フィエスタの谷 山行記録

【福島県勤労者山岳連盟所属】フィエスタの谷は山に登る事が好きな仲間の集まりです

レスキュー講習会(2018/7/22)

2018-07-28 | 会の活動

メンバー:K野さん(記)

労山宮城県連の橋本さんから依頼を受けて、レスキュー講習会の講師として指導した。
参加者は福島登高会の方と宮城県の方で約20名程度。

内容としては、支点作成、引き揚げシステム、ハイライン系の設定をRescue的な目線で指導してきました。
あくまで、救助活動が主体なので、セルフレスキューのような手持ちの資材で~なんとか救出ではなく~
ちゃんとした設定と活動の原理原則を指導。
この中から自分の山行形態にあった、使える技術を学んでもらえれば良いのではと思い行ってまいりました。

手持ちの少ない資機材で救助活動することも可能ですが、資機材を減らすリスク、増える手順と労力を総合的に判断できれば、
バックアップが2重・3重になくとも、セルフレスキューとしては「あり」だと思います。

 

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石転び沢 リベンジ(2018/7/17~18)

2018-07-25 | 山行記録

メンバー:K野さん(記)

このところ雨が少なく、お天気続きである。
全国的に高温注意報発令中。
登山シーズまっただ中の7月、8月に予定が無く、フィエスタの雨男を自負している私にとって、仕事休みを有効に使わねばもったいないので・・・

以前、大雨で敗退した石転び雪渓を登ってきた。
石転び、丸森尾根下山コースですが、ちょいと脇道にそれ、宿泊場所は頼母木小屋にした。

ちょうど、写真展もやっているし~、ときどき小屋番している。先輩クライマーのA妻氏にも会えるかな~との思惑もあり、酒と肴を担いでの登山となった。

飯豊山荘の駐車場を5時にはスタートし、温身平を目指します。
前回、雪渓の出合までは確認していたので、アプローチに不安はありません。
しかし、行けども雪渓は現れず・・・・
雪渓は石転びの出合まで後退していました。
   

前回の敗退で確認していたのは、梅花皮の出合の雪渓のようでした。
今回はアイゼンを装着しなければならないので、KZUMIのとーちゃんから安く譲ってもらった、スポルティバのトランゴを初めて履いてみた。

雪渓までの崩れかけたアプローチ、濡れた石畳でコケて、危うく谷底まで落ちそうになった。
ファイブテンや沢靴感覚で濡れた岩畳に載ってしまった、尻もちで2段ほど落下した後、ザックを背負った体を回転させ、腹ばいで水が流れる岩にしがみ付いた。
全身ずぶ濡れになった。
ドライな岩なら、そこそこグリップ靴ですが・・・濡れていると、やばいです。


途中、登山者1名を追い抜き、石転び雪渓に到着、アイゼンを装着して登り始める。
斜度は、磐梯山の東壁や白馬主稜ほど急には感じられない、前爪利かせて登る斜度でもないし、直登でテクテク歩いてゆくと踵とシューズと擦れて痛くなってきた。
踵が擦れて痛いので、踵を上げるストローク幅を短くするため~斜面に対してジグザグに進むと若干解消できた。
   

雪渓上にはその名の通り、落石が多数転している。
地図にも北股沢は落石の多発地帯と書いてある。このままジグザグに歩き続けると、何度か落石多発地帯の北股沢に近づいてしまう。
電子レンジ位の岩が多数転がっている北股沢直下は、フォールラインを避けるため、短い幅でジグザグに左側を進む。
しばらくすると、鳥の羽ばたきか扇風機の羽音に似た音とともに、北股沢から岩が落ちていった。
ずいぶん下だが、先ほど追い抜いた登山者がいたので、大きな声で落石を知らせた。
  

雪渓は比較的安定しており、「草付辺りで夏道に合流できるよ」と登山届で係りのおじさんに言われていたが、ガスで夏道が分からず・・・
稜線まで、高度計で100mほどなので、草薮をそのまま直登することにしたが、草付でアイゼンも外しているし、藪でスタンスは見えない。おまけに濡れた直登なので~シビアな登りとなった。
息が上がり、途中座り込んでしまったが・・・ガスが切れた瞬間、梅花皮小屋が目前に見えた。結構近くまで迫っていたのにガスで気づかなかった。

