温 泉 の 定 義
温泉の定義は、地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガスで、温度が25度以上あるもの、決められた18種類の成分のうち、1種類以上を基準以上含んでいるものと定義されています。
温泉の種類
・単純泉(単純泉)含有成分が1.000mg未満
この温泉は、療養泉(医学的に治療効果のある温泉とされるもの)の規定成分が薄いので単純温泉と呼ばれる。入浴してみると、濁った温泉や鉄臭い温泉など色々違いがあるし、有名な温泉もある。
・塩化物泉(食塩泉)陰イオンの主成分が塩素イオン
日本で一番多い。熱伝導率が高いため入浴時はすぐさま温まる。また入浴後は塩分が肌に付着して汗の蒸発を防ぎ、保温効果が高い。温熱効果によって血行が良くなる。
※ちなみに、海水の塩素イオン濃度:約19g/kg、ナトリウムイオン濃度:約10g/kg
※塩水は真水より重いので水でうめても混ざり難いかも。
・炭酸水素塩泉(重曹泉)陰イオンの主成分が炭酸水素イオン
重曹の働きで皮膚の表面を軟化させるため、皮膚病に効果がある。ふろから出たとき、さっぱりとした清涼感があり、塩化物泉(食塩泉)とは反対に「冷の湯」とされている。保湿効果があり肌がしっとり。
・硫酸塩泉(芒硝泉、石膏泉、正苦味泉)陰イオンの主成分が硫酸イオン
硫酸イオンは血液に多くの酸素を送り込む作用あり。
神経痛、胆道疾患や便秘に効果、糖尿病、痛風の改善
サルフェートとも呼ばれるもので、飲用のミネラルウォーターとしても注目されている。
・二酸化炭素泉(炭酸泉)遊離炭酸1,000mg以上
日本では少なく、貴重な存在。たとえ低温でも湯上がりの肌は紅潮し、温まる特性がある。また、脂や汚れを気泡に吸い付けて取り去ることから、最近はエステなどで人口の炭酸泉が導入されている。毛細血管を拡張、血液循環の促進、血圧低下作用あり。
飲泉では、便秘に効果あり。食前3回と就寝前に飲む。150mlまで/回。
・含鉄泉 (鉄泉)総鉄イオン(鉄Ⅱまたは鉄Ⅲ)を20㎎以上
わき出した時は透明、その後サビて変色。人間の造血作用に欠かせない重要な成分、皮膚からもよく吸収される。
・酸性泉(酸性泉)
刺激が強いので皮膚の弱い人には危険。抗菌力が優れている。アトピー性皮膚炎の黄色ブドウ球菌の殺菌に良い。白人は肌が弱いのダメか。
酸性泉には亜鉛とマンガンが含まることが多く、これらは入浴時に皮膚から取り込まれ、それによってインスリンの作用が高められ、血糖値を下げる効果が現れる。テレビ番組での実験を見たら、血糖値100ちょっとの人が10~20下がっていた(二泊三日、普通に旅館の料理を食べて)。
・含よう素泉(new) よう化物イオンを10mg以上
環境省のでは、飲用で高コレステロール血症に良いと‥
・硫黄泉(硫化水素泉)総硫黄(硫化水素イオン+チオ硫酸イオン+遊離硫化水素)2㎎以上
地上に出てきた時は透明に近くて、酸化すると白濁する。鼻にツンとくる硫黄臭がし、気体系を硫化水素型と呼ぶ。→実は硫黄は無臭で、匂いがあるのは「硫黄と水素の化合物である硫化水素」なのだそうな‥。
効能多いが効力きつい。慢性皮膚病、糖尿病に効果あり(硫黄成分はインスリンの生成を助ける)
※湯上りにはシャワーで硫黄を流した方がよいでしょう。2,3日匂いが取れませんし、服にも匂いが‥。自分じゃ気付かない場合も。
・放射能泉(放射能泉)ラドンを20キューリー以上
ホルミシス効果(生物に対して通常有害な作用を示すものが、微量であれば逆に良い作用を示す生理的刺激作用)があるとされる。
湯の中から放出されるラドン(気体)は呼吸とともに体内に取り込まれる。ラジウムは水溶性。
1キューリー(10^-10 Ci):3.7ベクレル(Bq)
※キューリーは次回改定から、10^-9のナノキューリーに統一した方がよいのでは。
・人工温泉
トロン、ラドン、明光石、ヘルストン、麦飯石温泉などがある。
・その他
湧水、井戸水、水道水、その他
共通)
・カルシウムイオン:炎症の鎮静作用
・マグネシウムイオン:炎症の抑制効果
