明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

ゴルフの真髄3

2018-03-19 21:00:00 | スポーツ・ゴルフ
女子ゴルフの第3戦は、見事に「女王」鈴木愛の優勝で幕を閉じた。試合の流れは女王の風格が出てきた鈴木が危なげなく勝って、まさに「横綱相撲」である。若手の三浦桃香はまだ実力不足で主役には成れなかったが、鈴木愛と酒井美紀の「ダブルデブ」に挟まれて、スタイルの良さが「めっちゃ目立って美しい」のと、若くてシャキシャキしていて失敗しても不貞腐れたりしない性格の良さが好感度アップしているのでテレビ的にも脇役としても、十分華を添えていたと言える。テレビ中継もリレー放送でしっかりと試合を全部カバーしてくれたので、久々の日本人優勝と相俟って「楽しいゴルフトーナメント放送」であった。このような試合と放送を続ける間は、女子ゴルフは安泰である。

それにしても今回は韓国勢がテレビに映らなくて、非常に気持ち良く見ていられた。キム・ハヌル、イ・ミニョン、アン・ソンジュ、ペ・ヒギョン、それに絶不調のイ・ボミなど、いつもなら画面いっぱいに我が物顔にのし歩いてる連中が「どっかに行ってしまって消えている」と思うだけで楽しい。申ジエがまだ上位で残っているが「まあ一人ぐらいは許そう」かなという状況である。申ジエは「案外勝負弱い」ので、最後になって「らしくない」ミスで自滅することはわかっていた。私はそんな申ジエを「ピークを過ぎた選手」と見ている。ゴルフは競技年齢が長いと言われているが、女子はどうもピーク時の成績を保っていられるのは「22歳から28歳くらい」までだと思っている。申ジエはまさに30歳、下り坂に入っていても不思議では無い。今回2位だった全美貞は36歳、一度沈んで低迷していた時期があったが、奇跡の復活優勝してから安定した成績を残している。が、それでも優勝するには「自分のゴルフ」だけでは不足なのである。ちなみに先程の韓国勢でいえば、イ・ミニョンやペ・ヒギョンなどが「92年生まれ」で次世代勢力と言えそうである。今は88・89年生まれの「韓国黄金世代」全盛期だが、そろそろ世代交代の波が来ているのだ。

私は別に人種差別主義者でもないし(第一韓国人は人種的には日本人と同種だから差別ではない)、台湾のテレサ・ルーは好きな選手の一人であるが、余りにも韓国勢にやられっぱなしなので「癪にさわっている」だけなのだ。韓国勢がツアーを席巻しているのは、この韓国の黄金世代と同じ世代に「日本の選手が育っていない」せいもあるのではないかと内心思っている。それでリーダーボードを見てみると、若手有望株がじゃんじゃん出てきているのがわかる。今回出場の三浦桃香・森田遥・金澤志奈・鬼頭桜・松森彩夏・松森杏香・原英莉花・永井花奈・新海美優・小祝さくら・松田鈴英などなど、眩しい新人が目白押しだ。92年から98年と、当に「人生のピーク」を迎えている年代である。この顔ぶれを見ていると、韓国勢がどうのこうのと心配する必要は「これからは余りなさそうで」ある。もちろん川岸史果も94年生まれである。

この若い世代のうち私の注目するのは「飛距離の出る」選手だ。葭葉ルミは今回棄権したのでドライビングディスタンスは計測されなかったが、穴井詩(243ヤード、以降同じ)を筆頭にして、渡邉彩香(231)、川岸史果(223)、比嘉真美子(231)、テレサ・ルー(232),成田美寿々(226)、上田桃子(223)、岡山絵里(229)、笠りつ子(223)、藤本麻子(225)と、ベテランの飛ばし屋が名を連ねている。ところが若手に目を向けてみると、原英莉花(237)、野澤真央(231)、勝みなみ(224)、松田鈴英(232)、三浦桃香(224)、鬼頭桜(223)、川満陽香理(222)、蛭田みな美(224)、宮田成華(224)、小祝さくら(222)、高木萌衣(226)、松森彩夏(223)、松森杏佳(227)などなど、圧倒的に飛距離が伸びているのである。今や「飛ばない選手を探すほうが難しい時代」になったのだ。道具の進化が飛距離を伸ばしているのなら、先輩選手も同じように伸びているはずだが「実際はそうなってはいない」のだから、何か理由がある筈である。

一つには体格が良くなった事である。勿論体格の良い選手が必ず飛ぶとは限らないが、有利なことは言えると思う。ローリー・マキロイのように背が低くても300ヤードを超す平均飛距離を持っている選手はいるが、概ねダスティン・ジョンソンのような大柄の選手が「飛ばし屋」と呼ばれるのは仕方がない。我々の行く「近所の練習場」でさえも、ガンガン飛ばしているのは「若い体育会系」の大柄の人である。今回優勝した鈴木愛(216)は平均的な飛距離だが、惜しくも2位になった全美貞(223)や途中から失速した申ジエ(220)、イ・ミニョン(224)など、強い選手は飛距離が出て、しかも正確・小技も上手いというのがツアーで勝つ条件であるようだ。復活組の諸見里しのぶ(205)や負けぐせの付いた有村智恵(212)などは、飛距離が出ないのでどうしても苦しい戦いになる。

それに引き換え、青木瀬令奈(214)、酒井美紀(213)、東浩子(213)など、飛ばないから「正確な技術でカバー」していた選手だったのに、スイング改造だかなんだか知らないが飛ぶようになって、一躍「優勝にからむ」ようになった。正確なショットは必要な技術であり、「飛ばし」だけでも勝てないと言う「いい見本」である。葭葉ルミがあれだけドライバーを飛ばしているのに、グリーンに上がったら「飛ばない選手の方がピンに絡んでいる」というのは、一重に葭葉ルミの「技術のつたなさ」以外の何もんでも無い。それで思ったのだが、飛ばないと思っていた選手が「何かの方法で急に飛ぶようになった」というデータを見せつけられると、我々の飛距離不足にも一条の光が見えてくるではないか。今回テレビ画面で酒井美紀の「じかドラ」を見たが、彼女の「並々ならぬ飛距離への意欲」を感じて、ちょっとだけ好きになったことを告白しておこう。ちなみにダイキン・オーキッド・レディスでの畑岡奈紗(252)、森田理香子(241)、葭葉ルミ(259)は、流石である。同じトーナメントで川岸が250ヤードを記録しているので、コースによって概ね25ヤードくらいの差があることが分かる。

今回私は試合をテレビ録画しておいて、練習場で「スイング改造」に集中した。前回書いた「右を向いて振る」スイングがどうもイマイチの感じだったので(確か前回、人生最高のスイングと書いた気がするがスミマセン)、インパクト・ポイントを見直したら「格段に良くなった」のである。それは「打つ瞬間に体の正面」でボールを捉えているつもりだったのだが、「グリップが正面」なだけでヘッドは「すくい打ち」になっていたのである。それで今度は「グリップを左の太ももの位置に移し」ておき、ヘッドだけは頭の真下に置いてボールを捉える形に変えた。つまりハンドファーストである。そうすると右手が「いい感じに伸びて松山のようなスイング」が出来たのである。これだ!と言うので「300発」ほど打って大満足で帰った。体もだいぶ調子がよくなって来て、いい感じである。練習は週3日ほどやっているが、「毎回フォームが変わる」のでは、いつになったら「完成する」のか心もとない。しかもスイングの進化を実感しても、「飛距離の伸び」につながらないのがチョト寂しいのだ。結局アマチュアにとっては、「飛距離」こそが最高のゴルフなのである。

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