●方法俳句069・不明08・岸本尚毅・2012-01-05
○「ざっくりと割れたるものを闇汁に」(『舜』1992)(岸本尚毅01)
○季語(闇汁・三冬)
【鑑賞】:「闇汁」とは、持ち寄った食材を暗闇の中でごった煮し、何が入っているかわからないままに食べるもの。時に食材でないものが入ることも。「ざっくりと割れた」ものが何であるかは不明。まさにそれが闇汁。
○岸本尚毅(きしもとなおき)
○好きな一句:「手をつけて海のつめたき桜かな」(『舜』1992)02
○季語(桜・晩春)
【Profile】:1961年、岡山県出身。中学校の時から句作を始め、東大俳句会に参加。→赤尾兜子の「渦」を経て昭和56年、→波多野爽波に師事し「青」に入会、のち同人。句集『舜』で第16回俳人協会新人賞。→田中裕明の「ゆう」に創刊時より参加。後、→有馬朗人の「天為」、および→斎藤夏風の「屋根」の同人。「屋根」終刊、→染谷秀雄の「秀」参加。妻は俳人の→岩田由美。
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岸本尚毅掲載句
03水汲んでつめたき手なり立葵(『鶏頭』1986)(立葵・仲夏)〈五感85・冷感8〉2012/7/9
04一陣の落花が壁に当る音(『舜』1992)(落花・晩春)〈特集168・数詞の一〉2014/4/4
05おのづから重きに歪む茅の輪かな(茅の輪・晩夏)〈五感655・質感84重40〉2024/6/30
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