河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

畑――青春

2023年06月25日 | 菜園日誌

梅雨の晴れ間がニ、三日続いた三日目は貴重だ。
前に書いた落花生の花の付け根から出る子房柄が土に入りやすいように、株元の土を耕し(中耕)、周りから柔らかい土を株元に寄せる(土寄せ)。
草抜きと追肥も兼ねているので重要な作業。
砂質の土なら鍬でチョイチョイなのだが、我が家の畑は粘土質なので一株ずつ手作業。
晴れ間晴れ間の三日をかけて、第一回目の土寄せが完了。
落花生は一株で200ほどの花を咲かすという。
その頃に二回目の土寄せをして、我が畑の勤務は夏休みに入る。

まだ勤めていた8年ほど前に初めて熱中症になった。
「今日は畑の草をとことん抜いてやろう!」と炎天下に草抜きをしていた。
汗で体はびしょびしょなのだが「おお、これが青春だ!」などと意気込んで、畔の草を抜く。
ブルッと寒気がして「おお、青春時代には、こんなの感じたことがあったなあ!」とノスタルジアにひたる。
ところが、ブルブルブルと寒気が続く。郷愁を感じている場合ではない! もはや、青春どころではない!
体がだるくなってきて、頭もボォーットしてくる。これはヤバイと畦道をフラフラと農小屋へ・・・。
途中で、足がすべって隣の田んぼへドバァーッとはまり込んだ!
ビショビショになったまま這い出て、なんとか農小屋にたどり着き、ドターッと倒れこんだ。

何分か、何十分か経ったのか覚えていないが、「ああ、生きている」と感じることができたので、バイクに乗って帰宅した。なんとか・・・だろう。
そのまんま風呂に入り、着替えて昼食も食べずに夕方まで寝た!
田んぼに落ちて体を冷やしたのがよかったのだろうか・・・、夜はなんとか体調がもどった。
しかし、その後三か月ほど咳と痰の後遺症が続いた。
青春次代の若さがなくなった歳をとってからの熱中症は後遺症が怖い!
以後、熱中症には人一倍に気をつけている。体はもはや青春ではないのだから。

落花生の土寄せをしている間も「今日は危ない(熱中症)」という時があったが、なんとか終了!
帰り際、夕方からはイチゴの苗の準備でもするかと、イチゴの畝を見に行くと赤いものがチラホラ!。
「もう時期は終わったのに、なんで今頃?」と思いつつ、収穫してみるとワンパック!
孫へのよい土産ができたと、ちょっとうれしくなり口ずさむ。
 ♪雨に破れかけた過ぎ去った昔が
 街角のポスターに鮮やかによみがえる
 君もみるだろうか「いちご白書」を
 二人だけのメモリーどこかでもう一度♪
気持ちは、まだまだ青春である。

※歌は『いちご白書をもう一度』 詞曲 荒井由実 歌 ばんばん


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