明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

日本が30年間低下し続けている原因は、どこにあるのか?(続編)

2021-10-28 03:15:00 | ニュース

何と言っても日本の30年間の経済的沈下は、ただ「安い」というだけの商品が、市場で求められている商品だと思い込んでいる病、つまり「付加価値というものを見失った精神構造」が全ての原因だと思います。これを治さないで成長だの分配だの言っているようじゃ、更なる沈下から回復はできないのじゃないでしょうか。まず日本人にのし掛かっている「社会全体に対する狭いイメージ」からの解放が必須です。では、どうすれば解放されるのか?。その答えを見つける前に、まずお金が必要です。何をやるにしても「お金は必要」なのです。それを富裕層から税金で取ればいいと考えるのでは「正しい目標」に到達することは出来そうにないでしょう。何より富裕層の「脱税の誘惑」には勝てません。結果として日本人の精神を「後進国並みに荒廃させる」だけだと思います。・・・では、増大する社会保障費用をどうやって賄うのか?。

それは、全国民の「個人遺産を没収する」のである。

没収するという言葉が過激すぎると言うのなら、「国庫に返納する」でもいいでしょう。どちらでも実質は変わりません。人間どんなにお金があっても、あの世まで持っていけないのは「紀州のドンファン」が証明しています。だから死んだら子供達皆んなで遺産を分けるのではなく、全額国庫に回収しましょう。お金は生きてるうちに使い、残ったら返還です。では子供はどうするのかと言えば、子供は「自分で稼げば」良いのです。才能や才覚があれば、子供は子供で立派に裕福になれるでしょう。能力のない子供が「親の遺産で遊び暮らす」ということこそ、日本を成長から堕落させ、国民を不平等の地獄に陥れる「悪の極み」です。多分、一部の富裕層を除いて国民の9割の人が、この政策には納得するでしょう。だって少額の遺産にありつくよりは、莫大な遺産を国庫に返納して、それを分配する方が「額が大きい」に決まっているからです。ついでに所得累進課税も見直して、稼いだ分は1億でも10億でも全部自分の収入にして良い、とするのです。多分これで富裕層も納得するんじゃないかな?。だって、死んでしまった後のお金なんて、誰が心配するんですか。全額国に返還しましょう。遺産が入らなくなった子供は不満だと思いますが、所詮、親とはいっても他人の稼いだ金ですから、グダグダ言っても「文句は通らない」でしょう。自分の金は自分で稼ぐ、これ常識です。

この遺産没収という起死回生の方法で「日本復興の原資」は賄うとして、それを実行するための事前の対策をいくつか講じておきます。

a. 個人・会社を問わず、マイナンバーに「全財産残高と収支」をすべて記録します。・・・これは遺産を確定し、国庫に返還するのに絶対必要です。誰がいくら持っているか正確に分からなければ、遺産を回収することは不可能です。

b. そのシステムを稼働するために、現金を廃止して「100%キャッシュレス社会」に移行します。・・・そのためには、現金を使う時には「利用料」を払うことにしましょう。これで現金を使おうという人はいなくなります。なお、現金は所有者が分かりません。そのような資産は捕捉不可能ですから、全部デジタルにしましょう。そうすればお札や硬貨を作る費用もいらないし、流通にかかる経費も不要です。何より「現金を狙った犯罪が無くなる」から、安心な社会が実現します。あなたが給料を貰えば自動的に金額が「マイナンバー口座」に記録され、コンビニで買い物をすればまた同じように自動的に記録されて、結果「財産の残高」が逐次変わるわけです。便利じゃないですか?

c. 寄付または贈与を禁止する。・・・これを認めたら遺産を国庫に入れるのは不可能です。だから贈与禁止です。自分の子供にクリスマスプレゼントをあげる位は許されるでしょうが、1万円以上のプレゼントは贈与と看做されるでしょう。少なくとも相手の財産残高の1%以上の贈り物は、基本禁止です。

d. 遺産没収に関するお金の動きは、政府ではなく「完全独立の機関」により管理され、選挙の度に政策がコロコロ変わる政治の道具にされるのではなく、粛々と実行する非営利団体で運営します。・・・そして、これらの収入は全額「社会保障費」に充てるものとし、まず20歳までの子供の養育費を「全額無料」にします。そうすることにより、お金がなかったり親がいないために「能力を活かせない」という不平等をなくして、社会を飛躍的に活性化させます。ハンデのない「完全な自由競争社会」を実現することで、例え不幸な生い立ちであっても大企業の社長や総理大臣にもなれることを実証するのです。もっと言えば(お金に余裕があれば)、医療や介護や年金などの費用にも充てることも可能でしょうが、まず「子供を国が育てる」ことに集中しようと思います。何故なら子供こそが「将来の日本を築く金の卵だから」です。勿論、親が裕福だから良い大学に入れる、というのはとんでもない幻想になるでしょう。全員、イーブンの状態からの勝負です。

