明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

マドリーのサッカーが好き!(7)日本中が上を下への大騒ぎ!

2022-11-28 20:34:00 | 今日の話題

本当は、現在の日本の状態はサッカーどころじゃ無い筈なんだが、そんな事すっかり忘れて日本代表の活躍に一喜一憂していたのがこの一週間である。

最初に当たったのが格上のドイツ。当たって砕けろ精神でしゃにむに戰ったら、何と神風が吹いて勝ってしまった。これで一気にグループリーグ突破の景色が見えてきた。

コスタリカ戦までの数日は、全国民が太平洋戦争初戦の「真珠湾フィーバー」みたいに大盛り上がり。テレビをつければ「どこでもドイツ粉砕」の話である。

ところがワクワクして見ていた大勢のファンの目の前で、いいところ無くコスタリカに惨敗。そこから一転、メディアは一斉に日本の敗因を挙げ始めた。

天国から地獄とは当にこの事である。私もサッカー音痴の立場から敗因を考えてみたが、要するに日本代表は「5バックでガチガチに守るコスタリカ」のような、ゴール前にスペースの無い「ディフェンス密集」状態に対して、左右に揺さぶりを掛けて僅かな隙を突き点を取る「スペインの技術」を持っていなかった、ということに尽きる。

それがスペインとの試合では7−0という点差になり、日本との試合では「0−0」のまま、残り10分まで膠着状態が続いたというだけである。一見、日本が攻めているように傍目には見えるが、実際は「最後の決め手」に欠ける試合で、ダラダラと時間だけが過ぎていった。

そして、何とも「得点の匂い」が感じられない攻撃を続ける日本代表に対して、前掛かりのスカスカの守備陣が「気の抜けたミス」をして点を取られてしまった。

まあ、勝てなかったのは「はっきり言って勝つ実力」がなかったということ。サッカーで確実に勝利するには、「相当な実力差」がないと難しい。特に、引いて守る相手に対して点を取るためには、自在なパス回しの技術と意表を突くポジション変更、それに何より「落ち着いた正確なシュート技術」が求められる。それが日本代表には、まだ「出来てなかった」というだけである。

あの世界最強のレアル・マドリードでさえ、運が悪けりゃ下位のラージョ・バジェカーノに3−2で負けることもある。今回もアルゼンチンがサウジに負け、ベルギーがモロッコに負けた。勿論ドイツも日本に負けたわけだが、今はどこのグループも「戦力の差」が縮まっていて、順当に勝っているのは「ブラジルとフランス」位ではないだろうか(今度、スペインが勝てば3チーム。これは戦前の優勝候補の通りである)。

さて、後半の残り10分というところで吉田が冒したミスは、勿論批判されても仕方がない。伊藤からヘディングを受けて右足アウトでクリアーした場所が、「相手フォワード3人」の待ち構える「真ん中」にいったのが不運だったとも言える。しかも守田が受け切れずにスライディングしたがかすっただけで、相手フォワードに取られてしまう。

しかしワールドカップに出てくるレベルのチームで、守りの要のCBが「浮き球でつなぐ」というメンタルは、余りにも「余裕があり過ぎる」戦い方ではないだろうか。この時点で、アタッカー2人に対して「吉田一人がディフェンス」するという絶体絶命の窮地に陥った。

もし、吉田のパスが守田に通らずに相手に奪われた時点で「伊藤がゴールに向かって全力で走って」いたら、権田は左のケアを伊藤に任せて「もうちょっと右寄り」に守れた筈である。

まあ、コスタリカのフォワードも「落ち着いて角を狙うシュート」を決めていたのは流石と言える。こういう偶然のチャンスには、ついつい吹かして「枠に行かない」というのが大半だが、彼のシュートは絶妙のコースを捉えていた。見事である。この「大事な時の落ち着き」が日本にあったら・・・。

その後に三笘が切れ込んで折り返した「これ以上無い絶好球」を、待ち構えている筈の浅野は「空振り」してしまった。これが「左利きの堂安」であれば、間違いなくゴールを決めていた筈である(全てはタラレバの連続だが)。

とにかく日本はドイツ戦での勝利をフイにして、もう一度スペイン戦を「ゼロから始める」事になった。

考えてみればこれは予定通り、最初っから考えていた戦いである。予選敗退が決定した段階で「消化試合」として戦うのか、それとも一縷の望みを胸に、格上の相手にもう一度「大逆転劇」を演じるのか?

全ては金曜日に答えが出る。最後のなけなしの知恵を絞って、スペイン相手に「一発やってやろうじゃないか」の精神で戦うのみである。その昔、元寇をやっつける神風は「二度」吹いた。令和の神風も、期待してもいいかも・・・。



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