今が盛りのジャスミンの花で
目隠しを作っています
七月に生れし子ら
われら七月に生れし子らは
白き素馨(ジャスミン)の薫りを好み、
われらは花咲く園に添いてさまよい
重き夢にふけりつつ静かに往く、
われらの同胞(はらから)は緋の色の罌粟(けし)。
そは麦の畠に また日に熱き塀の上に
紅くおののきて燦(かがや)き燃え
やがて風はその花びらを吹き払う。
七月の夜のごとくわれらの生涯も
夢に重くその踊りの環っかをば仕上げん、
数多き望みと熱き収穫の祝いとに捧げられん、
麦の穂と 紅の罌粟とにて編みし花環をば手に
「ヘッセ詩集より」
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