・ナトリウムイオン:角質化した皮膚の乳化作用 ホルモンバランスを整えるので更年期障害に良い。
・アルミニウムイオン:傷の治癒を促す 殺菌作用
・硫酸塩泉:無色透明で、温泉か?と疑ってしまう せっけんの泡立ちが悪い。
・鉄:殺菌作用
・ホウ酸:目の洗浄に実際に使っているらしい
・メタケイ酸:体をコーティングしてあたためる、保湿効果
・アルカリ性の温泉:皮膚の角質を溶かし、キレイにする。長く入りすぎても、短くてもダメ。10~15分くらいが良い。
・打たせ湯:肩たたき&加温効果で肩こりに効く。実際に硬度計で測ったところ、31→20(5分後)。
・寝湯:何の効果があるんだと思う寝湯も、深く沈まない分、水圧の負担が少なく、血流が良くなる効果がちゃんとあり。
入 浴 の 心 得
温度について お湯が42度以上の入浴は出来れば避ける。理想は38度~40度のお湯。
かけ湯について 体の下から上の順でしっかりお湯の温度を体にならす。
1回の入浴時間 5分から7分程度が理想です。
お酒を飲んでの入浴 とても危険です。入浴は飲食、飲酒の前に!!
◆温泉の湯の花
温泉に入りますと、よく浴槽の周りなどに白くて硬いものが付着しています。 また、まだ誰も入っていない温泉の表面に白っぽいものが膜を作っています。これが、湯垢、湯の花と呼ばれるものです。 そして、これは専門的には「温泉のスケール」と呼んでいます。この温泉のスケールは、温泉水に元々溶けていた成分が温度や圧力の変化、空気との接触、場合によってはパイプなどの機械と反応して水に溶けにくい物質として析出したものです。 この析出付着物を採取し、「湯の花」として温泉地などでよく売っています。これを家庭のお風呂へ入れ、手軽に温泉気分が味わえるということでよく売れるそうです。
では、この湯の花(温泉スケール)はいいことばかりなのでしょうか。 実はこれが温泉を守っている人たちにとって最大の悩みなのです。一般的には、温泉の成分が多ければ多いほど温泉スケールは析出しやすくなります。この温泉スケールが湯の花の採取場所のみで析出するのであればいいのですが、温泉の井戸の中、パイプ(上の写真)、設備機器などで析出してしまいます。そのため、温泉の管理というのは大変なことなのです。温泉を守る人は、温泉を楽しみにきていただくお客様がいつでも快適に入浴していただくために、時に夜中にこのスケールが詰まってお湯がでなくなってしまったり、温度調整ができなくなってしまったりしないように日々闘っているのです。
温泉スケールの種類
カルシウム(石灰)質のもの
温泉水中でカルシウムは、二酸化炭素(炭酸ガス)と共に加圧された状態で重炭酸カルシウムとして溶けていますが、地上に出てきて二酸化炭素が水中から逃げると重炭酸カルシウムが分解して炭酸カルシウムとして沈殿します。 多くは灰色~白色で硬く付着するのが普通ですが、時には鉄やマンガンが含まれ赤褐色~黒褐色で縞、層状になっていることもあります。
日本の温泉スケールの80%以上がこの炭酸カルシウム質のものです。
鉄質のもの
温泉水中に溶けている鉄(化学的にはフェロイオンといいます)が酸化されて、不溶性の鉄(化学的には水酸化第二鉄)となって沈殿したもので、赤褐色~黄褐色~黒褐色、軟らかく付着する時と硬く付着する時があります。
鉄を含む微酸性~中性の温泉では、必ず鉄イオン(Ⅰ)の酸化が起こり温泉水中に酸化鉄が浮遊して浴槽水が茶褐色に濁り、浴槽の縁やタイルに付着しているのが見受けられます。 また、まれに硫化水素と鉄が結合して、硫化鉄の黒い沈殿を生成することもあります。
イオウ質のもの
温泉水中の硫化水素が酸化され、不溶性のイオウとなって析出付着したもので、硫黄細菌などが関係することがあります。 白~黄白~黄色で普通はあまり硬くないのですが、まれに硬く層状に付着することがあります。 草津の湯畑で採取している湯の花は、この類です。
ケイ酸質のもの
地下の高温高圧状態で溶けていたケイ酸が地表へ涌き出ると、低温低圧の状態で不溶性の二酸化ケイ素として析出付着したものです。 普通は白色で硬く付着します。