計画より1時間近く時間がかかり、11時30分雪渓を登り切った。
頼母木小屋まで、15時には到着したいので、休憩もそこそこに、パンをかじりながら先を急いだ。
以前、梶川尾根までは経験があるので、不安はなかったが~雪渓を登った直後で、亀の歩みで進む。
途中、疲れと空腹で、門内小屋でコーラーを調達し、エネルギーをチャージ。予定とおり15時には草原の中の素敵な頼母木小屋にたどり着いた。
  

小屋番さんは、A妻先輩とは違っていたが、気さくな小屋番さんだった。
寝床を整え、小屋で缶ビールを仕入れ、背負ってきたワインも持って帰るのも重いので、山小屋のお客さんと景色を眺めながらいただくことにした。
小屋では新潟在住の、母娘と単独のおじさんと一緒になった。
酒のお礼に、鮭の塩漬けの干物をいただいた。
新潟は鮭文化らしく、知り合いの加工場に特別に造っていただいたものだそうで~酒のすすむ肴だった。

翌朝、下山だけなので~
早朝の景色を楽しんだ後,丸森尾根を通り下山した。
稜線をぬける強い風は今日も吹いていた。
暑くはないが、風を受け続け、お肌が乾燥しそうであったが~
40代後半のおやじの顔は脂ぎっていた。
若干・・・臭いも気になる~
風呂入っていないし「下山したら温泉に行こう」と心に誓った。
 

前日の疲れも一変し、
軽快に、丸森尾根を進む。梶川尾根と比べると、若干なだらかで歩きやすい感じはするが、所々崩壊地帯があり、シビアなポイントや、ストックから両手離し、クライムダウンを強いられる場面もある。
 

標高1300mまで下ると、暑さが堪える。
山形市内は連日35度超え、飯豊山荘近くも10時頃で32~33度あった。
頼母木小屋から約4時間の行程で下山、あと1時間歩いていたら、暑さでやられていた。
温泉は取りやめて、ゲート横の湯沢にダイブして体を冷やした。
   

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大幽沢 西の沢(2018/7/14~16)

2018-07-16 | 山行記録

メンバー:n会長、a(記)

南会津は只見町、黒谷川の大幽沢。大幽沢でも東と西があり、西の沢は南会津の中でも厳しい渓相と記録にあった。この沢を遡行し詰め上がり丸山岳の山頂を踏み東の沢を下降する計画をn会長が決めた。
当会は沢登りをする人がn会長と自分しかいない。必然的にメンバーは二人となる。
自分は半信半疑だった。この時期にあの山域の沢は遡行できるのだろうか?
心配されるのはスノーブリッジ、雪深い山域なので一番にそれを懸念した。
自分は福島県民でないから会津の山域は詳しくないし不安を払拭する為にも青葉の岩場の管理人でもありアルパインクライミングの場数が半端ではないnamata元会長に聞いてみた。
答えは大丈夫だーと一言。後から知ったのだがnamata元会長はそれが口グセらしい。しかも帰ってきた時に報告すると、今の時期に入る人はいねぇよ!と言われた。だから相談したのですが(笑)

初日は朝早くから出発したかったが、n会長が前の日に飲み会だからだと10時くらいに遡行開始した。完全に舐めてるなと内心少し腹が立った。
それくらいに自分は不安で余裕がなかったのだ。

二俣を越え西の沢に入りだした途端にスノーブリッジの連続だった。100m先も陽の光が見えないスノーブリッジの中を遡行するのはドキドキもんだった。抜けたと思ったらまたスノーブリッジ。時には暗闇の中、ザックを投げ出し泳ぐ。安定していないスノーブリッジと判断すれば上に高巻き、ひたすら懸垂下降。高巻きも西の沢はv字渓谷で斜面は雪で洗われた草付きだ。簡単には高巻きもできず時間がかかった。なんと初日は出合から4キロほどしか進めなかった。他の記録にある半分も進めなかった。ますます不安がつのる。
初日は溶け残った雪渓のブロックの側をテン場とする。
暗くなると風下になりブロックの冷気が身体に伝わる。さっさと眠った。

