SA22Cの燃料供給システムは「インラインフューエルポンプ」というもの。FC3SやFD3S以降はインタンクというタンク内にポンプが入っているタイプに変わっています。というか、現代車はほぼインタンクです。
なので、純正部品以外を探そうとすると、ヤフオクなどネット通販でもまったく出てきません。スバルのサンバーがよく似たインライン(アウトタンク)ですが、660ccなので3~4本ぐらい集めないとだめです。汎用インタンクを買って、SAのタンクに押し込む等、考えましたが燃料系統で奇抜な発想を採用するのは危険が伴うのでやめました。
ということで今回は、海外オークションに挑戦します。といっても実は2度目で、過去、米国滞在中にebayをやりましたが、なにせすべて自分の日本語英語でやり取りしたためか、クレジットカード番号が漏れて、オクラホマかどこかの山の中のショップで悪用されるという事件が起こりました。(日本円で20万円相当だった記憶があります)幸いにもカード会社の早期発見で大事に至らずすみました。
なので、インターネットで「オークション代行、海外通販代行」なる業者を見つけたので、そちらでお願いしました。
購入するパーツは以下の13B用ポンプ。アタッチメントがすべてついているのでアウトタンクとしてSAにポン付けできます。でも海外モデルはノンターボなので、たぶん容量的には将来不足すると思います。そこで、アタッチメントのない大容量ポンプも同時に購入。アタッチメントを取り替えればいきなり255L/hの高級品になります。直接取引ができる人であれば、このお店に「ポンプは255L/hのにアップグレードして」と頼めば、SA用の255L/hが入手できます。ホームページには「タダで255L/hにアップグレードできるよ」と書いてあります。
まあ、国内純正新品の価格の半額で、予備も含めて2本も買える計算になるので、お徳かなあと・・・。どうせ純正品といっても保証があるわけでもなし、旧車だから予備があるほうが心の余裕ができます。しかも円高が加速していて為替相場的な時期としても好都合です。
ボッシュとかも考えましたが、接続キットの入手を考えるのが面倒です。高いし。このウォルブロー製品なら、キット豊富、スペック、サイズ簡潔明瞭で価格もリーズナブルです。口コミや日本での実績はあんまり知り得れないですが、とりあえずやってみようというのが今回の企画です。
商品の到着が楽しみです。この間に、タンク掃除を進めないといけません。
1984-1985 Mazda RX7 Fuel Pump 4 Cyl. 2 Rotor 1.3L
Walbro GSL392 255 LPH High Pressure Inline Fuel Pump (NO KIT INCLUDED)
全塗装を終えて、登録業務を始めようとした日、それは停止しました。3年前、構造変更検査のため臨板を取得する日の前日もそうでした。初爆がないので、燃料ポンプだとは思いつつ、そうであってほしくないため、プラグをチェックするという無駄な作業をしましたが、やはり願いはむなしく、ポンプという結論に至りました。
前回はお金に余裕があり、時間もなかったので、速攻で新品純正部品に交換しました。金額45000円。
今回はお時間をいただき、原因をつかむためまずは分解調査を行いました。
古い車なので、タンクからのごみなどがかみこんでロックしているかと思ったのですが、電源直結テストのときにパチリとも火花が飛びませんでした。ということは電気がそもそも流れていない状態にあったようです。(くれぐれもテスト時は引火に注意)
コンミテーターに膜が張ったようになっており、ペーパーで削ってやると回り始めました。
この車を購入されてからまる8年以上。しかも、まともに動いていた時間は1年程度でしょう。それ以外はレストアか、海外赴任時にほったらかしにしていたか、いずれにしてもタンク内のガソリンは8年前のものが90%ぐらい残ったままになっているはず。この古い燃料がコンミテーターに付着して絶縁状態になったものと予測されます。
構造変更検査後の試運転でも、突然エンジンが吹かなくなったこともありました。そのときはエアフロかなにかコンピューター系統を疑いましたが、このポンプ不具合が原因だったと確信できます。
ブラシも十分残っています。
ベーン系統もゴミは見つからず。
これは燃料タンク内のフィルター。30年間タンクにつかりっぱなしで年季は入っていますが、きれいです。(いわゆるフューエルフィルターはタンク外に別に設置されています。これもサビなどでつまっている様子も無し)
タンクの外側にサビが少々。これならサビ転換剤か何かで処置できるレベル。
ということで、タンクを一応念のため洗浄して、組み付ければまだしばらくはやれそうです。
問題は燃料ポンプ。同じものを45000円も出して買いたくないとのこと。しかも、エンジンは排気量が増えているので、供給量がアップしたものを装着したい。悩むも結論が出ず、再び車両は長期預かりとなりました。