地熱発電の生産井ではよく見受けられるスケールですが、一般の温泉ではまれです。
その他のもの
粘土質のもの、マンガン質、硫化銅、有機質のもの、菌体とスライム等いろいろありますが、これらは比較的まれな例です。
http://www.sparise.co.jp/scale.htm
◆混浴温泉で男女がタオルを巻いてはいけないワケ
MAG2 NEWS
一部の混浴温泉で推奨、もしくは義務化の動きもあるいわゆるタオル巻き入浴。利用者のマナーの低下などがその理由に挙げられていますが、メルマガ『『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』では、ろ過装置清掃会社の社長の言を引きつつタオルを湯船につけてはいけない理由を衛生面から解説しています。
混浴タオル巻き入浴の是非について
先だってこのメルマガで、栃木県塩原温泉郷の混浴共同露天風呂閉鎖の件について書いた。その際に、バスタオルを巻いての入浴を義務化することについて疑問を呈する旨、言及した。
バスタオル巻き入浴というのは、混浴である以上はやむを得ない場合も多いとも思う。だが、浴槽にタオルを浸けない、というのが、温泉入浴マナーとして常識であることを考えても、たとえ新品であれ、バスタオルを湯船に浸けるのを推奨するというのはいかがなものか、とも思う。
バスタオル巻きで最初に問題になるのは、肝心な部分へのかけ湯がおざなりになりがちであるということである。バスタオルをめくって股間やお尻の穴をかけ湯でしっかり洗うことができるのか、というと、これは難しいだろう。
女性であれば尚更である。
男性などは浴槽の縁に蹲踞(そんきょ)の姿勢をとって、股間の前の部分だけ流して入浴する人をよく見かけるが、かけ湯で最もしっかり洗わないといけないのは、むしろ後ろのほうなのである。
女性だって話は同じである。
こうした入浴前のかけ湯がきちんとしていないと、源泉かけ流し浴槽の湯はたちまち汚れてしまう。循環消毒のほうが源泉かけ流しよりも衛生的で、安全性が高い、ということにもつながる、というのは、拙著「温泉失格」の中でも詳しく書いていることだ。
ほかにもバスタオル巻きの弊害はある。
これはかけ流し浴槽にはさほど関係がない話なのだが、以前、双葉社発行の「温泉批評」2014年秋冬号(特集=かけ流しの真実)でインタビューした循環ろ過装置の清掃管理会社「スパテック」の大山社長に聞いた話で、以下のようなものがある。
ろ過器のろ剤(砂とか小石など)には、泉質による多寡はあるが、スケール(析出物)が付着しており、これがレジオネラ属菌の巣窟になりやすい。よって、ろ過器のろ剤の最上部は、ある一定の期間ごとにそっくり取り替えるのが好ましい。
いわゆる「逆洗」(浴槽側からろ過器へ水を流してたまった汚れを洗い流すこと)だけでは、ろ剤などに付着して固まったスケールを完全に取り除くことは難しい。
ろ過器にはピップエレキバンだとか絆創膏だとか、いろんなゴミがたまっている。つまり、ろ過器でそれだけゴミが止まるということである。
ろ過器にたまっているゴミのうち、中でも最も目につくのは糸くずである。その糸くずにもスケールがこびりついてしまっていることが多い。これもレジオネラ属菌の巣窟となる。スケールがこびりついた糸くずは団子状になっていて、逆洗では取り除くことが難しい。
この話を聞いて、僕は「タオルは湯船に浸けては絶対にダメだ」と改めて思ったものである。こう考えていくと、循環システムを使用しているお風呂の場合、それが混浴であっても、バスタオルを巻いて入浴するのはやはり大きな問題があるのだ。
これが完全放流式の源泉かけ流し浴槽(塩原の場合はそう)であれば、糸くずがトグロを巻いて、ろ剤が目詰まりすることはない。ろ過器そのものがないのだから当たり前である。
ただし、かけ流し浴槽であっても、温度管理のためにお湯を循環しているという浴槽が、世の中にはたくさんあるのだ。大山社長の話では、これが一番ヤバい、と。
