フィエスタの谷 山行記録

【福島県勤労者山岳連盟所属】フィエスタの谷は山に登る事が好きな仲間の集まりです

男体山登拝(2023/8/6)

2023-08-10 | 山行記録

メンバー:Oh、M崎、M田、ai(記録)

4年ぶりに開催される男体山登拝講社大祭ですが、今年の夜間登山は2日間のみのチャンス。
そして私個人としては4回目となりました。

混雑が予想されたので「栃木県営湖畔第1駐車場」へ駐車し、日光二荒山神社へ向かいます。
提灯がお祭りの雰囲気で、山門も華やかです。
社内には続々と登山者が集まり、神社の方が安全祈願のためお祓いをしてくださいます。
受付で登拝料(1,000円)を納め、お札をいただき開門を待ちます。
 

一合目の樹林帯から三合目の舗装路までは、登山者が一列で続いて登っていました。
急登ですが休憩に適した場所もなく、黙々と前の人を追って歩く。
あまり急いでも極寒の山頂でご来光を待つ羽目になるので、ゆっくりと進みます。

四合目の鳥居をくぐり、再び急な登山道となります。ガレ場もあり、岩場もあり。
今夜は比較的気温が高く、背中は汗びっしょり。ふと振り返ると雲海が広がっていました。

九合目になると、火山の砂利となり、つづら折りの斜面を山頂へ向かって高度を上げていきます。
いつもより地面が湿っているので、多少歩きやすかったけど、私はココが超苦手で辛くて置いてきぼり。

4時前に到着!これまでになく大人数の登山者!
持ってきた防寒具を着込んでも、寒さで歯がガチガチしてしまう上に眠いので、うずくまって耐える。
 

日の出は4:50頃ですが、既に雲海が赤く染まり期待が高まります。そして見事なご来光。時おりガスが通り、なんとも幻想的です。
Mちゃんがポットにお湯を持ってきてくれたので、コーヒーを飲んでホッと一息ついたら、早々に下山します。
 

ガツガツ降りていると登りの方から「何かイベントなのですか?」と声をかけられます。
あまりにも下りのスライドが多くて不思議に思われたようです。「登拝祭といって1年に1週間だけ夜に登れるのですよ。」
8時には、無事に中禅寺湖へ降り立ちました。

まだ温泉も目当てのお店もオープンしていないので、時間を調整してから向かったのは、お気に入りの「いろはにもみじ
のんびりお喋りしてもお昼前って得した気分になります。睡魔におそわれながらも安全運転で帰宅しました。
 

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2023夏山縦走・八ヶ岳

2023-08-06 | 山行記録

日程:7月15日(土)~17日(月)

山域:八ヶ岳・硫黄岳~赤岳

メンバー:N田、M崎、N尾、M本(記)

天気には恵まれませんでしたが、二泊とも風呂付の小屋泊で充実した山行を楽しむことができました。

 

 

山行記録: 硫黄岳〜赤岳

山行記録: 硫黄岳〜赤岳

2023年07月15日(3日間) 八ヶ岳・蓼科, 無雪期ピークハント/縦走 / koji3の山行記録

ヤマレコ

 

 

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剱岳:↗池の谷~北方稜線、↘源次郎尾根~早月尾根(2023/6/17~18)

2023-07-10 | 山行記録

山行日:2023年6月17日(土)~18日(日)
メンバー:I堀(単独)

梅雨の晴れ間を狙ってチンネの偵察を兼ねた剱岳
池の谷は工事現場からの高巻きの開始箇所こそ不明瞭だが、そこを過ぎればほぼ登山道。

池の谷の狭さとそびえ立つ両岸は圧巻で落石があったら命はない。精神的・肉体的ともにかなり疲れた。2度行くことはなさそう
チンネにはちょうど登攀中のクライマーがおり、取りつきを確認することができて目的を1つ達成

