AKB総選挙で結婚発表したメンバーの話題がニュースになっている。これに対する是非をどうこう言うつもりは全然ないが、東京MXの「5時に夢中」でマツコデラックスがコメントしていた内容に感心した。マツコは、キャバクラ嬢が客に「今月の売上ランキングが20位以下だとクビになるのよ」と言って、足りない売上を高い酒を入れることで応援して貰いながら、その売上発表の席で「私結婚します!」って言っちゃうみたいなもの、とコメントしていた。実に分かりやすい説明である。AKB48などのアイドル商法を的確に分析して分かりやすくしかも面白い比喩で説明する能力は、マツコはさすがにそのほかの芸人と比べると数歩抜きん出ている。最近辛口コメントでもてはやされているヒロミや坂上忍などは一時の流行に乗っかっただけの下品なタレントであるが、マツコはそれなりに中身のある批評が出来て一貫性がある正論になっている。
AKBとは、人気アイドルという商品を選挙という場に出してファン層の競争心を煽り、CDを大量に買わせるビジネスモデルで成功した「新キャバクラ」なのである。こういう商法はいつの時代でもある。ファンというのはストーカーと紙一重の存在で、ファンでいるか犯罪を犯すかは「その人の心のブレーキ一つ」でしかない。人間が何かに心を奪われてしまうほどに夢中になり前後の見境がなくなることは、青少年には良くあることだ。これを一般的には「恋」と呼ぶ。スタンダール的に言えば「洞窟の小枝」効果である。端からみれば何でもないことが、当人からすれば「意味深な仕草」に見えてしまう。それでもストーカーになるまでには、相当の段階がなくてはならない、これはもちろんファン側の一方的な段階であるのだが。以前シンガーソングライターの女性がファンから刺されるという事件があった。ストーカーとは勝手な思い込みが相手から裏切られた時に爆発する。AKBでも過去にそのような事件があった。もちろん犯人の心理は私などの正常な一般人には理解の及ぶところではないが、想像するにストーカー側の一方的な好意を「相手が受け取る仕組み」に問題の発端があることは間違いが無い。スターというのは、遠く手の届かない所にいてこそ安全なのである。最初っから全く一切の関係がなければ、ストーカーなどになりようがない。なぜなら相手は自分の存在を「知らない」のであるから。
さて、結婚を発表したメンバーが「恋愛禁止に違反している云々」はAKBなどアイドルのファンが勝手に騒げば良いことだからどっちでもいいが、お金目当ての商魂逞しいシステムに乗せられて必死にCDを買わされる真面目なファンの気持ちに「冷水を浴びせる」ような今回の行為は、そろそろAKB風のビジネスに翳りが見えてきたことの表れではないだろうか。正確に言えば須藤の行為は「詐欺」に近いルール違反であるが、そもそも新キャバクラなのだから彼女のファンがどのような気持ちで投票したかは誰にもわからない。これはファン一人一人が答えを出す問題であろう。それにしても、マツコの言うようなキャバクラ然としたアイドルには、もういい加減目を覚ましてもいい頃である。イングリッド・バーグマンやオードリー・ヘップバーンやマリリン・モンローといった往年の大スターの全盛期は、ファンにとっては「夢が夢のままで存在した良い時代」だった。我々ファンは皆映画の画面に食い入るように見入って、その美しさに憧れたものだ。昔は良かったとつい老人の愚痴が出る。本当に美しい物は「或る一時期に花が開いたように栄えて、そして消えてしまう」ものなのかもしれない。平家物語の美学である。
マツコのトークが彼の本音を語っているとすれば、彼の思想が面白いのであり彼の分析力が的を得ているのだとおもう。まあそれ程に持ち上げるのもどうかと思うが、東京MXはしばらくは見ても損は無いと思った次第。暇潰しと思って見れば、たまには勉強になることに「出くわすこともある」番組である。
AKBとは、人気アイドルという商品を選挙という場に出してファン層の競争心を煽り、CDを大量に買わせるビジネスモデルで成功した「新キャバクラ」なのである。こういう商法はいつの時代でもある。ファンというのはストーカーと紙一重の存在で、ファンでいるか犯罪を犯すかは「その人の心のブレーキ一つ」でしかない。人間が何かに心を奪われてしまうほどに夢中になり前後の見境がなくなることは、青少年には良くあることだ。これを一般的には「恋」と呼ぶ。スタンダール的に言えば「洞窟の小枝」効果である。端からみれば何でもないことが、当人からすれば「意味深な仕草」に見えてしまう。それでもストーカーになるまでには、相当の段階がなくてはならない、これはもちろんファン側の一方的な段階であるのだが。以前シンガーソングライターの女性がファンから刺されるという事件があった。ストーカーとは勝手な思い込みが相手から裏切られた時に爆発する。AKBでも過去にそのような事件があった。もちろん犯人の心理は私などの正常な一般人には理解の及ぶところではないが、想像するにストーカー側の一方的な好意を「相手が受け取る仕組み」に問題の発端があることは間違いが無い。スターというのは、遠く手の届かない所にいてこそ安全なのである。最初っから全く一切の関係がなければ、ストーカーなどになりようがない。なぜなら相手は自分の存在を「知らない」のであるから。
さて、結婚を発表したメンバーが「恋愛禁止に違反している云々」はAKBなどアイドルのファンが勝手に騒げば良いことだからどっちでもいいが、お金目当ての商魂逞しいシステムに乗せられて必死にCDを買わされる真面目なファンの気持ちに「冷水を浴びせる」ような今回の行為は、そろそろAKB風のビジネスに翳りが見えてきたことの表れではないだろうか。正確に言えば須藤の行為は「詐欺」に近いルール違反であるが、そもそも新キャバクラなのだから彼女のファンがどのような気持ちで投票したかは誰にもわからない。これはファン一人一人が答えを出す問題であろう。それにしても、マツコの言うようなキャバクラ然としたアイドルには、もういい加減目を覚ましてもいい頃である。イングリッド・バーグマンやオードリー・ヘップバーンやマリリン・モンローといった往年の大スターの全盛期は、ファンにとっては「夢が夢のままで存在した良い時代」だった。我々ファンは皆映画の画面に食い入るように見入って、その美しさに憧れたものだ。昔は良かったとつい老人の愚痴が出る。本当に美しい物は「或る一時期に花が開いたように栄えて、そして消えてしまう」ものなのかもしれない。平家物語の美学である。
マツコのトークが彼の本音を語っているとすれば、彼の思想が面白いのであり彼の分析力が的を得ているのだとおもう。まあそれ程に持ち上げるのもどうかと思うが、東京MXはしばらくは見ても損は無いと思った次第。暇潰しと思って見れば、たまには勉強になることに「出くわすこともある」番組である。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます