明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

王道のクリスマスソング、それも昭和の・・・

2023-12-12 22:29:00 | 今日の話題
皆さんクリスマスはお忙しいことと思うが、残念ながら私は暇で暇でする事がない(何時もの通りだが)。家族と過ごしたり恋人と出かけたり、はたまた悪ガキ仲間でドンちゃんん騒ぎする若者達も等しく祝うのが、クリスマスである。年の瀬の「これで終わり」感と、寒い冬なので皆んなシーンとして「ひっそりと室内に籠る」静寂感と、「コタツが欲しくなる」人恋しさと、皆んな引っくるめて最後は「清い心の祈り」となるようだ。今年の締めくくりに王道のクリスマスソングを、独り寂しさを噛みしめながら聞いていると、酒飲んで寝ちゃおうかって気分に落ち込むのだ。あー、だからクリスマスなんて嫌いなんだよ!

・・・それでは「ぼっちのクリスマス」に相応しい曲10選を、じっくりとどうぞ・・・

(10)ウィーン少年合唱団・・・クリスマスキャロル集
やはり少年の美しい清らかな歌声が、俗世間に汚れた心を綺麗に洗い流してくれる至福の時なのだ。これぞクリスマスという定番中の定番。数年前まではイブの夜は、敬虔なキリスト教徒のように「教会で祈りを捧げる」のもいいかなと思っていたのである。勿論クリスマスの日だけの信者なんて「なれる訳が無い」。結局は思っただけなのだが、一年に一度だけでも神を信じたい気持ちにさせてくれるクリスマスというのは、「もの凄いイベント」だと感心する。仏教徒にだって清明節とか色々イベントはあるだろうが、イマイチ流行らないのは「音楽がない」からだろう。クリスマスに限らず西洋のイベントには「素晴らしい音楽が必須」である。「ゴスペル」なんか踊っちゃってるんだからもう、凄いよね。日本でも声明なんてメロディーと言えないような音楽の力で民衆を教化していた時代もあったから、音楽はあったのだ。しかし音楽に関しては、西洋との開きは「隔絶の感、天と地の差」があるのは間違いない。だって、バッハやモーツァルトやショパンが日本で生まれるなんて、万一「犬が人間の言葉を喋ったとしても」有り得ないじゃあアーリませんか?(なんのこっちゃ)。ここらあたりで「西洋の至高の音階」を堪能してみるのも、ウィーンならでは趣向ですね。

(9)ビング・クロスビー・・・ホワイト・クリスマス
元はミュージカル「スイング・ホテル」の劇中歌として歌われた曲。コネチカットという田舎のホリディ・イン開店準備中にビング・クロスビーが、ピアノを引きながらマージョリー・レイノルズに謳って聞かせた名曲。マージョリー・レイノルズがまた実にキュートで愛くるしいのが私的にはグッと来るのだ。この時代のハリウッド女優は、個性あるというより「綺麗!」という人が「わんさか」いたから凄い時代だよね。いつもは明るい善人のフレッド・アステアが、ちょい嫌味な役回りで登場するので作品としては彼のファンには面白くないが、何しろ主役がビング・クロスビーだからしょうがない。曲も24日のイブの夜に一回聞いたらもう充分、っていう感じで、流石にそろそろ飽きたかな、で9位。

(8)マライヤ・キャリー・・・恋人たちのクリスマス
皆さんご存知の4大クリスマスソングの一つ。この時期になると「そこら中のショッピングモールで掛かっていて」、24日にはもう飽き飽きしてくる定番曲である。ポップでダンサブルな曲調で、ノリの良い仕上がりは万人受けする作りだ。この手の曲作りは「有りがちな粗製乱造」かと思いきや、最初から最後まで「基本に流れる上品さとマライヤの暖かみが見事にマッチして」、子供からお年寄りまで一緒に歌える名曲になった。一時激太りしたマライヤも、ダイエットに成功したみたいで「セクシーな新曲MV」を披露していたのはご同慶の至りである。

(7)山下達郎・・・クリスマス・イブ
4大ソング、2番目はお馴染みの「雨混じりクリスマス」で、しっとり歌い上げる達郎節の「満たされない感が半端ない」クリスマスソング。君は来ない〜と謳っているが、来ないことで「いっそう想いがつのる」式のバラードの名曲。こちらも彼方此方でお店のBGMに引っ張りだこだが、どちらかと言うと少しお洒落なファッションの店や雰囲気のあるレストランなどで好んで掛けられている。居酒屋では余り聞かないので、ファン層が違うのかも。達郎本人は曲の内容と違って「甘い恋愛ムード」はまるでないのだから、竹内まりやが結婚したってのも不思議である。不思議だが事実だからしょうがない。まあ世の中、不思議だらけではある。

(6)ワム・・・ラスト・クリスマス
あいも変わらず若者に好まれているのがこの曲。全体的に去年のクリスマスは大失敗だったって内容だが、それを反省して「今年こそは決めてやる!」という風には盛り上がらずに、失われた恋を「しつこく切なく」歌い上げるラブソングとなっている。というのは表向きで、日本人には歌詞の内容など「どーでもいい」わけで、ゴージャスでクリスマスらしい「はちゃめちゃな馬鹿騒ぎ」の雰囲気がよく出てる名曲。愛し合う二人でというよりも、仲間とワイワイやるハッピー・クリスマスの定番である。ミディアムテンポに乗せてジョージ・マイケルが踊りくねるMVがカッコいい。もう死んじゃったけど、今年は多くのアーティストが天国に召された。私はまだまだ生きるけど、何だか歴史を感じる年頃になってきた。