「集毛器(ヘアキャッチャー)は通るけれど、ろ過器を通らないってことだから。実際に見ると、どれだけ汚れているか……入る気が失せますよ。逆に言えば、それだけのゴミがろ過器を通すことで漉されて、汚れた湯がきれいになっているということ」。
断っておくが、大山社長の会社は循環器メーカーでなく、清掃管理の会社であるので、闇雲に循環濾過装置の導入を進めているわけではない。社長自身も「湯量が豊富で清潔に管理されていれば」源泉かけ流しのほうが魅力的だとも語っている。
それでも、汚れまくったろ過器の中を見ると、浴槽水からろ過された糸くずの多さと、それが衛生面に与える影響を無視できないというわけである。
混浴にまつわる問題は、単にバスタオル巻きを男女とも義務化することだけでは、明らかに不完全であると言わざるを得ない。浴槽ごとに湯遣いは違うのであり、それに合った対策をとらねばいけないのである。いずれにしても一筋縄ではいかない問題である。
ただ、どこのお風呂でも注意事項に載っている「タオルを浴槽に浸けない」ことの重要性と、その隠れた理由は、これでわかっていただけたと思う。
「使用したタオルを浸けると湯が汚れるから」という一言で片付けるような単純で簡単な話ではないのである。
『『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』より一部抜粋
著者/飯塚玲児
温泉業界にはびこる「源泉かけ流し偏重主義」に疑問を投げかけた『温泉失格』の著者が、旅業界の裏話や温泉にまつわる問題点、本当に信用していい名湯名宿ガイド、プロならではの旅行術などを大公開!
http://www.mag2.com/p/news/28426
◆温泉の「タトゥー禁止」問題。観光立国への道に立ちはだかる壁
2015年8月31日 MAG2 NEWS
2020年に東京オリンピックも控え、今後さらに増えることが予想される外国人観光客。ところが、国内各地の温泉施設でまさに噴出中なのが、“タトゥーをした外国人はどう扱うべきか”という問題。メルマガ『『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』の著者で、旅行業界の裏事情に詳しい飯塚玲児さんも、この問題について、これまでの経緯を振り返りつつ、問題提起をしています。
タトゥー・刺青入浴禁止問題のこと
温泉入浴にあたって、表題の件がこのところ大きな話題になりつつある。
話題の内容としては、外国人客(日本人客にも最近は少なくないが)などでファッションとしてタトゥーを入れている場合(ミュージシャンやスポーツ選手にも多い)や、先日北海道で問題になったマオリ族の女性と同様に伝統や宗教上の理由でタトゥーを入れている場合、などを、十把一絡げに温泉から閉め出すのはいかがなものか、ということである。
実はこの問題、僕が編集をお手伝いしている双葉社刊のムック『温泉批評』2014年秋冬号で大きく取り上げている。
この話題がここまで一般的に話題にされるようになったのは、この特集の影響が非常に大きいと思っている。同誌に関わっているものとしては、そのような自負もあるし、実際に、この記事のあと、連続して社会的な問題として取り上げられるようになってきたと思う。
そもそもの発端は、脳科学者の茂木健一郎氏がツイッターで「海外ではタトゥーの人が普通にいるのに、日本の入浴お断りはおかしいし差別だ」という内容をつぶやいたことだろう。2014年6月にはこうつぶやいた。
「ワールドカップサッカーを見ていると、タトゥーをしている選手なんて、普通にいる。タトゥー、刺青は入浴お断り、という不当な差別をしている限り、日本の温泉の世界遺産登録は無理だね」
むろん『温泉批評』の記事ではこうした茂木氏らのツイートなども盛り込み、さらに業界団体や温泉施設などへの取材も行って記事を構成している。バックナンバーも入手可能なので、興味のある方はアマゾンなどでご購入を。
雑誌発売後の業界内の一つの大きな動きとして挙げられるものに、今やイケイケ状態ともいえる星野リゾートが、タトゥーを隠すために貼るシールを導入、隠せる場合は入浴を認めるという試みを始めたことだ。