2日目は6時行動開始。朝日沢の出合を越えてすぐの滝の高巻きから始まる。
しばらくするとまたスノーブリッジ。厳しかった。自分は後を追っかけるだけだったが切れ落ちた雪渓のすぐ脇に懸垂下降したりと降りられる場所を探すのにも神経を使ったことだろう。
途中雪渓が沢を埋め尽くし高速道路となる。距離を稼げてかつ快適だった。それも長くは続かず、切れ落ちた雪渓。
捨て縄はもう2本くらいしかなかった。足りなくなった場合は自分の電工ロープを切る事にした。
6時間くらいの行動もあっという間だった。時計を見る度に焦りもでる。
全然進めていなかった。全行程水平距離約14キロ、大体の記録では1日目で丸山朝日沢出合まで行き、2日目で丸山岳山頂から東の沢の1046m二俣まで降りている。
自分達は2日目でも丸山朝日沢に入ってギリギリだった。予定通り下界に降りるのはもう半分諦めて、火曜日まで仕事休みだなと開きなおって気を楽にした。
この日は11時間行動。丸山朝日沢に入って少し広い水線側を整地してテン場とした。
幸い2日間天気が良かった。夕暮れとアルコールが心地良かった。
今も思い出す大幽朝日岳の谷間に暮れた夕暮れは疲れと心を癒してくれた。

3日目は5時行動開始。
n会長は今日帰る気マンマンだ。自分は無理せずもう一泊と開きなおる。
なんせ他の記録にある2日分も今日で消化しようなんてムリがあると思っていた。しかも雪渓処理のオンパレード。参考にした他の記録は雪渓がない時期だ。

初っ端からn会長が滝から滑り落ちる。8mくらいだろうか、滑り台のように落ちてきた。
怪我で遭難も頭によぎったが、大丈夫だと言ってまた登り返した。強い。
源頭も近くなり丸山岳の稜線が見えた。
詰めあがりコルにでる。一面に広がる会津の山々と草原のような山頂。身体が感動で震えた。正直帰りたいと何度も思ったが、何とか踏ん張ってきた。気が抜けたのか涙が出た。
神秘的な草原のような広い山頂を歩いた時の感動は今でも忘れられない。

東の沢の下降に入ろうと下山中、東の沢から上がってきた3名のパーティーと会った。東の沢は雪渓がないとの事。
これがかなり精神的助けになった。かなり安堵した。捨て縄もほぼなかったし、東の沢の雪渓の処理がない。
頑張れば今日帰れると思えた。
東の沢の下降はほぼ記憶にない。とにかくひたすら下り、途中でフラフラになり何でもないところで顔から転ぶありさまで、ボロボロだった。
11時間の行動の末、無事に車に着いた。
帰りに寄った道の駅みたいなとこで味噌カツを食べた。車から降りる二人の歩く姿は足を引きずりながらまともに歩けず、他の人には要介護者に見えただろう。
n会長のおかげで無事遡行を終わる事が出来た。そして頑張れた。あの精神的強さと判断力は尊敬です。
核心だった初日からの2日間の写真を撮っていない。余裕がなく撮れなかった。

  

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朝日連峰 角樽沢(2018/6/23~24)

2018-07-03 | 山行記録

メンバー:N会長、K野さん(記)、A坂さん

今月の週休は・・・仕事関係の用事(飲み会)がたて続き~休んだ気がしない。

後輩と土日の休みの交換で~久しぶりに山に行くことができた・・・
山岳会に所属しているが、土日の山行計画が多く~こうでもしないとなかなか参加できない。

今回、訪れたのは朝日連峰の「角楢沢」・・・沢登りである
土曜に夜勤明けで、移動。
角楢沢の出合いで、キャンプ&宴会である。
 

新入会員のA坂さんに車を出していただいた。
彼とは、大沢の山行でもご一緒したなかである。
数人まとまってのお出かけだと、おこずかい制の~私の財布にも優しくて助かる。

今まで、数回沢登を経験しているが・・・・どれも、ほとんど水のない枯れ沢~
今回、水ポチャがあるらしい。

先に進むほど~だんだんと細くなる吊り橋を3つくらい渡り、出会いまで進む~
激細の吊り橋で、重いザックを背負っているので~バランス感覚が必要。
 

とりあえず、出会いに到着。
沢屋はとりあえず、火をおこす。

すぐさま枯れ枝を集めだすA坂さん。
宴会・たき火・・・と言わず、緊急ビバークと・・・強く言われた。【N会長 談】

明るいうちに、幕営地に入り~
明日に備えのんびり過ごす。
のみなさん。それぞれ食糧を持ち込み。
大量の食材を前に~食べきれるのか・・・と心配になった。
日常から離れ~
ぼーっとできる時間がうれしい。
 

