メンバー:生田目(記)・Kさん
Kさんから13連勤開け3連休取れると連絡が入り、それなら6月の穂高リベンジとなった。6月穂高メンバーの勝見父さんは用事があり不参加。2泊3日で穂高か?ルートは?
前穂北尾根も考えたが私もKさんもお盆の繁忙期の疲れがピークだったので移動の時間も考慮し、西穂→奥穂→白出沢下降と決めた。このルートは日本最難関縦走路と言われていて死亡事故等も多いが、クライミングの経験がある人にとっては最高に楽しいルートだ。
【8/22】
朝5時に生田目宅を出発、台風が3つも近海にあり逸れる事を期待し松本経由で岐阜・新穂高に向かう。途中、思ったより天気も良く浅間山も頂上までハッキリ見えた。
11:30 新穂高着、12:30発のロープウェイで西穂高口まで一気に上がる。雲の上に笠の稜線が見えた。台風の影響でロープウェイの運転中止を危惧していたが運転中で安心した。安心して気が抜けたのが悪かったのか入山祝のビールを飲んで登山開始となった。西穂山荘までは1時間程度なのだが、私はアルコールの影響か大汗をかいての苦しい登りになった。Kさんはダメおやじを待ちながら先導してくれた、情けない。鳥の声も聞こえず、嵐の前の静けさとはこの状態を言うんだと2人で話した。
14:00 西穂山荘着 台風の影響で宿泊者は20人程度か。夕食までグダ愚タイム。
17:00 4人用テーブルで女性3名に囲まれて夕食になったが私の体調はすこぶる悪く食事に手を付けられない状態だった。折角美女3人との食事なのに、さっきのアルコールと大汗で風邪ひいたようだ。それでもむりくり胃袋に納め込み早めに寝た。
【8/23】
3時起床、4時出発。星が見えている天気は大丈夫一安心、体調も2人共OK。小屋から西穂独標までは、Kさんの早いペースで引っ張ってもらい40分で着いた。西穂山頂あたりからガスってきたが雷鳥がいた。ここからが楽しい?Up・Downが続く。間ノ岳あたりで、Kさんは高度の影響なのか頭痛と生あくびの表情が出始めたが特効薬(鎮痛剤)で10分後には元気になった。
有名な逆層スラブの登りで先行パーティー(ガイドパーティー)に追いついた。ガイドパーティーは終始ザイルを結んで行動していた。私達2人はフリーで乗っ越すが核心部は濡れていた。Kさんビビりもなく快調だった。天狗の頭(天狗岳)で朝食を取る。最高の展望が開け、槍まで見えてテンションがあがる。天狗のコルからコブ尾根の頭までの登りが長く辛い。時間の記憶がないが疲れが出てきた。ジャンダルムに続く岩壁・岩稜が素晴らしい。キツイ登りが終わり少し下るとガスの中に岩に打たれた鉄棒が見えた。ジャンダルムの基部に着いたのだ。先行パーティーが降りてくるのを待ってジャンに登った。ガスで展望は無かったが有名な天使の頂標があった。
ロバ耳の鎖場下りも問題なくクリアーしてブタの背を登り馬の背を越え奥穂の登りになる。馬の背ではいつもの言い合い(ブチ切れ会話)をしながら登りきる。奥穂山頂は目の前。Kさんに先を譲り13:00頃、奥穂高山頂着。握手し長い登りが終わった。上高地や西穂から長かった岩稜を眼下に見て達成感に浸りながら、穂高リベンジ完了。30分程下り穂高山荘着。今日は台風の影響で今シーズン一番空いていると小屋のスタッフが話していた。今回強行したのは正解だった。Kさんも仕事で疲労した身体でよく参加したものだ。部屋の窓越しに前穂北尾根を見ていたが夕方にはガスに隠れた。夕飯まで暫し休憩、穂高山荘は草野さんと渓と泊って以来だ。ロビーでコーヒーを飲む。5:00夕食、外国人も数名いた。昨夜と違って食が進んだ、Kさんも満腹の様子。消灯前に床に就き長い一日が終わった。
【8/24】
6:10朝食を済ませてすぐ下山開始。展望がないので涸沢岳はパス、ガスの中地獄へ引き込まれる感覚で降りて行く。途中ガスが切れて谷が見えたが雪渓は皆無だった。約2時間弱で鉱山小屋跡、樹林帯から林道までは走るよう降りた。だるい林道をバカ話をしながら歩き11時頃新穂高着。まずはソフトクリームを食べる天国だ。近くの温泉に入り汗を流し往路を戻る。途中の安曇野サービスエリアで昼食?を食べて20:30いわき着。
【雑感】
台風等の天候不安・連勤の疲れをおしての山行だったが結果的には充実した山行となった。女房からもKさんに怪我させたらダメだよ、との強いお達しの中、無事帰れて良かった。Kさんは生まれて一番の筋肉痛だったようだ。(本人は若いからすぐ筋肉痛が出るとのことホントかな?)厳しい岩稜では、いつもの激しい?会話応酬もありましたが怪我一つなく下山出来たのもKさんの成長の結果だと思う。更なる飛躍を期待します。