星野リゾートの星野佳路代表は「小さい入れ墨でも入浴を拒否し続けるのか。外国人が増えていく中、何らかの新しいルールが必要だ」と説明している。
この星野リゾートの発表が今年の4月15日のこと。前述の『温泉批評』の発売が昨年10月中旬である。むろんそれまでも星野リゾートでは何らかの協議がなされてきたのだとは思うが、記事の反響がフェイスブックなどでも広がりを見せてきて、結果、最終的な判断に至った、と考えるのは自然だと思う。
また、つい先だって6月には、この問題を受けて観光庁が全国約3700の施設で初めての実態調査に乗り出したという発表があった。
観光庁は結果を基に、宿泊業界などと相談しながら対応策を検討するという。久保成人長官は「どうするかの具体的な方針を持ち合わせていないが、まずは実態を把握する」と話している。
そもそも、旅館業法などでは刺青やタトゥーを入れた人の入浴を断るという具体的な定めもない。だが、皆さんもご存知の通り、多くの施設で「お断り」の掲示がされている(本当に断っているかは別だが)のが実態だと思う。
しかし、茂木氏のいう通り、スポーツ選手にもタトゥーを入れている人はたくさんいる。将来の東京オリンピックなどで日本を訪れたこれらの外国人選手や観光客らが、日本観光の大きな魅力の一つである温泉から閉め出しを食らうということにつながりかねないのは、やはり問題だ。
茂木氏や『温泉批評』の記事でも指摘している通り、「ベッカムやネイマールが温泉にきたら、入浴を断るのか?」ということを考えたとき、断った場合はそれぞれの国の英雄を差別するわけで、国際的な問題になるだろうということは想像に難くない。
簡単に結論の出る問題ではないとは思うが、これを機に大いに議論して正しい方向性を見出して欲しいものだ。
ちなみに僕自身の意見は、もちろん、入浴OK、である。
『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』
温泉業界にはびこる「源泉かけ流し偏重主義」に疑問を投げかけた『温泉失格』の著者が、旅業界の裏話や温泉にまつわる問題点、本当に信用していい名湯名宿ガイド、プロならではの旅行術などを大公開!
http://www.mag2.com/p/news/27262
◆<高血圧に効く温泉の種類>
高血圧に効く温泉の種類は、二酸化炭素泉、硫酸塩泉、硫黄泉などがあります。
●二酸化炭素泉は二酸化炭素を含む温泉です。泉温が高くなると炭酸が気化、遊離するため、一般に温泉の温度は低くめです。炭酸ガスは皮膚から吸収され、毛細血管や細小動脈を拡張し、血液の循環をよくするため温泉の温度が低くても入浴後は温まります。また、心臓の拍動を増加させなくても血液の循環が良くなるため、血圧を下げる特徴もあります。高血圧や心臓病に効くのはこのためで「心臓の湯」とも呼ばれています。
●硫酸塩泉はアルカリ金属・アルカリ土類金属の硫酸塩を主成分としていることからこの名称が付いています。この種の温泉は薬効が高いと言われています。改善効果のあるおもな疾患は高血圧、脳梗塞、糖尿病、動脈硬化、肥満、リウマチなどがあります。
●硫黄泉は卵が腐ったような臭いがあります。また湧出後湯船にて温泉の不溶性成分である析出・沈殿物である「湯の花」により白濁する温泉も多いのが特徴です。生活習慣病の湯と言われており、高血圧、動脈硬化、糖尿病の改善に効果があります。
*以前、朝日放送の健康番組「たけしの本当は怖い家庭の医学」でも取り上げられた「硫黄泉」について。
硫黄泉の主成分は硫化水素といわれる成分です。硫化水素は火山から噴出されるガスに含まれ、それが山に蓄えられた地下水と交わることで硫黄泉が産まれることが多いということです。効能については様々な効果が言われていて、慢性皮膚病・高血圧症・動脈硬化症・慢性婦人病など、最新の研究により効果が認められたのは高血圧の改善です。硫黄泉の権威・埼玉医科大学医学部教授の倉林均先生によると、硫黄泉に溶けている硫化水素というものが血管を拡張する作用があるそうです。
