自分のアンテナが複数あり飛びの違いを知りたい場合のFT8とPSKRをつかって簡易的に比較する方法です。
例えば、2本のアンテナの飛び具合を比較する場合にどこと出来たとか聞こえたというレベルで判断しようとしてもなかなか判断しずらい。
PSKRは全世界の各地で受信できたs/n比をデジタルで表示してくれるのでこれを使うと客観的数値としてわかるので納得しやすいです。
PSKR ーー>> https://pskreporter.info/pskmap.html
わたしが以前からやっているやり方を紹介します。
基本的考えとしては、CQ等適当にFT8で送信してその時のPSKRでの値を比較すればどのあたりまでどのくらいのs/nで飛んでいるのかがわかるということです。
PSKRは最小単位として15分単位での表記ができるので、1本目のアンテナで送信してPSKRで調べるということを少し時間をおいて2本目で同じことをするだけです。
例として、わたしの50MHzのアンテナの比較で紹介します。
アンテナA : 窓際につけた約2mの28/50用のホイップアンテナ
アンテナB : HF帯で使っている5m位の釣り竿アンテナ+「AH-4」
両方ともそれほど良く飛ぶという実感はないがコンテスト等で相手が山など高いところに移動してくれる場合は関東圏ではある程度使えるので切り替えながら使っている。
使用感としては指向性の影響とかなのか圧倒的にどちらかが良いということは少なく、相手の位置によってよかったり悪かったり。
設置場所はともに集合住宅の5階の北側窓斜め(ほぼ同じような角度、45度)に設置していますので設置条件は似た感じです。
アンテナAでの結果
さすがFT8なのでホイップアンテナなのにそこそこ広い範囲に飛んでいてくれる。
一番遠いところで高崎あたりで-16dBですが、相手は7エレ八木で22mの高さのアンテナなので相手に助けられている感じです。ソフトはJTDX 2.2.0-rc155
PSKRは相手がアンテナ等を登録していればその情報も見えますので参考になります。
アンテナBの結果
こちらの方が表示される局数が少なく上のアンテナに比べると少ないですが、千葉館山あたりはこちらのアンテナのほうがよい。
この方向だと表記されるS/Nの数値はアンテナAより良いところが多いです。
ただ、全体的にはアンテナAのほうが勝っているかも。
こちらのアンテナで遠いところは守谷市の北ですが、この今日は4エレのHB9CVで10mの高さのアンテナのようです。ソフトはWSJT-X 2.4.0-rc2
測定の手順
1.FT8でCQ等の送信を数分(2-5分程度)行います。
2.数分待ちます。送信されたデータがPSKRに表示されるのでは数分かかりますので最後に送信された時刻から10分弱待ちます。
3.PSKRで表示間隔を15分に設定して表示します。長い時間の設定だと測定以前のデータも表示されてしまい比較しづらくなります。
4.アンテナを切り替えて、数分待ってから上記の1から3の手順を繰り返します。
測定はVHF/UHFだと信号レベルが安定していてよいのですが、HF帯でも同様な評価が可能です。
HFの場合は電離層等のコンディションの影響が顕著で15分の時間内でも変動が大きいので数値の信頼性は落ちそうです。そのあたりを想定すればHFでも比較は面白いです。
また、今回は平日に調べたが、当然ながら受信してくれる局が多い方がよいので日曜や祭日のほうがより正確になるでしょう。
関連手法
FT8とPSKRの例で紹介しましたが、CWでもRB(リバースビーコン)でも同様のことができます。
数年前、まだJT65とかFT8の前にはCWとRBの組み合わせでやってました。
RBは信号強度での表示になるとおもうので電波の強さがより正しそうですが、これはおもに短波帯での評価になるので電離層とうの影響が大きくなりそう。
SSBではちょっと面倒ですが海外のwebsdrを利用して調べる方法もあります。
昔書いた記事ですがーー>>電波コンディションを知る方法いろいろ
ただし、VOACAPはだいぶバージョンアップされ専門的になりすぎて見にくいですが、関連した話を乗せていますので参考にしてください。
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