チンネまでのアプローチはいろいろ検討していたが、実際行ってみると水の確保と稜線までの安全性を考えると熊の岩経由が無難そうだ。
源次郎尾根はアルパインの入門ルートという感じ。
全装備で登ったので大変だったが、必要最低限のもので行けばかなり楽しめると思う
ルーファイが必要な場面もあるが、基本的に踏み跡がある。

今回は初めて北アルプスのバリエーション登山となり、当初はかなり不安があったが、今までの経験と技術をフルに使って突破できたことはちょっぴり自信になった。これを夏のチンネに生かして成功させたいものだ。

 

山行記録: 剱岳(北方稜線と源次郎尾根)

2023年06月17日(2日間) 剱・立山, アルパインクライミング / sen1の山行記録

ヤマレコ

 

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今年の青葉、整いました。

2022-10-27 | 青葉の岩場情報

”東北のハワイ”福島県いわき市「青葉の岩場」も少しずつ秋めいてきました。
今年は大雨がなく岩の乾きも良いようで、本格的なシーズンイン

クライマーの皆さんを迎えるべく、青葉名物Tooちゃんも草刈りをしてくれました
岩場で見かけたら感謝の一言をお声掛けくださるとクライミングのモチベーションアップになると思います
また、笹の剪定でエリアやアプローチが明るくなりました。
 

駐車場の案内板も新装していますので、ご確認ください。
看板脇の秋田犬は、青葉アイドル犬のキングです
 

昨年になりますが、岩場整備も行いました。
《シーラカンス》剥離補修 2021.11


《バラ色のエアメール》リボルト2021.10


たまに新ルートも開拓します。《ミッちゃん5.9》
アラ還でクライミングを始めたアクティブな”みっちゃん”も度々岩場に来ています。
 

今シーズンも安全にクライミングを楽しみましょう
訪れる方が気持ちよく登れるよう、小さな配慮をしてくださるとありがたく思います。

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北岳バットレス(2022/7/29~30)

2022-08-04 | 山行記録

山  行  日:2022年7月29日(土)~30日(日)
メンバー:I堀・O島
     
一ノ倉中央稜を登れたことで、じゃあバットレスもいけるか?とチャレンジ
はじめてだったので白根御池小屋にBCを張りアタックした。

一ノ倉と比べると岩がしっかりしており快適なクライミングができたが、
またハーケンに導かれて難しいところに行ってしまったりと課題も残る山行だった。

29日の夜にアクシデントでケガをしてしまったにもかかわらず、翌日に登り切ってその後に下りきったOには感謝である

・・・ 続きは下記のリンクからご覧ください

 

山行記録: 北岳バットレス(第5支尾根経由第4尾根)

2022年07月29日(2日間) 甲斐駒・北岳, アルパインクライミング / sen1の山行記録

ヤマレコ

 

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男山ダイレクト(2022/6/18)

2022-06-25 | 山行記録

メンバー:MSK、Oh、ai(記録)

久しぶりのプチ本チャン
技術・体力に見合った楽しい岩登りができそうなルートを探していたところ「男山ダイレクト」を発見したのが数年前。
ようやく行けることになったのである。
 

当初予定より雲多く、岩峰下で準備していると冷たい風が。
クライミング中の雨はイヤなので素早く準備しスムーズな登攀を心掛ける。
今日は貸切のため、ルートを見極めながらマイペースで登れ、終了点の足場も良く立ち木を使っての支点構築も比較的余裕を持って対処できた。
 

1ピッチ目
毎回だけれど最初のピッチはとても緊張する。岩の感触、足のフリクションに少し怯えながら真剣に登っていく。
落ちるはずないグレードだけど、支点も取れないので絶対はない。緊張感も楽しい。
クライミングシューズを履いたのは私だけで、フォローはアプローチシューズのまま。
 

2ピッチ目
どこが登り易そうか皆で相談しつつ、続けてトップで行く。相変わらず逆相気味で気持ち悪い感じはするけれど、手がかり・足がかりは豊富。色とりどりの緑が美しい。きっと紅葉時期は混雑するのだろう。
20mくらいで良さそうな立木があるけれど、時間短縮のためにも更に20m先へ。とにかくロープが重い。
後で聞くと、岩の隙間にロープの挟まっている箇所があったそう。ルートが直線的だったため、気にしないで登ってしまった。次は忘れず気遣いしたい。