硫黄泉」に入浴すると、「硫黄泉」に溶けている硫化水素が体の皮膚の表面から体内に取り込まれ、血管内部まで浸透します。すると血管は、酸素濃度が低下したと勘違いして、血管内に酸素を増やす為、血管を拡張させます。血管が拡張することでと血圧は下がります。継続的に「硫黄泉」に入浴すると、血管の拡張が繰り返され、血管のストレッチ効果で硬くなった血管がしなやかになるそうです。
●日本国内「硫黄濃度の高い温泉」ランキング
1位 万座温泉(群馬県) 硫黄濃度:272mg/1リットル
2位 月岡温泉(新潟県) 硫黄濃度:170.6mg/1リットル
3位 高湯温泉(福島県) 硫黄濃度:113.6mg/1リットル
4位 日光湯元温泉(栃木県) 硫黄濃度:55.7mg/1リットル
5位 登別温泉(北海道) 硫黄濃度:28.8mg/1リットル
6位 南紀勝浦温泉(和歌山県) 硫黄濃度:26.9mg/1リットル
7位 白骨温泉(長野県) 硫黄濃度:25.4mg/1リットル
8位 乳頭温泉郷(秋田県) 硫黄濃度:17.7mg/1リットル
9位 草津温泉(群馬県) 硫黄濃度:15.8mg/1リットル
10位 酸ヶ湯温泉(青森県) 硫黄濃度:15.2mg/1リットル
<自宅でできる高血圧改善入浴法 - 炭酸入浴剤>
硫黄泉と同じ、血管を拡張させる作用があるのが『炭酸』です。この炭酸を使って、家庭で簡単に再現できる方法が、市販されている炭酸入浴剤をお風呂にいれることです。
1.お湯の温度を39℃にする
お湯の温度を39℃にするのは、炭酸はお湯の温度が高いと気化して炭酸が抜けやすくなるからです。また、炭酸は温かいと感じる神経を刺激するので体感温度が1~2℃上がる為、39℃でも適温のお湯に入っていると感じるためです。
2.入浴剤を入れたあとは、お湯をかき混ぜない
かき混ぜると炭酸が抜けてしまうためです。
3.長めの20~30分、お湯につかる
長めの20~30分、お湯につかるは、39℃のお湯につかった場合、人間の体温が上がるのに時間がかかるため20~30分程度入るのが効果的だからです。
<高血圧の方は、サウナはさけましょう>
血圧が高めということは、程度の違いこそあれ動脈硬化があるということですから、血圧が正常値の方に比べると血管が詰まるリスクが高い、ということになります。このような方がサウナに入ると、脱水状態になるほか、交感神経が刺激されて、急激な血圧上昇や心拍数増加も起こるので、避けていただいたほうがいいでしょう。また、熱いサウナから水風呂へ飛び込むのはもってのほか。いわゆるヒートショックを起こす原因になりますから、これは絶対に避けてください。
※注意
入浴による感じ方には個人差があります。また入浴時は体調等を考慮し、無理をしないようにしてください。高血圧の人は、温度の高い温泉には入らないようにしましょう。42°以上のお湯には浸からないのが賢明です。また、高血圧から心臓病を合併症としてお持ちの方は、全身浴は避けて腰くらいまでの部分浴や足湯などにしましょう。高血圧で治療を受けている方は、温泉に行く前に、かかりつけの医師に相談をするようにしましょう。
・・・ということです。
忙しくて休みが取れない方も、お家のお風呂でぬるめのお湯にゆっくりつかって、のんびりされるのもいいかもしれません。気持ちと身体をリラックスさせることが、高血圧改善の一番の方法ですから。皆様、楽しい休暇をお過ごしください。
http://blog.livedoor.jp/shiz0524/archives/1036630539.html
◆温泉を選ぶ
種類
温泉を選ぶ際には、いくつか選択のポイントがありますが、温泉の泉質は、効能を期待する人にとって重要なキーポイントになります。泉質には、単純泉、炭酸水素泉(重曹泉)、硫黄泉、塩化物泉、硫酸塩泉などがあります。多くの温泉がこれらの泉質に含まれる成分を複合して含有していることが多い場合が多いですが、やわらかく肌への刺激が少ない単純泉は、体と心をリラックスさせたい人へ、肌をつるつるにするといわれる泉質は炭酸水素塩泉、最も温泉らしい香りといえば硫黄泉、体の冷えを改善するとされる塩化物泉、傷を癒す消炎湯といえば硫酸塩泉など温泉に期待できる効能は、数多くあります。このように、温泉の定義とは、「温泉法」に定められる、地中から湧出する、鉱水及び水蒸気その他のガスで、ある一定の温度を保ち、物質を有するものとされています。温泉は、ただの湯ではなく、私たちの健康と生活を支える重要な役割そのものです。温泉を正しく理解し、よりよい活用をしていきましょう。
