今年の成人式はコロナ感染拡大により中止が決まりました。
成人式を楽しみにしていた二十歳の方々の気持ちを考えると残念でなりません。
今私が着付け教室やブライダル着付けの仕事をしているのは、
自分の成人式に着る着物を、銀天街で買ったことがきっかけです。
呉服屋さんのキャッチセールスで振袖が気に入って
勝手にローンを組んで買ったら、
母にものすごく怒られて、その週の日曜日に母と着物屋さんに行きました。
解約する予定でしたが、母もその着物が気に入って、
振袖は自分で責任もって支払うことになり、
帯は気に入らないと、母が別の呉服屋さんで見つけて買ってくれました。
思い返せば、私の衝動買いの始まりは、その振袖からです。
その秋に、母が近所の着付け教室に行ったら、
楽しかったけん、ゆうちゃんも一緒に行こう!と誘ってくれました。
振袖を買った私が、着物に興味があることがうれしかったようです。
初めて行った着付け教室では、
勉強でもなんでもそんなにできるほうではないのに、
着付けはすらすらできたことで、自分には向いているかもしれないと、
どんどんのめりこんでいきました。
カリキュラムも上のクラスを目指すようになったのですが、
バブル期の着物学院は、パーティーとかで着物の展示会があり、
自分も買わないといけないし、
知人にも紹介しないといけないというのがあり、
二十歳の私には、無理だと思ったことと、
そのビジネスに疑問を持ったので、やめてしまいました。
母は、御免状とか技術がもったいないと残念がっていましたが、
その当時、別のことに興味があり、着付けから離れていました。
でもお世話になった着物学院の先生とは月一で交流していて、
25歳の時に、その先生から、
結婚式の美容室が土日に着付けができるアシスタントを
探しているから、行ってみないかと誘ってくださり、
ちょうど、興味を持って活動していたことが終わったので、
着付け教室の御免状を持っているというプライドだけで行ってしまいました。
早速結婚式に出席するご親族の留袖着付けをやってみなさいと言われ、
着付けると、先生が、
「ぜんぜんダメ!、脇の始末もおはしょりもキタナイ、
あなたそこで、見てなさい!」と
言いながら、私が着つけたお客様の着物を全部ほどいて、
一から着付けをはじめました。
私は悔しさと恥ずかしさで
プライドを傷つけられたとショックを受けましたが、
先生の着付けをみて、そのすばらしさに、
「この先生に一から習い直そう、そうしないと、勉強した意味がない」と思い、
毎週、アシスタントに入って、勉強させてもらいました。
その先生のところで、12年間勉強させてもらって、
美容師免許も取らせてもらって、
先生には感謝しかありません。
若気の至りで、生意気なこともたくさん言ったりしたりしましたが、
今になって、反省し先生の気持ちを理解することができます。
ただ、はじめて先生の着付けをみて、
先生のような着付けができる人になりたい!と思ったこと、
先生の花嫁着付けの技術を後輩に伝えたい!と思ったこと、
この二つは、今ヴォーチェの着付け教室でできていると思います。
また、仕事などでストレスが溜まってきたら、
着物に触れて、癒されて、リフレッシュできるので、
やっぱり着物着つけは私のライフワークだと思います。
今日は、着付け教室の生徒さんが新しい生徒さんを連れてきてくれました。
紐の結び方から、説明していて、楽しいなぁと実感しました。
新しい生徒さんが3か月後に、
ほぼ自分で着れるようになるのがまた楽しみです。
また明日も着付け教室があるので楽しみです。
そして、10日は二十歳の振袖着付けがあります。
成人式はありませんが、
お友達と楽しい思い出づくりを楽しんでいただきたいです。