露天でのビーバークをすすめられたが~
新たに購入した、クロスオーバードームも試したいので、端のスペースに建てさせてもらった。
どちらに寝るかは・・・虫の状況で決めようと思う。

酒を飲み~ゴロゴロして過ごす。
食糧は、今日、明日の朝までに消費しないと・・・ただ~重いだけなので~
食べきらねば・・・
たき火での調理は~火加減が難しい~
 

バーナーやフライパンなど・・・持ち込みすぎてザックが重い
酔っぱらって~寝てしまい・・・気づくとシュラフが掛けられていた。
夜勤明けなんで・・・申し訳ない。
時期的に、虫も~それほどいなかったが・・・せっかく建てたドームの性能も試したいので~
夜中の1時頃に、ドームにもぐりこんで寝た。

翌朝~幕営地を撤収し、7時に出発した。
朝一から、なるべく濡れないようにと、沢沿いを気を付けて進んでいたが、滑って最初に水に落ちてしまった。
 

カメラが水滴で、ピンボケである。
おかげで、濡れるのも躊躇しなくなり、右に行ったり・・・左に行ったりと、ルーファイも気にせず~水線の中央を進む。
効率の良い、ルートを進むことができた。

狭いゴルジュは濡れずにヘツルのも限界なので、みんな水線を進む。
ネオプレーンのタイツを履いているので冷たくはなかったが・・・
帰りの登山道でオーバーヒート気味になるとは思っていなかった。
 

水の冷たさの変化とともに~所々、雪渓が現れた。
雪渓の下を通過するか、上を通過するか・・・
まだ、時期的に安定しているので~先が見通せるものは下を通過。
巨大なのものは、上を通過しても~再度沢に降りるのも大変である。

(本当に大変な所は、最初に突っ込まされるので、余裕なく写真すら取れなかった。)

スタンスが微妙な小滝もあったが・・・ロープも出さずに互いに手を伸ばしてクリアー
水量でルートも難易度も変わるので面白い。
N会長は、以前は秋口にソロでこなしているらしい~
  

狭いゴルジュを通過すると~すこし開けてくる。
チョット乗越が困難なところも、ロープを出さずに、ショルダーやピッププッシュで何とかこなせたが・・・

1か所だけ、高巻を強いられる部分があった~20mほどの2段か3段の滝だったと思うが~
右岸より高巻・・・下地が岩の泥壁で、パイルも効かず登りにくい。
おまけに、沢靴が柔らかすぎて、エッジも効かない。

数回~空身でどろ壁と格闘したが~
まったく歯が立たず・・・・
ふと、前方を見ると岩が露出している部分があり、なんとか登ることができた。

下向きの灌木を利用し~開けた部分までトラバース。
浮石多発地帯で・・・・多少気を使ったが~
後続のA坂君にロープを出すことができた。
 

高度も上がると、視界も開けて~青空が気持ち良い。
回りの山々も、見渡せるようになった。
登山道をただ歩くだけの登山より~より、自然を近くに感じられますね~

周りも開けており、きれいな多段のナメ~
ラバーソールで楽勝♪
沢沿いの涼しい風が気持ち良い。
 

雪渓の残る~時期にもよりますが・・・
泥壁と雪渓処理に一部手間取り、チョット時間がかかった。

雪渓の下と地形が読めませんね~どこで雪渓に乗ったらよいか、降りたらよいか~
経験とルーファイは大切です。

もう雪渓は無いだろうと考えていたが・・・
最後のスラブ手前に、奴が出現した。
腰にぶら下げた~パイルの石突が、足に当たって痛いので・・・ザックに入れてしまった。
 

取り出すのも面倒なので、このまま慎重に登った。
大したこと無いだろう~と考えていたが・・・
登るにつれて斜度が増してきた。
滑ったら、止まらない感じですね~

慎重に、スタンスを決めて登り切った。
他の皆さんは、パイル出してました。
反省ですね。

祝瓶山の一般登山道に合流し~針生平へと下山。
作業員風のA坂さんは~フェルトソールのため・・・
何度となく~落ち葉に足を取られ、コケテました。
この沢は、ラバーの沢靴との相性が良いかもしれませんね♪
 

吊り橋を渡って、駐車場に合流。
連れてきてくれたN会長~
車を出してくれたA坂さん~ありがと~

唯一、翌日に仕事が休みの私は~
のんびりと、泥まみれの装備の洗濯をするとこができました。

ネオプレーンのタイツを履いての下山・・・
天気良すぎて、大汗かきました。

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