●色彩俳句005・黄01・楠本憲吉
○「嵐めく夜なり檸檬の黄が累々」(楠本憲吉01)
季語(檸檬・秋)
嵐の夜に檸檬の黄色をみています。「累々」というのは「積み重なっている」という意味です。檸檬が摘まれて黄色に輝いています。外は嵐の音がしていますが、黄色の檸檬は静かに置かれています。
○楠本憲吉(くすもとけんきち)(1922~1988)
代表句「汝が胸の谷間の汗や巴里祭」02
季語(巴里祭・夏)
大阪生まれ。1943年、→伊丹三樹彦を知り、俳句をすすめられる。「まるめろ」「太陽系」「慶大俳句」「群」「弔旗」を経て、1952年、→日野草城主宰の「青玄」に拠る。1969年、「野の会」創刊主宰。
楠本憲吉掲載句
2011/11/11 03肋めく雲すさりをり小望月(小望月・秋)〈技法・比喩(直喩)=めく〉
2014/04/01 04三鬼忌のハイボール胃に鳴りて落つ(三鬼忌・春)〈次元・忌日(時間)〉
2015/04/13 05花冷の旅のコーヒー匙重たし(花冷・春)〈五感・質感(重)〉
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