一昨年の夏、遠隔地農場の納屋の前に遊びに来ていた猫の親子です。
黒と白の子猫。初対面でも怖気ずに、近くに寄ってきます。
親猫とは、畑に行くたびに訪れて来て、馴染み深い仲です。
「この子、養子に貰ってくれない?」
「家内の了解を貰わないとね。犬はすきなんだけど!」
こんな会話をしたような気がします。
何時の間にか、三毛猫の親子だけの訪問となった。
「何処かへ、貰われて行ったの?」
断りなしに、連れて帰れば良かったと後悔の念。
・・・・・・
今年の夏の終わり、畑の近所に住む畑の友達、おばさんです。
「この辺を行ったり来たりしていた黒と白の猫、亡くなったの。」
畑に遊びに来る途中、畑の入り口の茂みの中に、その亡骸を見つけたのです。
「知ってるでしょう、あの猫?」
「知ってるのは、子猫の方だよ」
おそらく、あの子猫のお父さん猫だったでしょう。
「お願いが有るんだけど、この猫、畑の隅に埋めさせて欲しいんだけど?」
知らない関係では無いので了解した。
そのおばさん、息子と一緒にシャベルと猫の亡骸を持って訪れた。
柿の木の下に大きな穴を掘って埋葬した。
その時、そのおばさん、猫の大好きな煮干し魚をお供えした。
優しいおばさん親子共々、猫のご冥福を祈った。