詩；海の紙片

白い壁に寄りかかったまま目を閉じて
魚群を思い浮かべる。

傾いた地軸を
アジサシがかすめ飛ぶ。

サンゴの腕に蝶がとまる。

満ち潮に合わせて
卵塊がいっせいに
海へ流れ出る。

ジャジェン・チャの日記～本からとりだしたものは

道端にぼくの背丈ほどもある、大きな本がおちていた。
表紙にはほーき星が一個突き刺さっていた。
「知識と義務」、とそこには書いてある。
力を込めて持ち上げ、表紙をめくったら、なかから女の子が飛び出した。それと同時に空から猫が二匹降ってきた！
作:Kei