3ピッチ目
出だしの垂直な5mが核心だそう。トップはMSKさんに交代。2つのピンが確認でき、アプローチシューズのまま登るって。1手だけ体重をかけて引いたが、残りはプッシュやゆるく掴み、程なく立木2本で終了。ロープをたたみリッジを歩き山頂を目指す。



 

山頂からはレタス畑の白ビニールが一面に広がり、この景色は川上村でしか見られないだろう。少し霞んだ八ヶ岳も望める。
休憩したら登山道で下山。鮮やかなクリンソウやヤマツツジの写真を撮りながら、概ねコースタイムのゆっくりペースで無事登山口に戻った。
国道から見える男山は特徴的で目を引く山だった。あたためていた計画に賛同していただいたメンバーの皆さん、ありがとうございました。
 

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谷川岳・衝立岩中央稜(2022/6/4)

2022-06-11 | 山行記録

山  行  日:2022年 6月 4日(土)
メンバー:I堀・O島
行動時間:4:00 ロープウェイ駐車場 ~ 7:00 中央稜取りつき ~ 13:00 衝立の頭 ~ 17:30 一ノ倉沢出合い

3年前に一ノ倉沢・南稜を登ったが、すべてフォローでお客さん状態であった。
これではイカンとコロナに振り回されつつ外岩をこなし満を持してツルベで一ノ倉にチャレンジした。

中央稜自体は5.10も登れれば技術的には問題にならないが、支点がすべて腐ったハーケンであること、終了点にかけられているスリングもズタボロの腐れスリングであり、絶対に墜落したくない登りが続き精神的にものすごく疲れた。

ハーケンを探しながら登っていくと行き詰りそうになったりして、アルパインクライミングの難しさを改めて知る登攀となったが、自分たちの力で登りきることができたのはとてもいい経験となった
ツルベで登るとなかなか写真を撮れないのが難点(^^ゞ

・・・ 続きは下記のリンクからご覧ください

 

山行記録: 谷川岳・一ノ倉沢衝立岩中央稜

2022年06月04日(日帰り) 谷川・武尊, アルパインクライミング / sen1の山行記録

ヤマレコ

 


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蓼科山(2022/4/16)

2022-05-20 | 山行記録

登山日:2022年4月16日(積雪期ピークハント/縦走)
メンバー:Koji, Hiromi

GW涸沢テント泊山行に向けた歩荷トレを目的に蓼科山に行く。
60Lザックに2Lペットボトル6本入りの箱がそのまま入ったので12kgの負荷に行動食と通常装備を入れる。

・・・ 続きは下記のリンクからご覧ください

 

歩荷トレを兼ねて残雪の蓼科山へ

初めての歩荷トレで疲労困憊の蓼科山残雪山行でした。このBlogを書く前に、GW天気予報を見てGW前半に予定していた涸沢テント泊山行は中止となりました。この歩荷トレの成果...

50

 
 

山行記録: 蓼科山

2022年04月16日(日帰り) 八ヶ岳・蓼科, 積雪期ピークハント/縦走 / koji3の山行記録

ヤマレコ

 



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角田山(2022年3月30日)

2022-05-05 | 山行記録

どうも!お久しぶりです。

まぁいろいろありまして山からすっかり離れた生活を送っておりました…

実に約○年ぶりとなる登山でしたが終始楽しく帰って来れました〜


では、本題です。

以下、ウィキペディアより引用

角田山(かくだやま)は、新潟県新潟市西蒲区にある標高481.7 mの山。長者原山とも言われる。

〜概要〜

越後平野日本海側に位置し、弥彦山から連なる弥彦山塊の中では最も北に位置する。弥彦山脈の一連の山と共に佐渡弥彦米山国定公園の一角を成す。

登山道は7コース設定されており[1]、子供や年配者でも比較的容易に登ることができることもあり、登山者は多い[2]。山頂付近はなだらかになっており、稲島コース側に位置する観音堂前の展望台からは越後平野や遠くに見える新潟市街を一望できる。越後七浦シーサイドラインが開通してからは、海側からの登ることができる選択肢が増えた。

近郊の小学校の遠足登山にもしばしば利用される[2]。山頂は草木が生い茂っており、広々としている。春には雪割草カタクリ等、夏にはスカシユリサラシナショウマ等の花が楽しめる。

引用終わり。


メンバー

CL:NT目、SL:スダ、レジェンド勝M、マダムA井、M崎

3月29日20時過ぎにいわき組の4名と合流する。

ナビの到着予定を見ると約2時間弱、意外と近い。

22時過ぎ、とりあえず今夜の寝床の角田浜海水浴場駐車場に到着。

写真は、翌朝の撤収の様子。

 

3月30日

角田浜駐車場~桜尾根コース~角田山山頂~灯台コース~角田浜駐車場

角田浜駐車場からスタート

奥に行くと灯台コース登山口、桜尾根コースは、ここから国道402号線を横断したところにあります。

雪割草とカタクリが、ばっちり見ごろで登山道の両脇いたるところに咲いていました。

 

 

山頂着。久しぶりの登山にはちょうど良い行程でした。

山頂は、ちょっとしたベンチがあったりで公園のような感じです。

 

灯台コースから下山しました。

山頂直下はなだらかな下りがダラダラ続いたあと急なアップダウンが続きます。

登りに選択しなくて良かった・・・www

 

 

下山後は、阿賀野川SAおすすめランキング第1位のかつ丼をいただきました。

※腹ペコだったので写真撮り忘れたので下記サイトから借用いたしました。

https://www.driveplaza.com/sapa/1440/1440081/1/

 

 

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槍ヶ岳(2021/9/25~27)

2021-12-13 | 山行記録

槍ケ岳 3日間計 24H 46.6km
メンバー: NT目さん、Tooちゃん、I姉、A井姉さん、M崎(記)、K野さん途中合流&途中解散

9月25日 晴 17km 7.5H
5:55 上高地 出発
肌寒かったが天気も良く、今日の予定は横尾までなので気楽である。夜にはK野さんが合流する。
起伏もなくなだらかな道が延々と続いてダレてくるが、みんなと話しながら気を紛らわせる。
しかし、はしゃぎ過ぎは禁物。あまりはしゃがないようにすると決めて来た。前回の反省があるからだ。いわき出発直後から喋りっぱなしで騒いだら穂高山荘手前で疲れ果て、翌日は下山まで体力が持たず地獄を見た

7:12 明神館 到着
ザックの重さから解放され、明神池へ。気になっていたが場所が分からなかった嘉門次小屋を発見。穂高神社に安全祈願をして、Tooちゃんとお揃いの御守りを買った。ついでに御神籤を引く。
末吉。恋愛、深入りするな。縁談、むりにすれば腹立ちごとありて後に困ります、、、、、
おいおいおいおーーーい。他はまあまあ良いのに、この2つだけどうなのよコレ

8:36 徳沢 到着
ここでは以前果たすことができなかった願いを叶えることができた。念願のソフトリームに夢中で神様への恨言もすっかり消え去った。

10:07 横尾 到着
テントを張り、今夜の寝床を確保。時間もあるので屏風岩を見に行く事に。正直言うと、眠くて横尾でだらだらしていたかったがそこは団体行動。荷物を置きみんなは手ぶら、私は水とお菓子をザックに入れ、A井姉さんはサブザックに変え、Tooちゃんを先頭に黙々と進む。黙々と進み過ぎて、先まで行き過ぎたTooちゃんと私をI姉が迎えにきてくれた。もっと手前までだったらしい。いつの間にかA井姉さんのザックはNT目さんの背に移っていた。Tooちゃんに『足が痛いサビオくれ』と言われ???と思ったが絆創膏のことらしい。

