フィエスタの谷 山行記録

【福島県勤労者山岳連盟所属】フィエスタの谷は山に登る事が好きな仲間の集まりです

北蔵王 小屋の沢(2019/10-5-6)

2019-10-26 | 山行記録

メンバー:K野(記)、A坂(CL)

台風の北上により【大幽沢西の沢】の計画が中止となった。
確かに計画していた日程は天候がよろしくなく納得できるのだが…
計画者のA坂氏によると、それ以前に、自分たちの技術レベル、経験値では西の沢の遡上は厳しいらしいと。

心配性のA坂氏、計画自体を1週間ほど真剣に悩み、胃が痛くなったそうだ。
事前に装備のチェックと西の沢の遡上計画の概要説明のため、2度ほどミーティングを実施したが、そのたびに計画の厳しさを伝えられた。

実際に西の沢の遡上したA坂氏と違い、ネットからの情報しか仕入れる事の出来ない私は、心配されるたびに「大丈夫ですよ~」のセリフを連呼するしかなかったが、
決して何の準備もせず楽観視していたわけでは無かったのだが「なめすぎですよ」と怒られた。
「不安だと」言えばよかったのか??
沢登りのグレードもよく分からないし、沢登り経験値が数回程度の私が西の沢に行くということ自体、A坂氏は大いに悩んだらしい~

山登りにしろ、沢登りにしろ不確定要素は付き物である。入山する山域の情報収集をし、装備をそろえ、想定される事態に対処する。
ある程度準備をしていても、不測の事態は必ず起きる。それが・・・面白しろいとも・・・思っている。

装備をいろいろと準備していたので、中止の決断は残念ではあるが、遡上経験のあるA坂氏の決意は固く、天気予報も下り坂傾向ないので仕方がない。
代替えプランとして【北蔵王小屋の沢】の計画が送られてきた。
直前の3日前に飯豊へ行ってきたこともあり、体の筋肉痛と装備の準備が出来ていなかったが、前泊+沢中1泊プランなので了承した。

A坂氏の車で山形まで移動し、前泊用のテントを林道の終点付近に設置。
入渓の朝から、曇天であり小雨が時折、ぱらつく天気である。

 

入渓前の前泊地点

計画変更であまり情報収集する時間が無かったが、登山道が近くにあるので天候が悪くてもエスケープは可能らしい。
我々はテン場のすぐ横から入渓したが、藪に覆われた林道を進んで橋のたもとから入渓するより快適だと思う。

 

翌日 沢では厳しいA坂氏

次年度の西の沢遡上計画にあたり、経験不足のため終始トップを歩くことになった。
後ろから、沢の先輩であるA坂氏にずーっと見られている。不思議な緊張感である。ときおり後ろも気にしつつ行動する。

 

小屋の沢とガッガラ沢の出合

眼の前に現れる滝は、困難なものはあまりないが、ルーファイには多少経験が必要だと感じた。
登れるか、登れないかの微妙な登攀ラインでも、クライミング視点でルートを見てしまう。
中間支点はないのだ…巻いた方が安全で楽で早い場合もある。

 後ろから厳しい視線

10m程度の滝にハーケンを打って登ろうとしたが、経験値の少なさから許可されなかった。
チャレンジさせてほしかったが、リーダー判断ということでNGであった。
私も縦社会で仕事をしている身なので「私がリーダー」とのA坂氏の言葉は絶対であった。



 

巻いた後の懸垂

時折、小雨のふる曇天のなかを進む。乾いている場所はどこもない。
ザックの中身も気を付けないと、すぐに濡れてしまう。30m滝の上部をテン場とした。
焚火を試みたが、夕食を済ませるまでには火はつかなかった。
夜にまとまった降雨があり、斜めのテン場は快適とは言えなかった。
気付くとマットごと滑り落ちて、シュラフの足先がはみ出して雨に濡れていた。

 

焚火を試みるA坂氏

2日間、微妙な天候であった。
下降路として計画していたガッカラ沢を取りやめ、ブドウ沢登山口までの名号峰 八方平を経由して登山道にて下山することに変更した。

水線もだいぶ細くなり、いつの間にか消えていた。

笹薮を10分ほどかき分け、登山道に合流~尾根道の微妙に低い立木に悩まされつつ、登山道を歩く。
沢登りより、こちらの方が長くて疲れた気がする。

小雨の中、展望はない山道をせっせと歩き登山口に到着した。雨で重くなったザックをデポし、また車まで3キロほど歩く。
沢のベテランA坂氏も、稀にみる悪天候であったとのこと。過ぎ去れば、これも良き思い出かな~っと。

 

笹薮から登山道へ合流

西の沢をチャレンジするなら、今後も3級程度の沢を経験してほしいと指導されました。
西の沢、たぶん来年行ってきます~

コメント (1)
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