悲しい逢瀬をかさね
どれだけ 傷つければ
どれだけ わかりあえれば
共に歩けると言うのだろう
時空の狭い世界の
感覚と感覚の間で
情意の凍る中で
何を望めると言うのだろう
そうだからこうだと
接点の諸刃を渡ろうと
いつまで続く訳でない
夜と夜を結び
二人だけでいられるならば
光よ 坩堝に帰れ
遠きの日々を思い出し
胸中消えぬ黒点を見詰め
歌姫の唄 流れる中
情意は枯れる
傾いた六畳の
散らばる詩編の中で
何を望んで明日を見る
時間ばかりが過ぎてゆく
壁には一枚の聖母子
微笑んで見詰める
一縷の救いはそこにある
荒んだ空間の
古びた調べの中
業なるゆえ 文綴る
相も変わらず 身もすがら
そのたび陽は登り
懈怠だらけの顔照らし
陽は沈みゆく
過ぎて行った日々を
哀れだったと形容し
せめてお前の名を
・・・・恵美 と口ずさむ
東京には空がないと 智恵子は言った
私には似合わないと 恵美は言った
それはそうだとしても
あの頃 ああだったら
風は靡いた
ここには 居なかった
そのたび陽は登り
懈怠だらけの顔照らし
陽は沈みゆく
過ぎて行った日々を
哀れだったと形容し
せめてお前の名を
・・・・恵美 と口ずさむ
東京には空がないと 智恵子は言った
私には似合わないと 恵美は言った
それはそうだとしても
あの頃 ああだったら
風は靡いた
ここには 居なかった
甘い大気の中を
明日ある国を目指し
太陽の子を道連れに
あなたは漂った
夢の様なリリカルを
この手で掴むと言い
願いは虚し
夢と消えた
ヴェルレーヌと言う悲話に
せめてエピソード
白薔薇を
ヴェルレーヌの涙
拙い涙
我呼ぶ 涙
レーゼドラマの様な物憂さ
そして続くけだるさ
これとばかりの吐息
皆 あの日と変わらない
青になれない黒のような
たえず群青を夢見んと
眩さを怖れ
避けてしまう この弱さ
恍惚の日々は流れる
訪れる光もない
感涙にむせぶこともない
時間の無い世界をゆくような
罠ある坩堝に吸い込まれるような
そんな日々 送る
そして続くけだるさ
これとばかりの吐息
皆 あの日と変わらない
青になれない黒のような
たえず群青を夢見んと
眩さを怖れ
避けてしまう この弱さ
恍惚の日々は流れる
訪れる光もない
感涙にむせぶこともない
時間の無い世界をゆくような
罠ある坩堝に吸い込まれるような
そんな日々 送る