北海道地方
北海道は、日本で最も面積の広い国土を持ち、温泉の数も数えきれないほど存在し、ダイナミックな自然を満喫できる温泉がたくさんあります。観光客をはじめ、北海道民にとって、憩いの場ということができる味わいのある温泉施設も多く、日帰り入浴を楽しむ人も多く、雄大な自然とクリーンな空気、そして、ここでしか味わうことができないスケール大きさは圧巻の域ということができます。有名な温泉郷は、登別温泉をはじめとして、定山渓温泉、支笏湖、洞爺湖、北湯沢、朝里川、ニセコ、湯の川、大沼、層雲峡などですが、いたるところに温泉があるといっても過言ではないほど、生活に密着した温泉卿があり、地元住民の安らぎの場であり、観光客にとっても心から癒される時間となること間違いないすばらしい温泉卿があります。
東北地方
東北地方の温泉といえば、「生活」そのものということができるほど、庶民に親しまれ、健康管理のひとつとして利用され、欠かすことができない場となっています。東北地方の気候から考えても、長い冬の期間を超え、体も心も開放されるような温泉のひと時は、小さい子供から大人まで重要なライフスタイルのひとつということができます。温泉卿をはじめ、健康入浴施設も多く、温かい湯に浸りながら、厳しい冬を乗り越えてきた人々の生活の知恵がそこには根付いているということができるかもしれません。また、温泉の泉質は、高脂血症や高血圧、糖尿病までありとあらゆる病への効果が期待され、健康効果が期待される有効な温泉が多いことも、人々に愛される由縁ということができます。さらに、温泉は、ただ、その湯に浸るということだけではなく、飲用にも使用され、健康管理に利用する人も多く、温泉場近くの湧き水には、週末、行列ができるスポットもあり、飲用のための温泉水を販売しているところまであります。さらに、温泉の醍醐味といえば、美容への働きかけですが、東北人は、肌がうつくしいと評されるように、滑らかで癖のない泉質の温泉が多いということも特徴のひとつです。また、岩盤浴ブームを作った秋田の玉川温泉では、腰痛やリュウマチをはじめ、様々な働きかけが期待され、観光客をはじめ、健康を求める人々に人気をあつめています。東北の温泉は、人々の生活とともに、健康への願いのかけられた希望の場でもあるのです。
関東地方
ストレス社会と言われる現代で、関東近辺に位置する温泉は、主に、首都圏に住む女性たちの口コミのもと、新たなストレス解消の場として人気を集めています。東京近郊の温泉施設は、週末を利用した女性客で賑わい、美容と健康を求めて多くの人々が訪れる場となっています。この傾向を受け、首都圏内でも、銭湯ブームが起こり、大規模な女性向けの入浴施設ができたり、街中に温泉施設ができたりと、温泉ニーズを生み出しました。首都圏内に位置する、これらの入浴施設は、深夜遅くまで営業しているため、仕事帰りの人々にとっても利用しやすい温泉として注目されていますが、関東地方は、もともと火山国日本の温泉場が多く、少し足を伸ばしただけで、都会からタイムスリップしてしまったような、懐かしい雰囲気を兼ね備えつつ、近現代的なサービスを提供する高級温泉が数多くあるということが特徴です。
関西地方
関西周辺の温泉卿は、森林に囲まれた日本ならではの温泉場が多いことが特徴です。岐阜県の下呂温泉をはじめとした飛騨山脈温泉卿、三重県の鳥羽温泉、兵庫の城崎温泉、神戸の有馬温泉など、全国的にも知名度が高い有数の温泉があるということができます。また関西地方の温泉場では、肌へを美しく働きが期待できるほか、胃袋を癒す食の魅力も欠かすことができません。まさに、至れりつくせりの温泉場ということができます。
四国地方
