原田マハの「常設展示室」
常設展示といえば、今また話題になっている上野の国立西洋美術館の常設展を思いだす。草津から、できたばかりの信越新幹線を使って上京してきた彼女と、旧交を温めあったのがそこだった。その時は、単に駅から近くて高齢者無料だったからかもしれない。
草津からこの本を、送ってもらってすぐに、前に読んだと思いだしたが、またまた引き込まれて読んだ。
それぞれが一枚の絵を、モチーフに書かれた6個の短編からなっている常設展示室という趣向である。
有名な絵を、文章で表現するという素敵な試みは、原田マハならではのものであろう。
彼女の文章表現で見た事のない絵が、生き生きと目の前にあるもののように感じる。
視覚障害を持つ方とも、同じ感動が分かち合えるのではないだろうか。是非、読んで見ていただきたい。