e. 勿論ですが、子供も生まれた時から口座を持ちます。・・・養育費が国家持ちですから、その費用を振り込む口座も「マイナンバー口座」に入るわけです。沢山子供を生んで、その養育費を「くすねようとする」不埒な親も出てくるかも知れませんが、細かいことは何れ詰めるとして、少なくとも子供を育てることに関しては「毎月振り込まれる」中から払えばいいので、心配ないでしょう。親に出来ることと言ったら、子供の隠れた才能を見つけ出してやり、自分で生きていけるように「アシスト」するだけです。これで子供を育てる費用を稼ぐという責任は、夫から国家に変わるわけです、お目出とう!。何にしろ責任が一つなくなるというのは、結婚に当たっての障壁が一つ減るから大歓迎です。生まれた子供の中には特別な才能、例えば運動や芸術や科学などの各分野で「天才的な能力」を発揮する子供が出てきたとします。その時は国家の補助でフルサポートし、国家の至宝にしましょう。費用は全部国家持ちですから、親だって楽なもんです。もしそうじゃなかったら・・・普通に楽しい人生を送ればいいのです(あっそう、がっかり)。まあ自分の子供だからと言って、過剰な期待は傍迷惑ですから。

f. 住宅は全部「賃貸」にします。・・・日本は山が多い国で、面積に占める居住区域の割合が少ないというのが特徴です。その少ない面積に「次から次へと新築住居」が建てられているのです。実に無駄です。これをいずれ全部、国庫に返還とするのは如何にも面倒です。だから住居は全部「最初から賃貸にして」、死んだら次の人が入るというのはどうでしょう。新しく建てる場合は「個人の自由な設計料」として、新規費用を発注者が支払い、国が建てるんです。そうすれば所有権などの面倒な争いが避けられて、土石流などの危険地域を無理やり売りつける不動産業者も減らせるので一石二鳥です。第一に、あの異常な「住宅ローンの負担」が、どれほど経済を圧迫しているか、そろそろ考えたほうがいい時期に来てると思います。もう家は建てるより借りる時代です。私もアパートですが、何の不満もありません。まあ賃借人が死んだ後、その子供に優先的な賃貸契約の権利があるのは一応認めましょう。しかし広大な一等地に建つ豪華な住居は、当然家賃も高いから「子供」が住むのは無理だと思います。やはり若いうちは、分相応の家に住むべきでしょう。というか、そんなに「生家に執着する」のはもう時代遅れになるかも知れません。私などは15回ほど引っ越ししてるので、今さら何の執着も一切ありません、ホント!。

以上。適当に思いつくままに列挙してみましたが、実現するには相当な数の「決めごと」が必要になりますので、簡単には行かないと思ってます。しかし「原資はどうする?」という問題を根本的に解決し、それを実現する「システムの基本ロジック」を考えてあるので、後は「実行プラン」だけの検討で済むのではないでしょうか。憲法に保証されている「個人の自由」も、一応「生きている間は」保証していると考えます。要は自分の愛する子供に財産を残すことが出来ないという1点ですが、これは裏を返せば「他人の子は貧しいままで構わない」という、自分さえ良ければいいという「独善的で排他的な考え」なのです。もし子供達を「日本の宝として分け隔てなく愛する気持」になって(私は、世界中の子供とかまでは申しません)、自分の遺産で日本中の子供達が「皆んな平等で幸せになれる」のなら、最高ではありませんか。それが格差社会をなくす「最善の方法」だと、私は確信しています。それに何億もの資産を親から子供へと永遠に遺産で渡していくのは、市場経済にとっても「恐ろしく非効率」ではないですか。タンス貯金というのは、価値的には「ゼロ」です。使い切れないお金なら「必要な人」に使ってもらいましょうよ。それが経済を活性化する、最大の秘訣です。

とにかく「現金をなくしてから」次を考えましょう。いっぺんにやろうとするには、失敗のリスクが大きすぎます。詳しくは当ブログの「私の人生3大発見」を検索してみて下さい。そして日本人の、30年来のデフレ依存体質から脱却するべく「進取の気概」の生まれる土壌が整ってきた暁には、あの明治維新以来、さらに言えば「謎の五世紀の倭武の大陸進出」以来再び、怒涛のような「付加価値」を求める若者達の、海外雄飛の嵐がニュースを賑わせる時が来るのではないかと思っています。

但し、日本人にそのような「雄大な精神」が少しでも残っているのなら・・・でしょうが、ね?


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