空観方程式

「色」での一体化・重ね合わせによる相互作用で共感・共鳴が生じ、「空」としての新たなる生命力の姿が実体化される。

自分がどうなりたいのか

2025年01月02日 | 読書・TV感想
般若心経における色と空の関係は
現実実体と実体のない虚構の様な関係性としていた。
具体的には物と心や生と死との関係の様に、
色と空は同一な状態であって、
現実であっても常に変化して、
この世の全ては実体のないものとして捉えることで
苦から解放される。という捉え方であった。

しかし元に戻って考え直してみたら、
色と空との一体化ではなく、色の中での一体化から
空が生まれて姿を現すとなった。

色という実体の中で繰り返され、作用し合って関係づけられる世界観の中で
一体化(重ね合わせや仮想現実)により、神聖な本当の姿が現れる。
そこから自分にとって本当に大事なものが見えてくるのであって、
そのプロセスが空と表現されている。

色という実体の中で繰り返され、作用し合って関係づけられる世界とは
例えば
損した得した、勝った負けた、正しいか正しくないか、
といった様々な二元の関係の中で、常に繰り返される現実の実体であって、
それら双方の存在を否定することなく受け入れ、
そこから一体化(重ね合わせや仮想現実)での相互作用により本当の自分が生まれてくる。
そのような作用や関係性、あるいはプロセスが空である。
具体的には分解と合成といった動的平衡状態から持続性生命の実体が生まれて来る様に。
即ち、分解を合成よりも先回りさせることだ。

従って、関係性の中で
一方のみにこだわり、執着したり、取りつかれたりしてしまえば
本当の姿は現れてこないことになる。
追求すればする程、否定や排除が続き一極集中状態となって、
気が付かないままで一生を終えてしまう。
執着しないということは、しないという状態に執着していることだ。

だから一体化させるということはそういう関係を捨てることであって、
そこから新しい姿としてあらわれてくる。
色と空の関係は、簡単に言えば、捨てることで得られる関係である。
幸せになることを捨てることで幸せになる。
あるがままにという状態は、あるがままになるというこだわりであって、
本当のあるがままではない。
あるがままになることを捨てた状態が本当のあるがままの状態だ。



大谷翔平選手は
最強のプレーを求めて渡米した。しかし
強いだけでは一流ではなかった。
自分はどういう人間になりたいのかと共に、そのことと一体化させることで
何をすべきかという本当の姿を見出した。
勝ち負けよりも、どんなにささいなプレーでも全力を出し切る。
その姿がチームに伝わる。そのことを先回りさせることだ。
それによって自分の回りにあったネガティブのものをポジティブに変えられた。
要はささいなプレーで全力を出すためには、自分は何をすべきかである。
2024年はそれを実感し体感した年でもあった。
NHKスペシャルより
















NHKスペシャルより

コメント    この記事についてブログを書く
« 日本人の能動的観念 | トップ |   
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

読書・TV感想」カテゴリの最新記事