13:17 横尾に戻る
猿がキャンプ地を駆け抜け、近くの木の上でゆさゆさしていた。
屏風岩までサクッと歩くはずが結構な時間が経っていた。Tooちゃん差し入れのビールを頂いてまったり過ごす。だらだらしていたら睡魔が。I姉はすでにすやすやしている。みんな少し休憩することに  
いつの間にか辺りは暗くなり外ではNT目さんとTooちゃんの話し声が聞こえた。そして予定より大分早くK野さん到着。上高地から走って来ただけあって早かった。しかもホットワインを私たちに振る舞うためにワインボトルを2本背負ってきてくれた有難い。
二度目の宴会開始。K野さんは大朝日岳の記録を読んでくれたようで、A井姉さんに介抱してもらうべく全身黒で決め『蜂に刺される準備万端です』と語る。A井姉さんモテモテですな
いろんな話で盛り上がり、K野さんとI姉で山行した際に夫婦と間違われたらしいが、こちらも夫婦に見えるNT目&A井姉さんペアがいる
上高地を出る際には、薬を飲み忘れたとNT目さんがつぶやくとA井姉がサッと水を差し出す。車中泊の際は、寒いからこれを使いなとA井姉さんに寝袋をかけていた。(I姉と私もいた)世に聞くオシドリ夫婦とは、きっとこんな2人の事を言うのだろう。実際には夫婦ではないが。
そんな話をしながら遅くまで宴会を楽しみ、Tooちゃんは座ったまま眠りに落ちてI姉&A井姉に支えられ移動後就寝、一同解散。

9月26日 雨 8.5km 6H
4:50 横尾 出発
トイレから戻る途中、大きい毛玉の何かが足元をすり抜けキャンプ地にある木の上に移動した。猿だった
雨かなぁ、嫌だね、そんな話をしているとパラパラっと降ってきた。くそぅ、やはり雨か。食べかけのアルファー米をしまい、急いで雨具を着込む。これまで奇跡と言っていいほど雨とは縁がなかったが、大朝日岳山行から雨運がついてしまった。だが安心してください。今回は万全ですよ。
低ランクながら雨具を新調、ザックカバーも購入した。もちろんザック内部の防水対策も施した。靴もガイドテニーではなく最近ご無沙汰だったモンチュラにした。大きいポリ袋も余分に持った。さあ来るなら来い、受けて立とう
暗い山道を6人で進む。1人だったら絶対に歩けない、雨でじっとりした暗い道を先導してくれるTooちゃんが頼もしい。

6:34 槍沢ロッジ 到着
途中少しだけ雨は止んだが、槍沢ロッジに着く頃には本降りになっていた。せっかくの望遠鏡も、雨で槍は見えず。しばし休憩。Tooちゃんが手袋を忘れたというので貸す。後にこの手袋が他でも役に立つことになるとは。
雨の中みんなで登る。いつの間にか視界は開け、高度が増してきた。少しずつTooちゃんのペースが落ちる。気のせいか?いや気のせいではないようだ。どんどん速度は遅くなり、グリーンベルト手前でついにTooちゃんが止まった。その場に座り込むTooちゃん  私はこんな様子は初めて見るので心配になる。ザックを下ろし、手持ちのチョコとアミノバイタル(通称◎力剤)を渡す。ザックを下ろしたついでにカバーに溜まった水を排出していると、座ったTooちゃんに笑われる。下から見たらお漏らしをしているように見えたそうだ。酷い!と抗議しつつ、笑う元気を見て少しほっとした。

雨は止まない、むしろ粒が大きくなっているようだ。NT目さんとTooちゃんが、先に進むように言う。
K野さんは女性陣をしっかりサポートして行きますと言ってくれた。
心配だがTooちゃんの回復を祈りながら先に進むことにした。あまり先頭の経験はないが、すぐ後ろにいるI姉にフォローしてもらいながら先を急ぐ
晴れていれば綺麗に見えるであろう紅葉した草木や連なる山々の姿を雨具の隙間から覗く。雨の景色も悪くない。振り返ると離れたところにA井姉さんが見え、その少し後ろにK野さんがいた。Tooちゃん達の姿は見えない。

10:06 坊主岩小屋 到着
Tooちゃん達と別れた際に、この地点で晴れていれば槍を目指すことになっていたが、雨は止まないどころか気温も下がってきた。先客の叔父様方に上に見えるのがヒュッテ大槍だと言われるが、I姉は首を傾げる。とりあえず、小屋を目指しましょうと右に行く。少し登り下を見る、K野さんが見え、こちらを見上げている。さっきまで間にいたはずのA井姉さんが見当たらない。どこかで迷った?いやK野さんが後ろにいるんだからそんなはずはない。きっと後発隊と合流したんだろう。

すでに息切れしていたが、ここから酷くなる。数メートル歩く度に息が苦しくて立ち止まる。体はどこも痛くないし元気なのに胸が苦しい。あぁ、キタキタ、穂高山荘手前と全く同じ状態だ。高山病的なアレですかね。I姉は平気で写真を撮っていた。防水カメラいいな、と違うことを考えてみたが息切れは治らない。I姉はゆっくりでいいと言ってくれたが、雨が冷たい、寒い。付き合わせてごめんなさい。
吐く息は白く、雨は冷たい。後ろからは誰も来ない。I姉と2人、寒さに耐えながら登る ヒュッテ大槍まで100mの手書き看板に救われる。あともう少し。そして奇跡の出会い。
ライチョウさんがいらっしゃいました。子供は連れておらず独り身です。なんか親近感が湧き凍える手で携帯を取り出した。ボヤけて上手く撮影できなかったが、足とお腹は白い毛が生えていてた。これからいい出会いがあるといいね、貴方も私も!笑

10:41 ヒュッテ大槍 到着
I姉に励まされながらやっとの思いでヒュッテ大槍に着いた時は嬉しかった。坊主岩小屋からそんなに時間は経っていないのにすごく長く感じた。息ができないとこんなに辛いんだな。
雨具を脱ぎ、乾燥室の有り難さを思い知る。そして靴、さすがはGore-Tex。湿るくらいでジャブジャブにはなっていなかった。
寒さで体が震える。濡れた衣服を着替え、干し、やっと一息ついた頃にK野さん到着。部屋に案内し、3人でお茶タイム。絶品チーズケーキの美味しさに痺れ、ココアの温かさに生き返るのを感じた


しばらくして、外から賑やかな声が聞こえた。あの3人だ。
小屋に入ってくるなり爆笑している還暦チーム。彼らがくる頃には雨は止み、みんなの雨具はそれほど濡れていなかった。
爆笑の原因は、寒さに耐えられず着替えるため素っ裸になったNT目さん、その間にA井姉さんもゴソゴソしていたら自分のズボンのジッパーを閉めることが出来ないくらい手がかじかんだらしく、NT目さんに怒られながら履かせてもらい、その様子を見て笑うTooちゃんも歩くたびにズボンがお尻まで下がり、半ケツ状態。ツボにハマったA井姉さんが笑い壊れたらしい(知られたら記録に書かれちゃうと言いつつも、その状況を丁寧に教えられたら書くしかない。むしろ書いてくれという振りと解釈したので書く)
相変わらずこの還暦チームはハンパじゃないと実感する。Tooちゃんだけは小屋まで100メートル地点で眩暈がしたらしいが、みんな無事に着いて安心した。

乾燥室に干す作業の手伝いをしようと奥の扉を開けて驚いた
半裸のNT目さんとA井さんがそこに並んでいた。思わず扉を閉めた方がいいと思ってしまった。正確にはそれぞれ作業をしていたのだが、一緒のはずのTooちゃが居ない。乾燥室を覗くとあまりこちらを見ない様にしているTooちゃんの姿が。A井姉さんのタンクトップ姿を見たら悪いと思い、乾燥室に隠れていたらしい。1番年上なのに純情なところがある可愛いTooちゃん
A井姉さんが乾燥室使って、男2人が出入口使えば良いのにと思ったが深く考えるまい。