(5)稲垣潤一・・・クリスマスキャロルの頃には
4大ソングのラストはまたまた定番のこの曲。きのう見たクリスマス・ソング特集では広瀬香美とのデュエットできめていたが、稲垣のやせ細った不健康さが目立って、クリスマスらしい「幸せ感」が全くなかったのは心配である。何となく疎外された心の彷徨いをひとりぼっちでつぶやく感じが好きで、良くドライブのBGMに流していたのだが、こういうのは年を取ると「あの頃は良かった」的なボヤキとごっちゃになってしまい、どんどん鬱状態になりそうで怖い。まあ、私にはそんな熱い感情で胸がキュンっとするような「クリスマスの思い出」なんてものは「全く無い」から思い出すことと言えば、残業して遅くなり終電を逃したあげく上野のホテルに停まって食べた「会社で配られたクリスマスケーキ」を、半分残してゴミ箱に捨てたことぐらいである、ミジメ〜。これ、IKKO風に声を張り上げるのが今風です。

(4)MISIA・・・エブリシング!
久し振りに出た「絶叫型」の女性歌手である。その大ヒット曲がこのエブリシング!だ。こないだ死亡したホイットニー・ヒューストンが最高の絶叫型であるが、彼女は囁くような柔らかい声も美しく、単に声を張り上げるだけのそんじょそこらのポンコツ歌手とは全然違って、まさに歌姫と呼ぶに相応しい存在である。そんな彼女の「ミニチュア版」がMISIAだ。私が勝手にそうイメージしてるだけで本人がどう思っているかは分からないが、音楽の幅広さと脳に響く声の伸びとで、ホイットニーにはまだまだ及ばないと私は思っている。とにかくAKBとか乃木坂とかの席巻する日本の音楽シーンの「幼児教室的」状況には、本格的女性歌手が生まれたのは嬉しい限りである。ただ彼女は、余りヒット作に恵まれないのが残念だ。クリスマス・イブにはじっくり聞いてみたい1曲。

(3)ヴォーン・モンロー・・・レット・イット・スノウ
ブルース・ウィリス主演の映画「ダイ・ハード」で、ラストに流れるこの曲にホッとした人は多いであろう。家族の大切さを思い出させるこの名曲は、いつの時代でもランキングの上位に来る。フランク・シナトラ版もいいけど、単独で聞くよりも映画を見終わってのラストというのが、聞いてて心に沁みる。ああ、私も恋人(というか家族)が欲しいな、と思う瞬間で、ついつい夢を見てしまうのだが、現実に戻るのは恐ろしく速い。こういう感情はすぐ忘れてしまうのだが、一年で一度だけクリスマス・イブの夜だけは「何だかこういうアットホームな気分」に憧れてしまう。家族をお持ちの皆さんはそんなアンニュイな気分を味わうこともなく幸せに浸っていることと思うが、どうだろうか。一家団欒の後で布団に入る前のひととき、ちょっとブログでも眺めておこうという「せわしない現代人」の貴方、今夜ぐらいはゆっくりと「クリスマスを夢見る」ことに集中するのもいいと思いますよ。

(2)大黒摩季・・・ブルー・クリスマス
最後はロックの天使、大黒摩季の「ブルー・クリスマス」で締めるとしよう。シャンシャンと鳴るトナカイの鈴の音がクリスマスの楽しさを演出する、という間に曲は「取り逃がした恋への恨みつらみ」を歌い上げる。大黒摩季は、F1のエンジンノート(フェラーリに代表される)のようなハイトーンでぐいぐい観客を引っ張り込む「歌唱力」で、ダントツのロック・シンガーであるが、その声はこないだ「テレビに初登場」するという告知ビデオでも全く衰えを感じさせない迫力だったから「健在」である。だいたい最近の老年というのは「後期高齢者」って何?、っていうくらい元気な老人が増えている。「竹内まりや」もあの鼻にかかった変わらぬ美声を聞かせてくれているし大黒摩季などはまだ48歳だから、75歳ストーンズのミックあたりと比べれば「まだまだ子供」と言えるんじゃないだろうか。元ビートルズのポールだって76歳だから、オジサンパワーも捨てたもんじゃない。今夜久し振りに摩季のステージパフォーマンスを見れる人は、最高にラッキーだと言えるだろう。何だか病気で6年間くらい休んでいたらしいけど、また元気な歌声を聞かせてくれて私も正直勇気が出てきた。できるもんなら後30年、どうか88歳まで歌い続けてくれ!

(1)というわけで、10選というのに9曲しか選べなかった。今年のクリスマス・イブは、往年のハリウッド・ミュージカル映画を見て、華麗なクリスマスの夜を過ごすことにしてみたい。私に取って、ミュージカル映画というのは、いつ見ても幸せな気分にしてくれる「最高のアイテム」である。特にフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの名コンビは、DVD全集も持っていて「大好き」な映画だ。最後はキム・ノバクとジェームズ・スチュアートの「媚薬」で総仕上げと行きたいね。名優ジャック・レモンの街灯を消して回る(つけて回る?)シーンで、時間が12時になるのがベストである。その頃にはテレビで「バチカンのミサが佳境に入る」ところを流しているはずだから、私も同じ気持ちで「祈りを捧げる」のである。

こうなりゃ最後は懐かしハリウッド映画の「ハシゴと行っちゃおうかな」って、DVDを見まくって終わりにしたい。たまには美しい女優さん達の甘美な恋愛模様を夢に見て眠る、ってのが最高です!


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