四国地方の温泉卿では、比較的弱い硫黄泉と、肌をつるつるにするといわれている重曹泉が魅力です。鉱泉が多いため、温度はぬるめとなっており、ゆっくりと温泉時間を費やすなら、四国の温泉がおすすめです。有名な高知県の重曹泉は、皮膚病をはじめ、美容効果の高い温泉があるほか、四国ならではの食の充実度も楽しみのひとつです。四国の温泉といえば道後温泉、硫黄泉の祖谷温泉をはじめとして、郷麓温泉、蘇鶴温泉、奥白髪温泉など温泉を緩やかに楽しむことができる温泉卿が魅力です。
九州地方
温泉に期待することのひとつには、温泉の効能があげられますが、多くの効能高い九州温泉は、人々が健康のために愛し、利用してきた歴史ある温泉場が多くあります。また、九州地方には、日本にあるすべての泉質があつまり、それに応じて多くの効能が期待できます。最近では、温泉ソムリエという民間資格が生まれ、温泉アドバイザーとして活躍するようになりましたが、九州地方の温泉は、数が多く、それぞれのニーズに応じた泉質選びが可能になり、このようなアドバイザーの活用お勧めです。もちろん、古くからの名湯が残る温泉卿であるからこそ、様々な温泉に関する情報誌や雑誌が販売されており、観光ツアーも多く、交通手段や宿泊施設などあらゆるジャンルから温泉を選ぶことができる選択肢も魅力の一つといえます。イメージは、まさに火山温泉で、湯気の立ち上る温泉街では、温泉の熱を利用した温泉卵や温泉饅頭がお土産としても人気を集めています。九州地方の代表的な温泉といえば、大分県がダントツ知名度が高いですが、別府温泉、黒川温泉といった有名温泉は、地域一体をさし、周辺一体が温泉となっているため、泉質によって温泉を選択することもできます。九州の温泉は、観光客へのサービスが充実しており、温泉観光のメッカということもできます。そのため、お土産品も充実しており、温泉の余韻を楽しむアイテムが多く、一度だけではなく、2度3度と足を運ぶ人も多い温泉です。まさに、温泉好きのためのキングオブ温泉ということができるでしょう。
温泉のマナーとルール
日本人は、温泉好きな国民と言われていますが、日本には世界から珍しい日本の温泉場を求めて多くの観光客が訪れます。その中で、交流の場としてのルール、マナーを守り正しく温泉を利用することが一般常識ということができるかもしれません。温泉場は、誰しもが、心と体も開放し、日ごろの垢を落とし、新たな活力を蓄え、元気になる目的があります。また、その入浴方法にも、健康的に入るための基本的なルールがあります。温泉の入り方について基本的なルールを紹介していきたいと思います。まず、温泉湯は共同湯が多いため、実際に入る前には、必ずかけ湯をしましょう。かけ湯をかける際は、心臓から遠い手足からゆっくりとかけまわすと心臓に負担をかけません。また、温泉の泉度は、比較的一定ではないことが多く、源泉賭け流しの場合には、高温の場合もあります。そのため、その泉温に応じた時間、入るよう注意が必要です。温泉の保温効果は高いため、できるだけぬるめの湯にじっくりと時間をかけて入ることが全身の血行促進に効果的だといわれています。また、温泉成分は、皮膚から吸収され、血行を促進します。そのため、温泉の成分を全身にいきわたらせるためにも、全身を洗いましょう。温泉成分によっては、石鹸の泡が立ちにくい場合もありますが、温泉の成分で皮膚が柔らかくなっているため、洗浄する際にはやさしく洗うことをおすすめします。最後に、温泉場では、血行が改善され、通常の入浴より水分が失われている場合が多いため、入浴前後には水分補給が必要です。また、気持ちよさから「はしご湯」や「長湯」をしてしまうことがありますが、40分程度とし、温泉に入った後は、1時間ほど休憩することが必要です。このようなルールは、その人の体質や体力などに応じて若干変化しますが、温泉の健康効果を増加させる基本的なルールでもあります。より楽しい時間に過ごすためには、マナーを守ってスマートに入浴することで、温泉を利用する全ての人が気持ちよく、よい時間を過ごすことができるのではないでしょうか。
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