ヒュッテ大槍は快適で食事も美味しかった。なにより黒生ビールが最高。
ふと、Tooちゃんが飾られた写真に目を止める。紅葉にそびえる槍が天狗池に逆さに映る写真を見て『綺麗だ』と
これでも明日のコースが決まった。TooちゃんにはI姉さんが同行してくれることになり天狗池へ、NT目さんが槍未体験のA井姉さんと私の引率、K野さんは槍から別ルート。食後の楽しい夜を楽しく過ごした。

9月27日 晴れ 21.1km 10.5H
5:46 ヒュッテ大槍 出発
朝食を済ませ、名残惜しいが山小屋を出る。風は冷たいが天気はいい。ありがとう山の神様、槍がはっきり見えます。日の出を待つ、ゆっくりと辺りが赤く染まっていく。綺麗だと思った。
殺生ヒュッテでTooちゃんI姉の天狗池組と、NT目さん、A井姉さん、K野さん、M崎の槍組に分かれた。
早い人はもう槍に登っていた。荷物を下ろし、登る用意をしているとK野さんが手袋を求めてきた。どうやらザックの底に入ってしまったらしい。昨日Tooちゃんが乾かして返してくれた手袋を渡す。この手袋、K野さんの山行終わりまで役に立ってもらうことになる。
さぁ、槍様へGO‼︎ K野さんを先頭に登り始める。梯子や岩は、昨日の雨が凍ってツルツルしていた。先行者が何組が居たので、待ちながら上を目指す


6:48  槍ヶ岳山頂
やっと頂上に着く 意外と人は少なかった。頂上から見る景色は晴れ晴れとしていて気持ちよかった。
K野さんとNT目さんは山影を見ながら明日以降のルートを相談し合っている。私とA井姉さんは社での撮影待ちをしていた。熟年男女の撮影会をのほほんと眺め、やっと私たちの番だと一歩前へ踏み出した。
ぐるんと視界から山々が消え青空だけに変わり、尻に衝撃が来た と同時に立ち上がる。やべ、槍の穂先でコケた。
一歩踏み出した足が凍った岩で滑って尻餅をついたM崎。見ていたA井姉さんはさぞびっくりしたことだろう。無様な初槍ヶ岳山頂の思い出が残ってしまった。
その後は無事に記念撮影、A井姉さんによるマーキングが行われた(見ているこっちは落っこちないかとか、周りの人から丸見えじゃないのとかハラハラした)。
下山はK野さんに梯子の折り方をレクチャーしてもらう。無事に降り、ここでK野さんとはお別れである。
ここから一気に上高地を目指す。まずはテントを回収しに横尾まで降りてTooちゃん達と合流だ。
  

8:33 坊主岩小屋
降りるのはあっという間で、あんなに近かった槍から離れていく。昨日はこの道を雨に打たれて凍えながらI姉と登ったんだなぁ。今日は晴れていて、歩くと暑いくらいだった。
登ってくる人達の表情は皆苦しそうだ。私達は寒かったけれど、かえって良かったのかもしれない。
抜きつ抜かれつ下山していると、空身の山ガールが降りてきた。あれ?そう思って声をかけると、昨夜お世話になったヒュッテ大槍にいたスタッフの子だった。お世話になったお礼を改めて伝え、いく先を尋ねると天狗池だという。Tooちゃんたちに会ったらよろしくと言伝てる。

天狗池の分岐あたりまで来ると、最後尾のNT目さんが「笛の音が聞こえる」と言った。
え?私とA井姉さんは互いの顔を見合わせる 耳に聞こえたのは前を歩いていた人のクマ鈴だったはずだが。。。
「いや、Tooちゃんが笛を吹いている。Tooちゃーん!」
大きな声で叫び、笛を吹き始めた。辺りの人が振り返る。少し恥ずかしい。
「あ!Tooちゃんだ!Tooちゃーーーーーーん!」
確かに天狗池の道を歩く人影が見える。でも1人だ。かなり離れた所にもう1人見えるけど、あれは絶対にTooちゃんだと言い張るNT目さん。
そうかなぁ?I姉はTooちゃんをしっかりサポートしているだろうから、あんなに離れて歩かないはずだよね、とA井姉さんと意見が合致する。だが、鳴り止まない笛の音とTooちゃんを呼ぶ声。だんだんA井姉さんがぷりぷりしだす。
「私達が一緒なのに、ここに居ないTooちゃんの事ばかり考えて!」
まぁ、合流したらTooちゃんに確認してみましょうとA井姉さんをなだめる。その後も笛の音はなり続けた。
ババ平まで来たが、長い道のりだ。ここから横尾までがだらだら続く。途中、大きなザックを背負う男性とすごく小さなナップザックを背負う女性のカップルを見かけた。

