
社会人基礎力養成講座

自由を愛する全ての人は・・・・!私はベルリン市民だ!

2008年04月14日 19時42分25秒 | 小論文キーワード
今日のタイトル!これ、ケネディ大統領がベルリン市民の前で語った有名なスピーチのしめの言葉でつ!
米国のスピーチライターが、言葉のもつ価値を最大限利用することに長けていることは、歴代大統領のスピーチ集を見れば一目瞭然!
ケネディーのこのスピーチの内容も、当時の米ソ冷戦構造下の中で、自由を求める多くのベルリン市民を前に語られた事を想起すれば、シェークスピアの劇を彷彿とさせる、しびれるような感動を覚えます!NHKに映像が残っていれば是非ご覧下さい。何度聞いても、映像を見ても、鳥肌ものでつ!

閑話休題!

[知識] 新自由主義に至るまでの歴史.

1.自由主義・「小さな政府」→国家からの自由@
イギリスでは1689年の名誉革命後,
フランスでは1789年のフランス革命後,
アメリカでは1776年の独立宣言後,
特定の身分から個人を解放し,身分の特権ではなく,国家に対して個人の人権を保障し,個人の自由の領域を拡大していこうとする自由主義の動きが盛んになった.

19世紀になると,国家の活動は,
個人の自由を守るという目的のみに限定されるべきだとの考え方が明確に自覚されてきた.つまり,国家は市民生活にできる限り介入せず,
政治的・思想的干渉を行わず,経済的には自由放任主義(レッセ・フェール)@に任せ,社会の最小限の秩序の維持と治安の確保という警察的任務のみを行うべきだと考えられるようになる.

このような国家観を,自由国家,消極国家,夜警国家,小さな政府などと呼ぶ.

19世紀は,自由主義の下で資本主義経済が大きく発展していく.


2.福祉国家・「大きな政府」→国家による自由

自由競争により資本主義経済が発展していくと,豊かな人間は資本家としてさらに豊かになる一方で,貧しい人間は劣悪な労働条件の下,労働者として搾取(さくしゅ)され,貧富の格差が拡大していった.このような資本主義の高度化に伴う矛盾から社会的弱者を救済するため,
国家が手を差しのべて

最低限度の生活を保障する必要性が出てきた.

それを社会国家・積極国家・福祉国家と呼ぶ.

1919年のドイツワイマール憲法はその先駆けとなる憲法である.
資本主義の経済破綻(はたん)と帝政ロシアに対する不満から1917年にロシア革命@が起きると、西側諸国は社会主義革命の広がりを食い止めるため,資本主義体制の枠内で社会権の保障を組み込んだ体制への変更を余技なくされた.
そして第一次世界大戦に敗れたドイツに,社会権規定を含む先進的憲法を制定させた.

この福祉国家の理念は,その後各国で公的扶助@や社会保険@などの社会保障政策として実現され,経済政策においては,それまでの自由放任主義を否定した
ケインズ@による修正資本主義が登場した.

政府が金融・財政政策や公共投資などで経済に介入することで,恐慌・失業などの弊害を最小限に抑えようという思想である.このケインズの理論は1929年にアメリカウォール街の株価暴落に端を発した世界恐慌において,

アメリカのフランクリン=ローズベルト大統領のニューディール政策@で実践され,景気回復が図られた.

一方イギリスでは,1942年ゆりかごから墓場までというスローガンの下で
社会保障@制度が充実・発展していく.(社会的公正を実現するために,国家による富の再分配を肯定する思想は,古典的自由主義と区別する意味で,リベラリズムと呼ばれる).

[着想] 新自由主義の掲げる「すべての企業,個人に公平な機会を与える」という理念により,自由競争で活性化すべき側面はある.だがその一方で,本来は自由競争になじまない個人の最低限の生活保障の確保という側面があることも忘れてはならない.

国家からの自由と国家による自由との調整の問題は、


今日の重要なテーマであり,現実的かつ具体的に論じたい.