１３７円の怨霊

発表会の後は疲れてるけど頭の中が興奮してるため、なかなか寝つかれず、寝ても悪夢を見ることがよくある。今回もそう。137円の怨霊。

その頃安いアパートに住んでた私と妻は、何かのひょうしに幽霊を怒らせてしまい、たたられてしまったのだ。
深夜、部屋の明かりが薄暗くなり、ドアの外から何か重いものを引きずるような音が次第に近づいてきて、うちのドアの前で止まった。
妻がはやく、１３７円用意して!と
顔を引きつらせていうので、私は大急ぎでサイフのなかを確かめようとしたが、はて幾らだったっけ？
妻に確認しようと聞き返したが、恐怖のあまり妻は声が出なくなってしまい、しきりと手を動かしてこっちに何か合図を送ろうとしている。わからん。
たしか、１３７円て言ったよな？
明かりが消えて暗くなった。
サイフの中にはかろうじて１３７円が入っていた。
私はそれをドアのほうに投げつけると、「とっとと持って帰れ!」と大声で怒鳴った。

その声で目がさめた。時間は午前９時。