12:05 横尾
足がだれて集中力も切れてきた頃、やっと横尾へ到着した。テント場を見ると、I姉がタオルを絞っていた。
Tooちゃんの姿もあるので、早速答え合わせをしようではないか。
「笛なんか吹いていない。」
はい、あまりにもTooちゃんが恋しかったNT目さんの幻聴でした。
先に着いたI姉はデポした荷物を運び出し、水びだしのテント内を拭いて乾かしてくれていたのだった。で、2人で見に行った天狗池はと言うと、とても素晴らしい景色に出会い、キレイな逆さ槍を見ることが出来たそうだ。その画像を見せてもらった私は、次は私も見に行こうと決めた。



テントを畳んでいると、I姉のシャツからのぞくセクシーな横腹を虫が刺した。手持ちのポイズンリムーバーとアルコール消毒はしたけれどその後の経過はどうだったろうか。
少し休憩をとり、上高地まで戻る。3日間の中でこの行程が1番大変かもしれない。5人で歩き始めた。最初は会話をする元気もあったが、歩くほどにザックが肩に重くのしかかる。食料や水が減った分、少しは軽くなったと思ったが全然そんな感じはしなかった。

徳沢まで来ると、NT目さんが無言のまま歩く速度を上げる。すぐに彼の後をA井姉さんが追う。2人の姿はそのまま一緒に見えなくなった
そう言えば、岳沢を下りた時と同じだ。あの時も最後の頃、NT目さんとA井姉さんは2人で速度を上げ仲良く去って行った。私は石のような重さの体を引きずるようにTooちゃんと2人で歩いた。疲れ果て、一歩も動けない状態を初めて体感した。走って最初に降りたK野さんに、1番若いのにどうしたの的な事を言われ、少しムッとしたのを覚えている。
だが今回は疲労感はあるものの、あの時ほどの疲れは感じない。私はTooちゃんと最後まで一緒に歩こうと思った。I姉に先に行っても大丈夫と伝えると、先に行かず一緒に歩いてくれた。3人で色んな話をしながら歩く。少しでも歩く辛さを忘れられるように
明神館でババ平からの道に居た男女を再び見かけた。男性を見ると女性が背負っていたナップザックを前に抱えている。女性はペットボトルだけを手に持っていた。二桁近い荷物を背負う私達女子。世の中には色んな人がいるものだと意見を交わす。

16:03 上高地到着
タクシーを拾い、運転手さんの顔を見た私はA井姉さんの方を向き直る 何かを感じとったA井姉さんも思いあたったようだ。3年前の岳沢帰りに利用した時と同じ運転手さんだ。あまり感じの良くない人だったから良く覚えていた。なんの因果か、次回こそは別の人に出逢いたいものである

こうして、今回も沢山の思い出と経験をすることができた。それぞれ自宅に着いたのは深夜だった
自宅に帰り、3日振りのお風呂で今朝まで槍の頂上に居たなんて信じられないなぁと振り返っている時に思い出した。そういえば、A坂さんの海外遠征祈願を槍の頂上で行うはずだった!頂上ですっ転んで祈りもすっ飛んでしまった。ま、忘れてしまったものは仕方がない。あの場で転んで祈るより、無事に帰ってきたこの場で祈った方が効果があるかもしれない。というわけで、安全祈願は自宅の風呂場となった。
結果、この記録を書いている12月現在、無事に帰ってきたのだから何よりである

コメント (1)
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