サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

菊の花道

2005年06月27日 11時39分35秒 | 邦楽
連続で菊さんについて書きます。

ジライヤのセカンドも先日発売されたわけですが、
それと時を同じくして菊さんの自叙伝が発売(写真)
(文章はYAMPOと言う人が書いてます)

これがまことに面白そうな本で、
音楽との出会いから福岡の音楽シーン、
そして勿論サンハウスのことやその後の歩みなどが読みやすい文体で
つづってある。そして貴重な写真の数々。
思わず読みすすめてしまいます。

さらに菊本人セレクトのサンハウスからブルースライオンまでの
貴重すぎる未発表音源9曲を収めたCDつき!
「さらに」というとおまけ的な意味合いが強いが、
これで普通にリリースされても間違いなく購入してしまうような代物。
サンハウスは時代からか、音は悪い。
(ロック画報のパワーハウスより悪いです)
しかしそのプレイは抜群です。
音が悪いが逆に臨場感が増す、そんな音源。

ひさびさにワクワクする「本」の発売である。
これで3,000円。あなたは安いとみるか高いとみるか。
勿論私は前者です。

ちなみにライブ会場で購入した私ですが、
何とこの本に菊さんのサインを頂きました!やった!
また家宝が一つ増えました。嬉しい!

ジライヤ at 下北沢Cub251

2005年06月27日 11時17分58秒 | 邦楽
6月の25日、下北はClub251へ「Zi:Lie-YA」のライブを見に行きました!
ジライヤといえば、サンハウスを率いていた”菊”こと
柴山俊之の現在のバンドで、つい先日待望のセカンドアルバム
「Natural Born Boogie」(写真)を発表し、
そして25日はそのレコ発ワンマン
「NATURAL BORN BOOGIE カオスがつまった宝箱」
が行われたのであります。

いや~格好良かった!やっぱりロックって格好いいなぁ!
って素直に感じることが出来たライブでした!
1曲目はジライヤのテーマ曲からスタート。
3曲目には早くも菊さん、上半身裸です(笑)
そして「熱い、熱い」の連発(笑)
しかしライブそのものも熱かったです。
全員演奏者としてもの凄く達者な方たちですが、
それに終わることなく、バンド全体でグルーヴを作り出していたのは流石。
個人的には特にリードギターの内藤さんのプレーに惚れました。
私の中のロッカー/ギタリスト像まんまで、格好良かったです。

しかしやはり主役は、菊さんです!
全く衰えを知らない唄声はある意味怖くもありますが、
あの声を聞くことが出来て嬉しいですね。
上半身裸に長髪にメイキャップということで、
イギーポップを想起してしまいましたが、
イギーなんて蹴散らすかのごとく唄っていました。
これで50歳代というのが全く持って信じられない。

聞いていて思ったのは、日本語の選び方、のせ方がとても上手いなぁ、
といういうこと。曲調は3コードかあるいは割とオーソドックスなロック調。
そこに華やかな楽器による演奏と菊のボーカル、
そして日本語詞がのることによって繰り出されるバンドサウンドは最高である。
70年代はっぴいえんど、キャロル、外道とも違う日本語ロックの一つの完成形を
肌で感じた気がしたライブでした。

★セットリスト★
01.Zi:LiE-YA
02.LOVE ROCK(新曲)
03.NATURAL BORN BOOGIE
04.KISSの味
05.JUNGLE JUNGLE
06.爆弾男
07.落ち目の唄(SONHOUSE)
08.カプリス(新曲)
09.STOP BREAKIN’DOWN
10.PARACHUTE GIRL
11.NEON BOY
12.ホラ吹きイナズマ
13.地獄へドライヴ
14.ANGEL(新曲)
15.交遊サロン
16.PIPE DREAM
17.満月の夢(柴山俊之+LA・SCOUMOUNE)
18.TIGER IN YOUR TANK(BLUES LION)
19.うれしい気持ち
20.LOVE

-ENCORE-
21.CRIMINAL ROCK
22.カラカラ
  ~レモンティ
  ~JOHNNY B. GOODE
23.VIVA 251

-ENCORE2-
24.I LOVE YOU
25.もしも
26.ビールスカプセル
  ~HOOCHIE COOCHIE MAN
 ~ハイエナ

最後に、菊って誰?という人へ。
サンハウスのボーカルで福岡から70年代に鮮烈なデビューを飾った人である。
サンハウスにはシーナ&ロケッツのご存知、鮎川誠が在籍していたことでも
有名。シナロケの十八番中の十八番「レモンティー」
(ヤードバーズのトレイン・ケプト・ア・ローリンの改作)は、
元々サンハウスの曲である。
そしてあのルースターズも影響を受けまくったバンドであり、
菊がいなければ、サンハウスがなければ、めんたいロックもなければ、
日本のロックの歴史も間違いなく変わっていた凄い人なのである。
そんな伝説の人物が未だに現役で唄い続けていることが、何より素晴らしいし、
それを見ることが出来て本当に嬉しかった。

ちなみに異色GSとして語られるハプニングス・フォーのボーカルトメ北川氏と
菊さんは高校の同級生らしい(どちらも福岡出身)。凄い!
そんな2バンドが10月に下北で共演するそうなので、
これは見に行かねばなるまい。
ジライヤとハプ4の対決。想像するだけでワクワクしてしまいます!

菊さんのHPはこちらから!写真やレビューなど盛り沢山で必見です!